繊細な真実

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評判

繊細な真実の評価:

3.29/5点 レビュー 14件。 B ランク

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平均点3.29pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 21〜24 2/2ページ
No.4
(1pt)

残念 !!

全く緩慢で退屈。三分の二まで我慢して読んだのですが後半は飛ばし読みでした。
読後の感想は 「だからどうしたの?」
前作も同様でした。もう無理ですね。
繊細な真実 (Hayakawa novels) Amazon書評・レビュー: 繊細な真実 (Hayakawa novels)より
4152095032
No.3
(5pt)

ぜひ映画化してほしい

昨年末、早川ノベルズから「誰よりも狙われた男 」(映画化)が出たばかりだが、ここ数年矢継ぎ早にル・カレの作品が翻訳出版されているのでファンとしては嬉しい限りである。
 最近の彼の特徴として、一般人に近い主人公が諜報戦に巻き込まれ各国の思惑に翻弄される展開が多い。本作も筋金入りのスパイは脇役で、我々読者に近い立場の登場人物が自分の生活を脅かされ、人生観を揺さぶられつつ正義を貫こうとする姿が痛々しくも読み手の心をつかんで離さない。
 本作では、彼には珍しく第1章の息をつかせぬ軍事作戦の場面からはじまり、全編サスペンスの要素がふんだんに盛り込まれていて、短いながら読み応えは十分にある。さらに、昔の彼の作品によく見られたスパイのメンターが物語の鍵を握っている。
 今回の標的は、9.11以後アメリカやイギリスが対テロ戦争の名の下に行ってきた非人間的な秘密作戦だけでなく、新しい傭兵組織でもある民間軍事会社である。要人警護や施設警備にとどまらず、軍事教育などの軍事的サービスを行う一企業であり、国が関与できないテロ対策や戦闘活動を請け負う彼らは、イラク戦争やシリアでも悪名をはせたことは記憶に新しい。
 本作ではあくまで架空の存在ではあるが、功名をはやる政治家と癒着し不必要な殺人を犯したことを隠蔽し、不正を公表しようとした登場人物達の行く手に立ちはだかる存在として描かれている。
 もう一つ恐ろしいのは、我が日本でも昨年末施行された「特定秘密保護法」のイギリス版に当たる公職守秘法が、物語のクライマックスで実にリアルの描かれていることだ。外務省の元同僚が、法を盾に主人公の知り得た国の不正の事実をもみ消そうと威圧する場面には、怒りとともに背筋が寒くなった!
 おそらくル・カレは現在の日本の政治家達の姿を見て「おまえ達もか」とあきれるとともに、日本国民にも賢くあれと願っているに違いない。
 ル・カレの作品はいつも、現実を見据えたほろ苦い寂寥感を味わうことが多いのだが、本作のラストに関しては希望を感じる。本作こそ映画化してほしい。そのエンディングにはデヴィッド・ボウイの「Hero」がふさわしい。
繊細な真実 (Hayakawa novels) Amazon書評・レビュー: 繊細な真実 (Hayakawa novels)より
4152095032
No.2
(5pt)

頂点に近い作品を読める幸福感

「ルカレはこの分野における頂点に近い作品を書き続けている」とニューヨークタイムズは、この作品を評している。彼の最新三作である「誰よりも狙
われた男」「我らが背きし者」そしてこの「繊細な真実」を読んだ私もこの評価には全く異論はない。

「ワイルドライフ作戦」英国領ジブラルタルでテロリストを捕獲すべく英国特殊部隊が派遣される。英国外務省のベテラン職員キットも何故かこの作戦に参
加するように時の大臣クインより指示される。この作戦自身に疑義を抱く現地の指揮官ジェブ。彼の部隊はそれでも命令で、テロリストが潜むと
思われた建物に突入する。その3年後、この作戦における「貢献」を評価されたキットは予想もしない爵位を与えられ、田舎で優雅な引退生活
を送っている。そこに現れたジェブ。極貧の中精神も侵されたジェブは、キットにメモを渡し、この作戦において無垢な赤ん坊と母親が殺害された
と伝える。その罪の意識で人生を狂わされたジェブはキットと共に真実を明らかにしようと持ちかけ、キットもそれに乗る。キットが頼るのは、キットに
命令を下した大臣クインの秘書官をしていた若き外務省職員トビー・ベル。彼らの権力との無力な戦いが始まる。

