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(短編集)
毒笑小説
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毒笑小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全87件 61~80 4/5ページ
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どの物語もそれぞれ面白かったけれど、『あるジーサンに線香を』には、やられた。 馬鹿なタイトルをと思い、とっつきにくいジーサン口調に戸惑いながら読み始め、アルジャーノンと気が付き、そのまま読み進めていくと、内容はいたってまともで、短編のせいもあり話が急展開で、ハゲしく心が揺さぶられた。 同作者の『変身』を思わせる内容で、長編でじっくり読みたい、書いてもらいたい物語だった。あとがきにあるが、作者も長編化を考えたようだった。 作者の身上がこの短編(ジーサン)には詰まっていると思う。 | ||||
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怪笑小説に比べると少し、ブラック的なユーモアが多かったように感じます。 それでも『誘拐天国』、『手作りマダム』、『マニュアル警察』はかなりおもしろかったですよ。 | ||||
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筆者によるあとがきもついていて、とてもお買い得です。次々と、おもしろくてちょっと変わった話が出てきて、東野先生の宝箱のような頭はどうなっているんでしょう。特に好きなのは、鬱積電車、おっかけバアさん、一徹おやじ、動物家族です。解説は真保裕一先生です。 | ||||
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「ブラックユーモア」と言う言葉があるが果たしてこの短編集に当てはまるのだろうか。当てはまるものもあるだろう。「鬱積電車」、「しかばね台分譲住宅」なんかはそうだろう。が、最後の「動物家族」に代表されるような「ブラック」はどうか。「ユーモア」と言えるのだろうか。くさしているのでなく、何か本当に底なしの悪意、呪い、憎悪のようなモノを感じるのである。こういう「ブラック」は、「動物家族」だけでなく、この短編集の小説全ての根底にある。救いがないのだ。小説として出来が悪いとかお笑いじゃないと言っているのでなく、ここまで深い人間心理を書ききることが出来るとは、本当に凄い作家だと思うし、とんでもない小説集だと思うのだ。 半端なミステリーより凄いものがある。 | ||||
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一題目の誘拐天国を数ページ読んだだけで、胸が躍った。すべての作品にほどよく毒がまわっており、読み終えるころには毒は私を衰えさせるどころか、輝きに満ちた力を与えてくれた。知的でいて、下俗。絶妙である。そんな作品たちの中に、唯一切なさを抱え込んでいた「つぐない」が紛れ込んでいたのもまたいい。大変気持ちのよい時間をすごせた。 | ||||
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とにかく面白い! 「誘拐天国」の主人公はおじいちゃん。孫と遊びたいばっかりに誘拐をしちゃいます。 とにかく怖いもの知らずで言動が笑えます。 「マニュアル警察」はファーストフード店顔負けの徹底振り。お役所ロボットって感じで融通がきかないっぷりが笑えます。 「ホームアローンじいさん」これまた主役はおじいちゃん。エロいおじやんです。w ドリフ的なおとぼけっぷりに、機械音痴っぷりで笑わせてくれます。 「誘拐電話網」不幸の手紙を想像する笑いです。 以上4つが私のお勧めです。 | ||||
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はっきりいって笑かしてくれる作品である。どれも面白いのだが私は野球をやっていたので「一徹おやじ」が特にお気に入りだ。あと「超たぬき理論」も捨てがたい。 それにしてもこれが「白夜行」「秘密」「手紙」と同じ書いた人とは思えないのは…私だけだろうか? | ||||
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この本の中で、一番お気に入りの作品は「エンジェル」。架空の生き物だけど、東野さんの描写が分かりやすく、容易に想像できました。実際いたら我が家にも欲しい〜!!最後のオチも、笑えました。「手作りマダム」も、実際こんな人いそう!どれも笑えました! | ||||
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「あの頃ぼくらはアホでした」を除くとシリアスな作品ばかり書いている作者が、関西人らしく「笑い」に正面から挑んだ短編集。しかも、他の作品同様ソフィストケイトされた文体で書いてあるので、余計おかしさが増す。巻末に作者自身の解説が付いているのも嬉しい。 現在、通勤のため、小田急線、南部線、武蔵野線、中央線と乗り継いでいる私にとって「鬱積電車」の登場人物の心情は良く分かる。最後のオチも、その先を想像すると楽しい。「おっかけバアさん」は読んだ時は設定がありふれていると思ったが、昨今の韓流スターやハンカチ王子騒ぎを見ていると、作者は預言者か ? と感心する。「一徹おやじ」は正直言って作品自体はさほどとは思わなかったが、巻末の解説にある"魔送球"に関する疑問など、小さい頃私が思っていた事とあまりにも似ているので驚いてしまった。私もあれだけの変化球を持ちながら「自分には直球しかない」と思い込む飛雄馬の考え方が理解できなかったのだ。「超たぬき理論」は著者が理系だけに、その超能力理論に拘る男が余計おかしみを増す。「無人島大相撲中継」は昔聞いた旧型ラジオの野球中継を思い出させて懐かしさを覚える。「しかばね台分譲住宅」は筒井康隆氏が書きそうな題材。「あるジーサンに線香を」は勿論題名は「アルジャーノンに花束を」のもじりだが、内容はかなりブラック。 冒頭でも述べたように、シリアス一辺倒と思われている作者がイメージを広げ「笑い」に挑戦して、読者にリラックス・タイムを与えてくれる「怪作小説」。 | ||||
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基本的な味付けは『怪笑小説』と同様だが、あらゆるジャンルを持ってくるあたり、こちらのほうが読み応えがある。「誘拐天国」は60Pある割に凡作の印象が拭えなかったが、それ以降は面白さが加速。「つぐない」という短編では笑いよりもむしろ泣きを挟んでくる。京極夏彦との対談で落とすのも、更なる読み応えを付加させているような…。一つ残念だったのは「怪笑」のような短編ごとの作者あとがきが無いこと。 | ||||
