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(短編集)
久生十蘭短篇選
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久生十蘭短篇選の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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書好,配送也快,多謝。 | ||||
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もう一方の短編集同様、売れたらそれでおしまい増刷はせず、というイメージの岩波文庫なのでただただ買えて良かった。 | ||||
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概ね良好 | ||||
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久生十蘭は『黄泉から』を読んでましたが、この本を手にするまでここまで素晴らしい作家とは知りませんでした。 一昔前の作家ですから、言い回しが少し独特で最初は慣れないですが、すぐにその世界観に引き込まれます。 短編なので、ひとつひとつの分量は多くなく、サクッと読めますが、中身の世界観やストーリーがとても濃く、不思議な余韻を残すので、ついつい読後もその世界に浸ってしまいます。 時代小説や人間ドラマ、純愛物など、テーマは様々ですが、共通しているのは登場人物がとても人間らしく描かれていること。その普遍的な人間臭さが美しくも汚くもあり、時代を超えてファンに愛される所以だと思います。 前述にもありますが、最初は慣れない言い回しがありますが、美しい日本語だと思います。最近の小説を読むとは違い、日本語とそれを扱う日本人の美しさも感じられる、素敵な短編集です。 | ||||
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「予言」や「黒い手帳」といった短篇を前にすると、この世に完璧な小説など無いという事を忘れそうになる。 これは比較するまでもないかも知れないが「母子像」や「蝶の絵」の精緻な技巧と静かな描写の中に込められた戦争の悲劇の痛ましさに比べ、昨今持て囃される大戦を扱ったベストセラーの類が如何に愚劣であるか良く判る。 戦後の作品が多くを占める編集に異論が無い訳ではないが、このような廉価で十蘭の魔術的なまでの小説世界が味わえるのは正に千金の価値がある。 | ||||
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読みごたえのある充実の内容。十蘭の短編からの選択はまあ秀逸。私としては「湖畔」「昆虫図」「ハムレット」「平賀源内シリーズ」などの好きな作品の収録がないのがおおいに不満ですが。 | ||||
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久生十蘭が岩波文庫に入る?岩波文庫だと身構えて読むせいか、創元推理文庫で読んだ鮮やかな印象が蘇らない。江戸川乱歩短篇集も同様に感じたが、この違和感は何だろう?文庫のブランド・イメージか? 久生十蘭は一口でこんな作家と言える人ではないし、この短篇選が十蘭の代表作を巧く選んである訳でもないと思う。十蘭ファンには叱られるかもしれないが、この文庫本は中途半端という感想を持った。 | ||||
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十蘭の初出誌からのもので、緊密な文体が味わえる上に、その後の 推敲による異同などもわかって興味深いものでした。 なんと、後の版では結末さえ変えてあるものもありました。 | ||||
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久生十蘭の傑作短編を読むのであれば、三一書房版『久生十蘭全集』第1巻・第2巻に如(し)くはない、というのが私の勝手な思い込みである。この2冊には、凝りに凝った華麗なストーリーと文体を併せ持つ十蘭の傑作短編が出揃っている。 傑作短編の一例を挙げてみる。「黄泉から」は、本書『久生十蘭短篇選』にも収録されているが、第二次世界大戦中、日本軍の婦人軍属としてニューギニアへ行き、病に倒れ、死んでいった少女・おけいの果かない恋物語である。おけいの死後、主人公の光太郎は、自分への彼女の恋心を初めて知り、新盆の夜、暗闇のなかに少女の霊魂の気配を、つまり、彼女が愛読していた謡曲『松虫』の後シテの亡霊のような気配を感じ取るのである。この短編の幕切れの、「光太郎は提灯をさげてぶらぶらルダンさんの家のほうへ歩いて行ったが、道普請の壊(く)えのあるところへくると、われともなく、/「おい、ここは穴ぼこだ。