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銀翼のイカロス



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【この小説が収録されている参考書籍】
銀翼のイカロス
銀翼のイカロス (文春文庫)

銀翼のイカロスの評価: 4.35/5点 レビュー 493件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.35pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全405件 381~400 20/21ページ
No.25:
(5pt)

読者の期待を裏切りません

スケールアップしています
黒崎がキャラ濃いです
読んでいると堺雅人さんと片岡愛之助さんの顔が浮かんできます
クライマックスでのカタルシスは十分に味わえます
ラストはジーンとしました
池井戸さん作の人間ドラマが好きです
銀翼のイカロスAmazon書評・レビュー:銀翼のイカロスより
4478028915
No.24:
(5pt)

半沢節は健在だが…

○良かった点
・相変わらず、読みやすい文章です。敵味方もはっきり分かっているので、半沢がどう立ち向かっていくかが気になる。
・黒崎検査官が再登場。半沢とのやり取りも、ライバルみたいな感じでいいですね。
・半沢が再建をどう進めるかがあまり描かれていませんが、個人的にはこのぐらいいいかと…。あくまで半沢が敵に倍返ししていくのが面白いので。
・バンカーとしての矜持を他の人物が示しているのがよい。半沢は倍返しで、他の人がバンカーとしてのプライドを示すので、役割がはっきりしています。
○タスクフォースのリーダーとは、またどこかで戦う感じがしてよいですね。
○終盤に加筆されたエピソードで、東京中央銀行がどのような責任をとったのか、そしてその経緯が示されている。

×気になった点
・週刊連載時と違って、半沢のせりふが丁寧になっている。もちろん、違和感はありませんが、啖呵を切る場面がなくなったのは残念。特にタスクフォースに向かって、丁寧になったのは…。
・登場人物の名前が変わっている。タスクフォースのリーダーが乃村から乃原へ。
・ピンチが少ない。半沢が追い込まれているというよりも、目の前の問題を1つ1つ処理している感じです。
・「倍返し」が削除。ロスジェネに続き、今回も1シーンのみ。でも、週刊連載時は、こらしめた敵に向かって宣言しました。まあ、半沢は「倍返しだ」というのは、敵に向かって言わないのでしょうがないかも(敵に向かって宣言したのは、オレたち花のバブル組のみ)。
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No.23:
(4pt)

倍返し健在

相変わらず面白いです。ただ、"鉄の女"谷川さんの奮闘ぶりや、航空会社内のやりとりも、池井戸氏なら書き込めたのでは? という意味で、辛めに評価です。
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No.22:
(5pt)

TBSはどうするんだろうか?

半沢直樹ものなんですが、この作品はすごい。というか、この作者はすごい。
誰がどう読んでもこの作品は、JALの再建問題をあつかったもので、民主党の当時の対応を愚弄したものとしか読めない。
高視聴率を出したドラマは民主党寄りのTBS。

さあ、これからが見もので、前のようにドラマを作れば高視聴率間違いなしのTBSがこの作品をドラマにできるか?
民主党をこれでもかとこき下ろした作品で、基本的な部分を変えない限り民主党を愚弄した部分を抜かすのは無理。
あと、JALと三菱東京UFJ銀行も敵に回す恐れがあります。
TBSの対応が見ものです
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No.21:
(5pt)

中野渡頭取のバンカーとしての信念に乾杯。

半沢直樹シリーズ第4作目。
前作の出向から銀行に戻り、営業第二部へ復帰した半沢の仕事は、
帝国航空の経営再建を手掛ける事です。

明らかに帝国航空はJALがモデルであるということは、経済誌や新聞を読んでいれば
見当はつくことでしょう。本社の場所(天王洲)まで一緒ですしね。

また、民政党は民主党がモデルですね。政治家の登場人物で国土交通大臣は女帝となっていますが、
恐らく蓮舫議員かな・・とか、他にも小沢一郎氏か?と思われる政治家も出てきますね。
こういうところは、頭の中で登場人物が現実の人物と重なることも皆さん多かったのでは?と思います。

再生タスクフォースに債権放棄の圧力をかけられたり、政治家の不正融資を暴いたりと
相変わらず半沢には無理難題が次から次へと降りかかりますが、半沢の機転と中野渡頭取のバンカー
としての信念が全てを打ち砕いて行く様はまさに圧巻。