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東野圭吾がこんなに笑える小説を書くとは知りませんでした。 「誘拐天国」「マニュアル警察」「ホームアローンじいさん」にいたっては声を立てて笑ってしまいました。 ミステリー的要素の強い作品もあり、社会派的作品もあり東野圭吾の緻密な計算に舌を巻きます。 最後の京極氏との対談も、彼らの手口を垣間見ることが出来て得した気分になれます。 | ||||
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巻頭の誘拐天国がとにかく笑えます。私が始めて手にした東野作品がこれでしたが、一気に虜になりましたね~これぞまさに「ユーモア」頭のいい人にだけ表現できる面白さです。東野さんって、本当に頭がいいんだろうなぁ・・・・ | ||||
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シニカルな味を持った短篇9篇を集めた短篇集。いや~…笑った笑った。爆笑というよりは、ニヤリというタイプの笑いかもしれないけれども。いくつかの感想を。満員の通勤電車に乗った人々の心情を描いた『鬱積電車』。通勤ラッシュの中でみんなが思っていることなんて、そうなるだろうしなぁ…。オチの部分があって、その後を想像すると、また面白い。おっかけのバアさんのパワフルさを描いた『おっかけバアさん』。勿論、デフォルメされているんだけど、氷川きよしとか、韓流スター来日の様子とか見てると、こんな人いそうだもん(笑)『一徹おやじ』はスポコンモノの話。これ自体も面白いんだけれども、個人的には最後にある、著者のあとがきが最高だった。『しかばね台分譲住宅』。ある日、死体が転がっていた住宅地。それによるイメージダウンを恐れた住民たちは、隣の住宅地に死体を捨てに行くが、翌日、また死体が戻ってくる。これもまぁ、有り得ないって言えば有り得ないんだけど、加速度的に意地の張り合いになっていく様子が最高。オチの部分、実際にどっかでそういうのあったりして(笑)いや~…楽しかった。 | ||||
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僕はこの著者が普段どんな作品を書いているのかとかいった予備知識を一切持たないまま読んだので、著者のそれまでの作品の流れなどは度外視した直感的な感想になってしまうのですが、これはSFやブラックユーモア小説の王道を行く、非常に楽しめる作品集だと思いました。というのは、ブラック小説の魅力の一つである人間の自業自得が小気味良くストレートに書かれているからです。タイトルと初めの数行を読めば何となく結末がよめてしまうお約束ものもあれば、とんでもない結末が用意されているものもあって、ブラックという基本ラインに沿って様々な素材がバラエティ豊かに活かされています。「ホームアローンじいさん」なんてタイトルを付けるセンスは脱帽ものだし、「マニュアル警察」の一行目は必殺必笑。電車の中で読んでいて吹き出してしまいましたwこの作品集からは星新一や筒井康隆といったSF小説の巨匠たちの匂いがぷんぷんする。『富豪警部』なんてキャラクターを登場させているのは巨匠へのオマージュだろうか。思わずニヤリとさせられました。久々に面白い小説に出会えました。 | ||||
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いやー、今まで東野作品は難しそうなイメージで遠ざけてましたが、反省します。面白い。の一言。なんか、全然違うかもしれませんが、お笑い界におけるラーメンズのような独特のものを感じました。惚れました。 | ||||
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東野圭吾さんといえば白夜行や秘密などタイトルや見た目で難しそうだからという理由で読むのを遠ざけていました。そんな時に毒笑小説を発見。感想はもうすごいとしか言いようがない!ストーリー・登場人物・オチ全てが笑う、笑う。最近は本を読まない人が多くなったというが、多分、この小説は「小説ってこんなに面白いんだよ。」という東野圭吾による若者へのメッセージなのだと思う。 | ||||
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祖父が孫と遊びたいばかりに孫を誘拐する「誘拐天国」を含め、傑作12編が収められている短編集です。どれも現代社会をブラックユ-モア的に描いていて、読んでいて痛快です。「変身」「分身」「秘密」「白夜行」などを読んだ時の東野圭吾のイメ-ジと、この作品を読んだ時の東野圭吾のイメ-ジが一致しないくらい、この作品はユ-モアに富んでいます。「彼の新たな一面を見た。」そんな作品でした。 | ||||
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東野さんの推理小説も好きですが、こっちのが圧倒的に好きです!個人的には怪笑のほうが好きだけど、セットで持っておくべきだと思う。お値段以上の笑いと感動をくれます。 | ||||
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毒のある笑い。読んでいて疲れませんでした。結末がどうなるか、予想がつかないのでサクサク読めます。短編集なので、一章ずつ休憩が出来て便利です。ピュアなストーリーに飽きたらどうぞ。 | ||||
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様々な『毒』が、さりげなく添えられている作品。客観的に見たら馬鹿げてる状況を作品中の登場人物は真剣に、かつ必死に生きている。それが無性に人間臭さを感じさせて、なぜか愛しく思える。最初のうちは、ほのかに漂ってくる『毒』に腹をかかえ、必死に笑い声をこらえました(移動中に読んだので)。けれど、だんだん胸の中にズンと重たいものが圧し掛かってきました。それは作品それぞれに違うのですけれど。作者の考える『毒』は、徒に心をかき回していくだけでなく、ちゃんと置き土産をしていってくれるみたいです。全ての『毒』を読み終わったとき、そんなふうに感じました。読んだ人それぞれが、それぞれに、お気に入りの『笑い』を見つけられる素敵な短編集だと思います。ぜひ一読を! | ||||
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