「元来個人を守るべく出来たはずの体制や大義が個人を蹂躙して行くことへの大きな怒り」(訳者)が、ここ最近のルカレの作品の大きな
バックボーンになっていると思う。体制に対する無力な闘いに勝利はあるのか、ルカレは相変わらず、読者に対して諂うことをしない。いや、
それどころか無愛想で残酷でもある。はらはらしながらページをめくらせながら、ハッピーエンドを用意はしてくれない。だが、いつまでも心に
残る読後感を読者に与える。

ルカレの作品は、決して読み急いではならない。分かりづらく思えば、ページを戻ってもう一度読んで一言一句読み落とさないことが大事だと
いつも思う。すると最後に、ああ、この作品は本当に読んで良かったなと思わせてくれる。欧州では彼の作品は常にベストセラーになる(残念な
がら日本ではそうではないと思う)。それは欧州の読者がこの「20世紀後半の最も偉大な作家」が常に読者に読んだことを後悔させないこと
を、よく知っているからであろう。そして私もそれがよく分かっている一人だと自負している。
繊細な真実 (ハヤカワ文庫NV) Amazon書評・レビュー: 繊細な真実 (ハヤカワ文庫NV)より
4150413932
No.1
(5pt)

頂点に近い作品を読める幸福感

「ルカレはこの分野における頂点に近い作品を書き続けている」とニューヨークタイムズは、この作品を評している。彼の最新三作である「誰よりも狙
われた男」「我らが背きし者」そしてこの「繊細な真実」を読んだ私もこの評価には全く異論はない。

「ワイルドライフ作戦」英国領ジブラルタルでテロリストを捕獲すべく英国特殊部隊が派遣される。英国外務省のベテラン職員キットも何故かこの作戦に参
加するように時の大臣クインより指示される。この作戦自身に疑義を抱く現地の指揮官ジェブ。彼の部隊はそれでも命令で、テロリストが潜むと
思われた建物に突入する。その3年後、この作戦における「貢献」を評価されたキットは予想もしない爵位を与えられ、田舎で優雅な引退生活
を送っている。そこに現れたジェブ。極貧の中精神も侵されたジェブは、キットにメモを渡し、この作戦において無垢な赤ん坊と母親が殺害された
と伝える。その罪の意識で人生を狂わされたジェブはキットと共に真実を明らかにしようと持ちかけ、キットもそれに乗る。キットが頼るのは、キットに
命令を下した大臣クインの秘書官をしていた若き外務省職員トビー・ベル。彼らの権力との無力な戦いが始まる。

「元来個人を守るべく出来たはずの体制や大義が個人を蹂躙して行くことへの大きな怒り」(訳者)が、ここ最近のルカレの作品の大きな
バックボーンになっていると思う。体制に対する無力な闘いに勝利はあるのか、ルカレは相変わらず、読者に対して諂うことをしない。いや、
それどころか無愛想で残酷でもある。はらはらしながらページをめくらせながら、ハッピーエンドを用意はしてくれない。だが、いつまでも心に
残る読後感を読者に与える。

ルカレの作品は、決して読み急いではならない。分かりづらく思えば、ページを戻ってもう一度読んで一言一句読み落とさないことが大事だと
いつも思う。すると最後に、ああ、この作品は本当に読んで良かったなと思わせてくれる。欧州では彼の作品は常にベストセラーになる(残念な
がら日本ではそうではないと思う)。それは欧州の読者がこの「20世紀後半の最も偉大な作家」が常に読者に読んだことを後悔させないこと
を、よく知っているからであろう。そして私もそれがよく分かっている一人だと自負している。
繊細な真実 (Hayakawa novels) Amazon書評・レビュー: 繊細な真実 (Hayakawa novels)より
4152095032