途中、金融庁の黒崎検査官も登場し、彼なりのプライドも垣間見れましたね。

とにかく皆さんも書いている通り、JAL再建と民主党政権への痛烈なメッセージを感じます。
この手の、実際にあった事例を小説化することで有名な高杉氏や真山仁氏にも匹敵する
手腕を池井戸氏は今回も発揮しています。

今回は銀行vs政治家という図式ですが、誰にでも直球で物申す半沢には相変わらずスカッとします。

さぁ、この展開を受け、次回作はどうなるんだ!?と早くも次回作に期待しています!
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No.20:
(4pt)

いつも通りの半沢直樹…!

いつも通りの展開の速さで、終始面白く、一気に読み終えました。ムカつく登場人物が半沢直樹にバッサリ切られる痛快さは相変わらずでしたね。
今回は清廉潔白に仕事をすること、そんな組織を作ることの大切さを説いており、いち会社員として心に沁みる内容でした。
そのテーマからいうと、今回一番かっこよかったのは半沢直樹よりも中野渡頭取じゃなかったかなと。半沢直樹には「ロスジェネ」の時みたいに、仕事をすることに対する情熱をもっと見せてほしかったなー。いつもより半沢のかっこいい場面は少なかったです。
あと、登場人物の性格や、ひとつひとつの事件の顛末がいつもと同じで、バブル入行組から読んでいる人だと、オチが読めちゃうんじゃないかなと思います。ICレコーダーが決め手となったり(笑) そんな点も踏まえて、すっごく面白かったけど、☆4つです。
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No.19:
(5pt)

率直な感想は、面白かった!

今回は、航空会社の再建と読み始めたら(あれ?)
現実をうつす鏡のごとく、暗躍する銀行内部旧東京銀行陣、政治家、タスクフォースの三すくみとの駆け引きの展開。

個人的に現実もこうだったら良かったのにと思えてしまうほど、身近な新聞紙上を賑わせた話題と重なりリアル感がダイレクト読む側に伝わってきました。
堺雅人、北大路欣也、片岡愛之助、吉田鋼太郎などテレビ演技者が語るように台詞が脳内転換されると共に、
魅力的なサブキャラが多く登場してイメージはどんどん広がり引き込まれ、一気に読み終えた後は期待通りの満足が得られました。

 問題も敵も当初は外部と思われたのが、実は合併以前からの開かずの間に通じる鍵を手に取り、ひいては銀行本丸をも揺るがす大不正スキャンダルの扉が開かれ、
後戻りは許されず、半沢個人の退路を立たれた逆境以上の銀行が抱える深淵、底なし沼の実態が暴かれます。
そのどうしようもない逆境に立った時、バンカーが選ぶ信頼の路とは、頭取しかり富岡しかり、かつて半沢に上司としてバンカーの在り方を見せてきた男たちが、
今度はバンカーの引き際をみせる事、終焉の迎え方を身をもって、教示していきます。
どうしようもない負の路を、いい訳をつけて進み続け、バンカー精神をすて、腐敗以上の腐敗道を選び続けた旧東京銀行陣との対比が鮮明。

 頭取の後ろ盾、期待をもって(倍返し)し、味方を増やし、己が信じるバンカー道を歩んできた半沢。
その後ろ盾が無くなる今後、次に直面するステージへ如何に立ち向かっていくか、次の展開も期待せずにはいられません。

ロスジェネが一番と思っているのですが、こちらも池井戸作品のカタルシスが味わえます。
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No.18:
(4pt)

相変わらず上手い痛み分け方

今回の半沢直樹は、中央政界にも話が伸びて、ぐっと風呂敷が広がった。金と権力欲の凄まじさとしょうもなさが、相変わらず面白い。最後の痛み分けが、次回作の引きになっていて上手い。蓮舫(笑)
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No.17:
(4pt)

一気に読みました

企業人としてのあり方を考えさせられる一冊。政治権力や様々な野心との戦いに半沢が戦い抜いて行く姿やスキャンダルに対する頭取の毅然とした姿勢には感銘を受けましたが、、企業再建に取り組んで行くところも見てみたかった気がします。
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No.16:
(5pt)

