怒り

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

怒りの評価:

3.68/5点 レビュー 203件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.68pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全405件 41〜60 3/21ページ
No.365
(5pt)

タイトルの意味

「はっきりと言っておく。あなたは今夜、鶏が鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うであろう」(マタイによる福音書26章34節)
 この本を読みながら私の中で、そんな聖書の言葉が蘇ってきた。イエス・キリストへの絶対の信仰を誓う言葉を述べる弟子ペトロに向かって、十字架の刑に処される直前のイエスが言った言葉である。信じることの難しさを表した厳しい一節である。
 著者、吉田修一がこの言葉を知っていたのかは分からないが、この本のテーマはまさにこの、「信じる」という事ではないかと思う。
 映画では渡辺謙の出演や妻夫木聡と綾野剛の同性愛描写などセンセーションな部分がクローズアップされがちだったが、原作はもっと静かな雰囲気の作品である。多少ストーリーが違う部分もあるようなので(私は未見だが)、見比べてみるのも良いかもしれない。
 物語は八王子郊外の住宅地で起こった夫婦殺害事件に端を発する。見ず知らずの夫婦を殺害し、壁に「怒」の血文字を残して犯人は逃走。犯人の身元は特定できたものの、捜索を逃れ続けている。
 そこから舞台は千葉、東京、沖縄の三か所に移る。
 千葉の港町で父娘二人、暮らしている槙洋平と愛子。魚市場で働く洋平は無口で、不器用。軽度の知的障害のあるらしい娘にどう接していいのか分からないようなところがある。どこかよりどころがないような娘、愛子は、魚市場にふらりと現れ働き始めた素性の知れない男、田代といつの間にか付き合い始める。
 東京で一人暮らしをしているゲイの優馬は、執着する物を持たないような刹那的な生き方をしていた。しかしある時行き場を失くした直人と出会い、自分の部屋に何となく住まわせることになる。
 沖縄の波留間島には、高校生の泉が、母とともに降り立った。あちこちで問題を起こすシングルマザーの母と、夜逃げ同然で母の知人のペンションに引っ越してきたのだ。望むと望まざるとにかかわらず母の都合で転居せざるを得なかった泉は、偶然近くの無人島でバックパッカーの田中と出会う。たった一人で自由に行動しているように見える田中に、泉はどこか共感のようなものを抱く。
 そうして平凡な日常にふらりと入り込んできた身元不明の男が、その場になじんでいくかに見えたとき、テレビで未解決事件の公開捜査番組が放映される。
 これと言って特徴があるようでない犯人の顔写真。しかも整形をして逃走している可能性がある、との報道は人々を疑心暗鬼にさせる。「その人」は本当に自分が信じる「その人」なのだろうか…。不安と恐れが徐々に膨れ上っていく。
 犯人の動機も一切明かされることはない。しかしそこには様々な問題提起がある。沖縄基地を取り巻く問題であったり、無戸籍の問題であったり。普通に暮らしている人々が、いかにそれらの問題を他人事として見逃しているのか。
 そうした弱者の上に成り立っている社会に対するやり場のない感情。それこそが「怒り」として犯人、山神一也に凝縮されているようにさえ思える。
 それぞれの物語の結末は様々だ。ただ、「信じる」こと。それだけがこの弱い私たちの唯一の救いなのかもしれない、と思わされる。冒頭に引用した聖書の言葉は、人の弱さを表している。しかし、ペトロは自分の弱さを知り、その後初期キリスト教確立に尽力した。そのように、幼子のように「信じる」ことが一筋の光明となって物語の結末を照らしているかのようだった
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.364
(4pt)

中古本

中古本ですが、状態もよく満足です。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.363
(4pt)

中古本

中古本ですが、状態もよく満足です。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.362
(4pt)

星4つ

連休中に「怒り」上下巻を読んだ。田代、直人、田中。三者三様に過去を隠している。誰が犯人であってもおかしくない。あるいは、この3人以外の人物が犯人なのか。上巻から、推測しながら読み進めた。
結末に至るまで、あらゆる人間模様が描かれている。犯人は自分の推測どおりだったが、登場人物の言動がところどころ心に刺さった小説だった。物足りなさを感じた人も多いかもしれないが、星4つと思った読者が多い本なのではないかと思った。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.361
(4pt)

