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死の刻



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【この小説が収録されている参考書籍】
【文庫】 死の刻(とき) (文芸社文庫)

死の刻の評価: 3.67/5点 レビュー 9件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

良くも悪くも、キレイにまとまってます。

爆破予告通りに学校正門が爆破され、次なる予告は「動機を解明しろ。さもなくば校舎を爆破する」。

 ・・・・なんか筒井哲也氏の『予告犯』や黒武洋氏の『そして粛清の扉を』、湊かなえ氏の『告白』『高校入試』が
頭にチラつく展開。
*パクリ云々ではありません。ネタがかぶったデジャヴという意味。

 で、本作は小難しいトリックが使われているわけではないので、脅迫を受けた学校側や警察といっしょに、
犯人の動機を探ったり、犯人側に立って怒りを共有することが楽しみとなるはずなのですが、
修学旅行先の事故と、小悪党臭プンプンの生き残り教師が描かれた瞬間に、何が起きたのかすぐ想像できる。
 あまりに露骨な伏線のため、きっとミスリーディングを誘うトラップで、大どんでん返しの真実が
ラストに待っているんだろうな〜と読み進めましたが、まさかのヒネリ無し直球勝負。

 ならば、犯人達に感情移入できるかと言えば、これもまた微妙。刑事が「他にやり方があるだろう!」と
説得する場面があるが、「・・・ですよねー。」と頷いてしまう。
 このやり方に行き着いたのは、あの異常な事件を経て、更に異常な人生を歩んでしまったが故であると説明はできるが、
前述のように前半でネタバレ全開しているため、あまり感情移入できず「君らにも落ち度あるじゃん」など、
ひねくれた見方をしてしまう(私の性格の問題だろうが……)。

エンターテイメント的な面白さは少なく、社会派サスペンスとしてはメッセージ性が薄味かつ陳腐。
致命的に悪い点があるわけではないのに、読後の余韻も残らず、個人的には色々残念な作品でした。

エピローグにどんでん返し的なのが1つくっついてましたが、蛇足だと思います。
【文庫】 死の刻(とき) (文芸社文庫)Amazon書評・レビュー:【文庫】 死の刻(とき) (文芸社文庫)より
428614531X

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