手をひいてやろう」/といって闇の中へ手をのべた。」というシーンは、何度読んでも感銘を覚える。光太郎のつっけんどんな、しかし、含羞を湛えた言葉のなかに、生前のおけいに優しくしてやれなかった自分への悔恨の念が籠められている。 ところで、私は、最初、本書『久生十蘭短篇選』を手に取り、「十蘭もついに岩波文庫に入る古典となったのか」と、わが事のように嬉しくてならなかったが、読んでみて、その編集方針には少なからず疑問を抱かざるをえなかった。本書には、「予言」「無月物語」「黒い手帳」「母子像」などの傑作短編が収録されているが、「海豹島」「ハムレット」「湖畔」、そして直木賞受賞作の「鈴木主水」も入っていないし、私が密かに偏愛する「新西遊記」も入っておらず、さらには、収録作の選定には、予想外の事実が含まれていたのである。 十蘭の短編には、たいてい、苛烈な運命に遭遇しながら、従容として死に臨む者の美学が貫かれている。たとえば、「黒い手帳」の場合は、死を望む男の願いを聞きいれ、語り手の「自分」がアパートの窓から男を突き落として物語の幕が下りるのであるが、全集版では、「彼は勾配の強いスレートの屋根の斜面を辷り、蛇腹の出ッ張りにぶちあたってもんどりをうち、足を空へむけたみょうな格好で垂直に闇の中へ落ちて行った。」という、一読忘れがたい印象的な最期を遂げている。ところが、本書の「黒い手帳」では、「彼は瞬間屋根の斜面を辷り、真っ暗な闇の中へ落ちて行った……。」という、なんともそっけない描写に変わっていて、いささか拍子抜けをしてしまう。このラストばかりでなく、冒頭の数ページにも違和感が感じられたので、全集版の「黒い手帳」と比較してみると、やはり本書の「黒い手帳」のほうが、文章の凝縮度に不足が目立つ。同じく、本書の「鶴鍋」は、淡々とした物語が、ラストの数行で鮮やかに急転する作品であるが、全集版では「西林図」と改題されていて、「黒い手帳」ほどの相違はないにしろ、「西林図」のラストのほうが文章に磨きがかかっている。 このように、本書の収録短編は、全集版と比べると、どうも物足りない印象が否めない。実は、種明かしは簡単で、本書は初出紙誌を底本とし、全集版は改作後の作品を収録しているのである。十蘭は、美しい文章への執念の炎を燃やし、一度発表した作品を徹底的に改作することで知られる作家である。さきほど引用した「黒い手帳」のラストの改作も、十蘭の苦心の跡がしのばれようというものである。本という本が、出版後あわただしく絶版になっていく昨今、「岩波文庫」といえば、スタンダードとなる名作を廉価で末永く読者に提供するのが一番重要な使命であろう。それなのに、十蘭の苦心に反し、スタンダードとなるべき最終形でなく、初出紙誌で編者が編集した意図は何なのか? この『久生十蘭短篇選』の編集ぶりを知ると、泉下の十蘭が可哀そうだと率直に思う。 | ||||
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この本で久生十蘭を知り、大ファンになりました。 堅くもなく柔らかくもない絶妙にかろやかな文体は、ずっと読み継がれていくべきものだと思います。 最近では十蘭関係の文庫が花盛りの様相を呈していますが、やはりこの本は素晴らしいです。 久生十蘭は幻想的なものからミステリー、江戸を舞台にした捕物帳までものすごく作風の幅のひろい作家ですが、この短編集にはなかでも幻想的で「この世」と「あの世」の境目に立っているような、繊細な作風の作品が収録されています。 十蘭をふたたび世の中に紹介するに当たりこれらの作品を厳選した岩波書店はさすが!、という感じです。 | ||||
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凄まじい美文、これでもかと謂うほどの知識、しかも、凝りに凝った仕掛け。傲慢にして、皮肉。顎十郎も、いやな野郎だったけど、作者本人が、もう、止めどもなく、気障で、嫌味で、傲岸な野郎だったのではと思わせるような、これ見よがしの技巧だ、知識だかを、振り撒いている。美術だ、工芸だ、着物だ、料理だ、文学だ、歴史だ、挙句は、造園の薀蓄まで、のそのそ曰う。 こういう、表面的な嫌味の裏で、人の悲しみや、妬み、恨み、拘りや、面子、さては、愛情や正義等々、あらゆる感情の機微を、繊細に捉えて、静かに物語を動かし、最後に、えっ!とか、ああそうなのか・・・とかの、おち?というか、始末をつけるところが、心憎い。 ここまでのかっこ良さが、流石に、嫌味だったか、表だった有名作家ではないが、お好きな人は、広く、深くおられるのだろうなあと、納得です。 | ||||