星4つ

連休中に「怒り」上下巻を読んだ。田代、直人、田中。三者三様に過去を隠している。誰が犯人であってもおかしくない。あるいは、この3人以外の人物が犯人なのか。上巻から、推測しながら読み進めた。
結末に至るまで、あらゆる人間模様が描かれている。犯人は自分の推測どおりだったが、登場人物の言動がところどころ心に刺さった小説だった。物足りなさを感じた人も多いかもしれないが、星4つと思った読者が多い本なのではないかと思った。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.360
(4pt)

いくつもの実犯罪を融合して秀逸

夫婦の惨殺事件が起こり、犯人はその凶行のあと、現場である家に何時間も留まって冷蔵を漁ったり、物色したりする。
世田谷一家惨殺事件を連想させる。

そしてのその犯人は職質を振り切って逃亡し、やがて整形して顔を変えていることが明らかになる。
これは、千葉のイギリス人英会話教師殺害事件をモデルにしている。

時を同じくして、都内と千葉の漁師町と沖縄の離島に3人の男が現れ、それぞれにそこに住む人たちと関わりを持つ。

そこに住む人々は、ふとしたことから目の前の男が、指名手配された犯人ではないかと疑いを持つ。
その疑いが、生まれかかった幸せを壊しそうになる。

信じるとは何か、実は何を信じるというのか、自分を信じるということではないのか・・・。

それをテーマにして吉田修一は、3つの場面を描いていく。

その試みは成功したようで、ぼくは『悪人』以来の秀逸な作品のように感じた。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.359
(4pt)

いくつもの実犯罪を融合して秀逸

夫婦の惨殺事件が起こり、犯人はその凶行のあと、現場である家に何時間も留まって冷蔵を漁ったり、物色したりする。
世田谷一家惨殺事件を連想させる。

そしてのその犯人は職質を振り切って逃亡し、やがて整形して顔を変えていることが明らかになる。
これは、千葉のイギリス人英会話教師殺害事件をモデルにしている。

時を同じくして、都内と千葉の漁師町と沖縄の離島に3人の男が現れ、それぞれにそこに住む人たちと関わりを持つ。

そこに住む人々は、ふとしたことから目の前の男が、指名手配された犯人ではないかと疑いを持つ。
その疑いが、生まれかかった幸せを壊しそうになる。

信じるとは何か、実は何を信じるというのか、自分を信じるということではないのか・・・。

それをテーマにして吉田修一は、3つの場面を描いていく。

その試みは成功したようで、ぼくは『悪人』以来の秀逸な作品のように感じた。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.358
(2pt)

物足りない小説。時間潰し向き。

良いレビューが多かったので期待して、最後まで読みましたが・・・。呆気ない作品でした。こんなプロットならわざわざ上下二巻の価値は無いと思います。作者の勝手な都合で書かれていると強く感じました。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.357
(2pt)

物足りない小説。時間潰し向き。

良いレビューが多かったので期待して、最後まで読みましたが・・・。呆気ない作品でした。こんなプロットならわざわざ上下二巻の価値は無いと思います。作者の勝手な都合で書かれていると強く感じました。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.356
(1pt)

期待はずれ

物語の筋とは関係のない会話・情景描写が多く、私の貴重な時間を上巻で費やした。
(それでページ数を稼いでいるのかと思うほど)
閑話休題 
JR京葉線と外房線は同じホーム?小説とはいえその辺からも興味激減。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.355
(1pt)

期待はずれ

物語の筋とは関係のない会話・情景描写が多く、私の貴重な時間を上巻で費やした。
(それでページ数を稼いでいるのかと思うほど)
閑話休題 
JR京葉線と外房線は同じホーム?小説とはいえその辺からも興味激減。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.354
(2pt)