他の方の評価通り素晴らしい作品。追記として・・・

半沢直樹シリーズの最新作として、本当に楽しめました。
物語のテンポも前作やドラマどおり、苦境からの巻き返しと仕返しで痛快です。
物語は、自民党から民主党へ政権交代したおりのJAL再建計画が舞台です。

現実との対比として主だったものは以下のとおり(あくまで物語を面白く読むための参考までに)
憲民党 → 自民党
進政党 → 民主党
白井大臣 → 蓮舫(れんほう、Lien-Fang、本名村田 蓮舫(むらた れんほう)氏 元ネクスト年金担当副大臣
(作中では国交大臣として蓮舫氏をモチーフとして女性大臣だが、実際の国交大臣だったのは前原氏)
東京中央銀行 → 三菱東京UFJ銀行
帝国航空 → JAL
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No.15:
(5pt)

半沢直樹の生き様

バンカーとして筋を通すことを貫いた作品です。
一隅を照らすというか周りは敵だらけでも協力してくれ人を見つけ闘う。
自分の仕事の仕方、価値観を考えさせてくれました。
半沢直樹お疲れ様!!
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No.14:
(4pt)

経営破たんをもたらした巨悪と闘う半沢直樹を読みたかった

半沢直樹シリーズ4作目。政権交代で民主党政府ができた頃に日本航空が経営破たんした。前原誠司国交相は、先に自民党政府がつくった再建案を廃棄し、大臣の私的諮問機関として「日航再生タスクフォース」を設置して再建策を作成するように指示した。しかし、出てきた再建策は日航に債権を有する全銀行の拒否にあい、発足からわずか1か月あまりでチームは解散を余儀なくされた。まだ記憶に新しいこの史実を踏まえて、本作品は半沢直木が、政治家+タスクフォース、金融庁、銀行内の反対派閥との三つ巴の争いに勝利し、巨額の債権を守りきるドラマを描いている。

話はスピーディに展開し、危機が次々に半沢に襲い掛かる。それを彼が間一髪で乗り越えていくのはこれまでと同じだが、読後の爽快感は前作にわずかに劣る。その理由は、半沢は以前のシリーズほどには窮地に追い込まれないし、その活躍は華々しいとは言えないからである。何故なら中野頭取が半沢の後ろ盾になっている以上、半沢は行内の勢力争いに勝つことがほぼ約束されていたのである。私は半沢が戦った相手が小物であったことにも不満を感じた。彼は不正融資に手を染めた幹部行員と代議士の癒着を暴いたが、それは銀行の債権を守るためであった。この小説の主題は、あくまで銀行内の不正と抗争であって、航空会社の経営破たんとその再生ではないのである。

広く知られているように、日航の経営破たんの背後には政官民の積年の癒着の構図があった。山崎豊子さんは綿密な取材でその構図を暴き、「沈まぬ太陽」を著した。私は、池井戸氏に同様に経営破たんを導いた巨悪と戦って勝利する半沢を描いて欲しかった。経営破たんを招いた勢力が、再建後も利権を維持しようとする企てを粉砕し、帝国航空の真の再生に道を開く半沢直樹の活躍を読みたかった。自動車メーカーのユーザー無視の体質を告発した「空飛ぶタイヤ」を著した池井戸氏ならそれが書けると期待したのだ。そのストーリーこそが「銀翼のイカロス」のタイトルにふさわしいのではないか、と私は考える。

読了して半沢直樹の活躍以上に印象に残ったのは中野渡頭取の毅然としてバンカーとしての信念を貫く姿勢であった。彼は金融業の使命を自覚し、信じるところに忠実に、ベストを尽くし、その責任は進んで引き受けようとする。作品の冒頭に、不正融資の罪をかぶる形で自死を選んだ前頭取の遺書が置かれているのは、中野頭取の清廉な姿勢を際立たせるためであったと私は推測する。池井戸氏が追い続けてきた「理想のバンカー像」が中野頭取として示されている。したがって、この小説の主人公は半沢直樹ではなくて中野頭取であると、私は考えたい。
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No.13:
(5pt)

黒崎ぃ…アンタって奴は…

冒頭のシンプルな相関図は未読の方のシリーズ物への抵抗を減らしたのではないか。(そこにいないキャラ達の活躍がコレまた…)専門用語の煩雑さもなく、話のスケールに反比例して一層読みやすい作品になりました。
次作は、ドラマほどキャラがたってない花さんあたりにスポットが当たらないかな?「死神」も気になりますが…
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No.12:
(5pt)