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本短篇選は様々なスタイルを用い、寄木細工のような技巧と構成によって裏打ちされた語り口のうまさを楽しむことができる。その肌触りは、都会的洗練さと繊細さに包まれている。 例えば、「復活祭」は、三幕の舞台劇の構成で、俗っぽい人情劇になりやすい題材であるが、巧みにそれを避け、スマートで簡潔な語り口が逆に感銘をもたらしている。読後、人物の描写を振り返ると、また違った人物像が見直され、三者三様の「復活」ぶりが鮮やかに蘇る。それとともに奥深い余韻と滋味をひしひしと感じるのである。久生十蘭畏るべし!ちなみに、私は満点(星5つ)をつけない主義なので、本書は5つに近いとご理解下さい。 | ||||
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「解説」からの受け売りだが、「選ばれた少数者として、久生十蘭の小説の美技に魅せられた読者」を"ジュウラニアン"(ジュラニアン)というそうだ。ということから考えれば、この短編集を読んだだけでは、なかなかジュウラニアンになれそうもない。 読者に相当な予備知識なり、読解力を要求するのが十蘭小説の難しいところであり、逆に楽しいところでもある。「解説」を読んでから、再度挑戦する魅力にあふれた短編集である。 「猪鹿蝶」は、最近新訳がリリースされたジャン・コクトーの「声」のパロディーなのか。 「蝶の絵」と「雪間」は連作か?それにしても「雪間」の唐突な終わり方、これは何だ? 十蘭がこだわる伊沢姓とは? 「母子像」が第2回世界短篇コンクールで第一位を獲得した背景にある戦後占領期のCCD(民事検閲局)コードの終了の謎とは? 謎が謎を呼ぶ?興味にあふれた短篇集である。その初出の多くが大衆小説雑誌「オール読物」に掲載されたものである。それが岩波文庫に収録されたということもなかなか面白い。 | ||||
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橋本治の本で名前を知った作家。文庫カバーには、現役の作家にもファンが多いとある。読んでみるとナットク、確かに巧いわこの人!!モダニズムの潮流を受けて、日本文学が世界に伍して活躍できるようになった一瞬が戦前にあったということがわかる。 15の短篇それぞれ手の込んだ仕掛けがあって、読者を飽きさせない。僕の好きなキプリング、クライスト、マゾッホの短篇に似ている。一分の隙もない文体とわざと対象の輪郭をぼかすような語りが使い分けされていると感じた。それが物語だけでなく象徴的意味の多層性を成り立たせている。一番ながい「蝶の絵」がその好例。収録されてる作品から僕のおススメを選ぶと、「無月物語」がベスト。大昔のヨーロッパの伝承を素材に舞台を平安時代に移し替えるその手つきのみごとさ。それに、いろんな資料の引用、解釈で物語をすすめていって最後のアクションへ至るゆっくりした感じもいい。その次が「ユモレスク」か「鶴鍋」。どちらも読んだ後にぼーっとなる。余韻がある。 この短篇選だけ読むと、基本的に短編作家なのかなと思う。が、長編もあるらしいので、読んでみたい。おととしから新しい全集が刊行されているようですね。ウーン、欲しいのはヤマヤマだが、先立つものが… | ||||
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この文庫本は昨年出版されたが、久生十蘭が岩波文庫に入ったことはちょっとした出来事だったようで、私もそれがきっかけで本書に興味を持ち購入するに至った。 この短篇集の大きな特徴は初出紙誌を定本としているところだろう。ちなみに、現在刊行中の『定本 久生十蘭全集』(国書刊行会)は著者生前最後に公表された本文を定本にしているそうだ。この作家には「執拗な改稿癖」があったようで、読み比べてみるのも一興かもしれない。本書編者の川崎賢子氏はそちらの全集の編者の一人でもある。氏はおそらく久生十蘭という作家を一番よく理解している研究者の一人であり、全集の刊行と同時進行でこの文庫版を編まれたはずである。したがって、ここにはこの作家の精髄が示されているといっても過言ではあるまい。 久生十蘭といえば推理作家だろうぐらいにしか思っていなかった私も、ここに収められている短篇群を通読して、何よりもまずそのテーマの多様性に驚いてしまった。むしろ推理作品の要素は少ないくらいだ。また、様々な文体が駆使されている点にも驚いた。「春雪」のような純愛物があるかと思えば、「無月物語」や「泡沫の記」のような歴史物、はたまた「鶴鍋」のような何回か読まないと分からない難解な作品も含まれている。また、女性の電話での一方的な会話体で書かれた「猪鹿蝶」などを読むと、男性の作家がここまで女性らしい会話体を駆使できるものかと驚いたりもした。ちなみに私の一番のオススメは「蝶の絵」である。その最後の一段落は絶品である。 最後に、この値段で15篇の作品(総頁数約400頁)が収められているというのは、相当良心的な価格設定であると言っておく。同じような好短篇集に、『怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット』(ちくま文庫)があったが、惜しむらくは絶版となってしまった。こちらには14篇(総頁数約470頁)が収められており、値段も本書に近い。一方、講談社文芸文庫から出ている『湖畔・ハムレット 久生十蘭作品集』には7篇(総頁数約250頁)しか収められていないにもかかわらず値段はずっと高い。ちくま文庫版が絶版になったいま、本書は格好の十蘭入門書としても広く読まれることになるだろう。 ※作品名を一部訂正致しました。 | ||||