戦い続ける男たちの矜恃

発売日の早朝に購入し、その日のうちに読み切ってしまいました。
読みながら、あたまの中でテレビドラマのシーンが設定を変えてそのまま流れているかのような臨場感でした。
前作では、半沢が部下に仕事とは何かを身をもって示す姿に惚れたけど、今作では、半沢にバンカーとしての矜恃を示す上司たちに心を掴まれました。
もう早速、次作が読みたいです…笑
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No.11:
(4pt)

おもしろいけどパターン化している感も

おもしろかったはおもしろかったし、
あっという間に読み終えたのだが、
正直にいうともうちょっと予定調和的になってきたというか、
ワンパターン化してきたかなとの懸念もある。

半沢直樹が今までよりすごく窮地に追い込まれた感があんまりなく、
結構さらっと切り抜けてしまう印象で、
なんとなく読んでいて「どうせ切り抜けちゃうんだろうな」
みたいな安心感が生まれてしまう。

またなんとなくこれまでとパターンが同じで、
結局は「敵」となる行内派閥のドンの不正融資で最終決着、
みたいなのも、今までの話と似たような繰り返しなのかなと思わなくもない。

ただ今回は政権交代とJAL破綻をテーマにしているところが今までとは違い、
政治家がらみのありそうな権力闘争や腐敗の絡みの中で、
どう半沢直樹が立ち回っていくかという意味ではおもしろい。

ただ正直、今回のは半沢直樹が活躍したというより、
いろいろな立場の人間がそれぞれの立場で、
自分の利益になるよう最適に動いたらこうなっちゃいました、
という感じにも見えなくもない。
結局は「敵」が一枚岩でなかったことが、
彼らの敗北だったような気がする。

とはいえ半沢直樹節は炸裂でおもしろいことはおもしろいです。
前述の通り、半沢直樹の活躍というより、
航空行政をめぐる政治家の動きみたいなところが、
今回の一番のおもしろいところなのかなと思います。
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No.10:
(5pt)

本作では半沢直樹以上にいいなあと思ったのは、中野渡頭取だった

2014年8月1日リリース。多くの半沢直樹ファン待望の新作である。あまりの面白さにリリースされてわずか4時間で読了してしまった。

多くの未読の方のために詳細には触れないが、今回の作品、モデルは誰が読んでもJALである。まず、実在した『JAL再生タスクフォース』と本作の『タスクフォース』をちょっと比較してみると、

・2009年9月に自由民主党から民主党へ政権交代 →同じ
・前原誠司国土交通大臣が前政権の『日本航空の経営改善のための有識者会議』を廃止 →同じ
・『JAL再生タスクフォース』を設置。政治主導で再生計画を策定 →同じ
・メンバーは、西村あさひ法律事務所出身者など合計約100名 →同じ
・債権放棄をめぐって銀行団の反発を招いた →同じ
・結局2009年10月末、およそ1ヶ月で解散、企業再生支援機構へと引き継がれる →同じ

以上のように、ほぼ『現実通り』である。あの稲盛和夫氏が徒手空拳、JALのトップに着いたのは、2010年1月のことで、その際、『給与』に当たるものは受け取らなかったようだ。その後のJALの見事な復活は記憶に新しい。

そして、この本に書かれている内容は、ぼく自身が銀行員なので、身に沁みていることばかりだ。ある意味、全ての鍵を握っているのは、『債務者区分』と呼ばれる格付であり、その内容に見合った貸倒引当金を計上しなければならないという金融機関のルールだ。そして企業が破綻すれば、期中償却するという税のルールだ。全ては自分の金融機関に預けてくれた尊い顧客の預金をいかにプロとして正しく貸しつけられるかを問われている。だから、その尊い預金が原資の貸付金をバンカーは、政治主導で債権放棄をするなど絶対に許せないのだ。

本作では半沢直樹以上にいいなあと思ったのは、中野渡頭取である。

『銀行という組織を生き抜くのに必要なのは、学業で得た知識でもなければ学歴でもない。知恵だ。知恵の有る者は生き残り、無い者は去っていく・・・それが銀行であり、ひいては社会なのだ・・・・。』