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文庫本の小さな世界にぎっしりと中身が詰まっているのですばらしく得をした気になる。15編の短編はどれも読み応えあり。ジャンルも幻想譚から歴史、純愛にミステリ、悲劇に喜劇に感動劇、そして残酷物語と幅広い。 世界短編小説コンクールで1席という「母子像」は聖母のように慕っていた母に裏切られる少年の戦後悲劇である。冠がついているのでこの本の目玉かもしれないが、私はむしろそのほかの作品群に心を奪われた。 例えばおなじ戦後悲劇なら「蝶の絵」。戦争を生き延びた男が感じる罪悪感を、直接的な嘆きでなく、異常な行動や偽の戦争体験の生々しさなどによって間接的に書いている。 「無月物語」は藤原泰文という平安貴族の蛮行に巻き込まれた妻子が彼を殺し死刑になるところからはじまる。この殺人にいたるまでの藤原泰文の所業がつらつらと書かれたのが本編だ。確かに残忍無法な振る舞いばかりだが、妙にユーモアのある書き方をされているので不思議な気分になる。残酷物語なのだがどこか喜劇的に感じる不思議な作品。 「鶴鍋」はものすごく難解な恋愛物である。筋自体は単純なのだが、味付けが風流すぎてこのアンバランスさが非常にこっけいである。 対して「春雪」は純愛の王道のような作品である。敵である異国人と一目の恋に落ちる日本の娘。何の会話も接点もないままあの世で結ばれるための結婚…というとくどいぐらいパターンなのだがなぜかとてもしんみりくる。 他、「黄泉から」「予言」「黒い手帳」「泡沫の記」「白雪姫」「雪間」「春の山」「猪鹿蝶」「ユモレスク」「復活祭」が収録されている。 | ||||
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自在の文章とでも、いうのでしょうか。久生十蘭。 食わず嫌いでした。 どこかしかつめらしいペンネームと、古くさい作品のタイトルから、啓蒙文学かなとおもい敬遠していました。 ちがいます。 ブッチ切りの文章力に、やられました。 『黄泉から』をこの短編集の巻頭にもってきたのは、編者である川崎賢子さんの慧眼ですし、僕にとってもラッキーでした。 わかりやすく、この作者の文章の魅力を伝えているからです。 フレーズが、ピタリピタリと音を立ててはまっていく快感があります。 本書の6ページにある”色の褪せた花としかみえなくなる。”というなんでもない表現も、適所におかれることによって文章が好きにはたまらない、へたしたら感動しかねないフレーズになっています。 この調子が、ラストまで続いていきます。 タイプは違うのだけれど、天秤の片方のおもりとして、大好きな斎藤茂吉の文章をもってこなければ、天秤が釣り合わないほど好きになってしまいました。 巻末を見ると『黄泉から』の初出は60年以上前。 なんで、この作家の文章は手に入りづらかったのだろう。 自分のミュージックをもった一流どころの落語家がはなつ、フレーズの魅力がありました。 | ||||
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久生十蘭が岩波文庫に入った。十蘭も文学扱いされるに至ったかと思う次第ですが、この 作家、なかなかただ者にあらず。ミステリー、捕り物帳、伝奇もの、人情話…と縦横に 書いた。ボーダーにこだわらずボーダーを超えた作家でした。そういう作家は得てして マイナーにみられることがあるのですが、十蘭もそうであったかもしれません。40年前に 江戸川乱歩や夢野久作の全集とほぼ同時に全集が刊行されましたが、前2者が早くから 文学として再評価されたのに対し、十蘭は遅かった。おそらくすでに文学者として通って いたからかもしれませんが、そうとしてもやはりマイナーか大衆文学系として扱われてきた ということでしょう。発作的に短編集が出てきたことがあります。 収録作品の「予言」などはブライアン・デ・パルマの映画を見たようであったし、「無月 物語」もストーリーの展開に時間も忘れ別世界に遊ばされました。まあ、読んでみてくだ さい。寝床で小説の構想が頭に浮かぶと妻を起こして口述筆記させ、それも音楽を入れ たり、自分で感涙にむせびながら情熱をこめて書き上げた作品を。そこには情熱だけでなく 周到な小説作法もうかがえます。 | ||||
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