と、作者は紀本という人物に語らせている。しかし、それだけではダメである。自分の信じるところをきちんと持ち、ブレることなく、信じるままに、タフに生き抜くために、己の『知恵』を使うのだ。中野渡頭取や半沢直樹はそれを実践しているのだと思うし、そこに惹きつけられるのだ。ますます、これからの池井戸作品が愉しみである。
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No.9:
(4pt)

飛行機を飛ばすのは燃料でもコストでもない,人なんだ。

脱官僚を旗印に政権交代を実現した民主党を彷彿させる本書の進政党。
 国民の圧倒的支持を受け,そのイメージの一端を担うテレビアナウンサー出身の女性議員白井亜希子。
 この白井議員が国土交通大臣として脚光を浴びるがために目をつけたのが,半沢が再建計画中であった帝国航空。
 本書は数年前の現実の社会での出来事を彷彿させる設定のもと,これに合併銀行である東京中央銀行内の派閥争いによる人間関係を盛り込み,著者ならではの読者を掴んだら離さない力業でぐいぐいと最後まで読ませます。
 そして,相手が大臣だろうと自分が正しいと信じるやりかたを貫く半沢直樹の倍返しが味わえる,そういう作品となっています。
 
 前作の「ロスジェネの逆襲」では、半沢直樹シリーズの新しい方向性が味わえて著書の成熟を感じたのですが,本作では再び著者が最も得意とする銀行内の派閥争いが舞台となっています。
 
 最後に半沢がバンカーとして尊敬する東京中央銀行頭首中野渡の次の言葉を引用します。
 「もしかしたら,間違っているかも知れない。だからこそ,いま自分が正しいと信じる選択をしなければならない。決して後悔しないために」
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No.8:
(5pt)

これほどの小説を読んだことがない

表題は大げさでも何でもない。池井戸 潤氏は銀行ものしか書けないカタヨリのある作家だとおもっていたが、銀行しか描けないではなく、銀行ものを書かせると超一流だということがわかった。読み終わっちゃうのがもったいないくらい、はらはらドキドキの連続で、最後まで興奮しながら読めた。

今まで「企業小説」は高杉良が最高峰だと思っていたけど、
池井戸はそこにエンターテイメント性をふんだんに盛り込んだ
「エンターテイメント企業小説」というジャンルを確立した気がする。
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No.7:
(5pt)

 JALの破綻を思い出しました

私はJALの株主でしたから、民主党政権になって当時の国交大臣がJALをつぶしたときには
大打撃を受け非常に悔しい思いをしました。あの時の国交大臣って誰でしたっけ。
ほら、かえるのつらに小便と言った感じのつるりとした顔のおじさん。
最近テレビで見かけないから名前も忘れてしまいましたが・・・

 「銀翼のイカロス」、面白くて一気に読みました。忘れていたJALの苦い経験を思い出し、
身につまされながら読みました。私もまさかJALがつぶれるなんてそんなことは絶対にない
と思っていただけに、登場する帝国航空の経営陣や社員と同じレベルの危機意識の無さ
だったんだなあとあらためて反省。

 さて、半沢直樹シリーズも四冊目。格闘技ゲームのストリートファイターIVのように
敵のキャラが数も増え、パワーアップして登場です。しかも敵同士が微妙にからみあい、
お互いを牽制するから話が面白い。この四面楚歌状態を半沢が
どう乗り切るか。わくわくはらはらしているうちに、あっという間に最後の頁でした。
このたびは大物政治家も敵キャラとして登場。箕部は小沢一郎だろう、
白井国交大臣は蓮舫かあるいはよその党だけど小池百合子っぽいななどと
妄想しながら読むのも楽しい。

早く映画化されて、半沢が大会議室で、初めは劣勢だったのに、最後に盛り返して敵を
名指しで「曾根崎!」と怒鳴りつけるシーンを見たいです。
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No.6:
(5pt)

早くドラマが見たい

最新作楽しみにしていました。敵は身内にいるものですね。
映像になったら、この役は誰なんだろう、誰が適役なのかを思い描きながら読みました。ハラハラドキドキいつもの逆境からのスッキリの展開。まだ続きはありますよね?
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4478028915

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