「人を信じることの難しさ」をテーマ

どうしても『悪人』と比較してしまう。『悪人』は読者からの評価が非常に高く、作者の意向もストレートに伝わってくる。それに対して、『怒り』の方は評価を低くしている読者がかなり多く、この本の趣旨がやや分かりにくい。
この作品は、3パターンの人間模様を通して「人を信じることの難しさ」をテーマとしている。ただ、そのことよりも、犯人は人を殺したいぐらい、何故、そんなに社会に怒りを持つようになったのか?何故、犯人は人の不幸を見るのが楽しいのか?どうしても、読者の疑問が沸いてくる。しかし、作者は、犯人が歪んだ考えを持つようになった経緯に全く答えていない。それで読者からの共感を得られていないと思う。
もっと犯人の心情を描いた方が良かったと思う。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.353
(2pt)

「人を信じることの難しさ」をテーマ

どうしても『悪人』と比較してしまう。『悪人』は読者からの評価が非常に高く、作者の意向もストレートに伝わってくる。それに対して、『怒り』の方は評価を低くしている読者がかなり多く、この本の趣旨がやや分かりにくい。
この作品は、3パターンの人間模様を通して「人を信じることの難しさ」をテーマとしている。ただ、そのことよりも、犯人は人を殺したいぐらい、何故、そんなに社会に怒りを持つようになったのか?何故、犯人は人の不幸を見るのが楽しいのか?どうしても、読者の疑問が沸いてくる。しかし、作者は、犯人が歪んだ考えを持つようになった経緯に全く答えていない。それで読者からの共感を得られていないと思う。
もっと犯人の心情を描いた方が良かったと思う。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.352
(2pt)

上巻では面白さは感じられない。下巻に期待したい。

上巻だと、まだストーリーの中枢部分が明らかにされていないので、「五里霧中」のような感じだ。ぼやけて霧がかかっているようだ。
①夫婦が殺害され、その犯人は断定され全国に指名手配される男。犯人は逃亡中で捜査は難航している。
②千葉房総の港町での身元不明の男
③東京での身元不明のゲイ(男)
④沖縄の離島での身元不明の男
四つの話しが交互に淡々と進んでいくが、繋がりは感じられない。
3人の身元不詳の男は同一人物(犯人)のようにも考えられる?それとも、その3人の中の誰かが犯人ということか?
下巻を読んでみないと確かな判断はできないが、特別、上巻では面白さは感じられない。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.351
(2pt)

上巻では面白さは感じられない。下巻に期待したい。

上巻だと、まだストーリーの中枢部分が明らかにされていないので、「五里霧中」のような感じだ。ぼやけて霧がかかっているようだ。
①夫婦が殺害され、その犯人は断定され全国に指名手配される男。犯人は逃亡中で捜査は難航している。
②千葉房総の港町での身元不明の男
③東京での身元不明のゲイ(男)
④沖縄の離島での身元不明の男
四つの話しが交互に淡々と進んでいくが、繋がりは感じられない。
3人の身元不詳の男は同一人物(犯人)のようにも考えられる?それとも、その3人の中の誰かが犯人ということか?
下巻を読んでみないと確かな判断はできないが、特別、上巻では面白さは感じられない。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.350
(5pt)

傑作、人を信じるとは?問いかける声

斬殺事件から始まる千葉、沖縄、東京を舞台にした群像劇。
様々な実際の事件をモデルに語られるの不条理。
作者は現代の近松門左衛門、うまい。
オキナワ、怒りの絶叫は心に響く
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.349
(5pt)

傑作、人を信じるとは?問いかける声

斬殺事件から始まる千葉、沖縄、東京を舞台にした群像劇。
様々な実際の事件をモデルに語られるの不条理。
作者は現代の近松門左衛門、うまい。
オキナワ、怒りの絶叫は心に響く
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.348
(3pt)

怒り(下)

山神一也は整形手術を受け逃亡している、と警察は発表した。洋平は一緒に働く田代が偽名だと知り、優馬は同居を始めた直人が女といるところを目撃し、泉は気に掛けていた田中が住む無人島であるものを見てしまう。日常をともに過ごす相手に対し芽生える疑い。三人のなかに、山神はいるのか? 犯人を追う刑事が見た衝撃の結末とは!
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.347
(3pt)

怒り(上)

若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。そして事件から一年後の夏――。千葉の港町で働く槙洋平・愛子親子、東京の大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、身元不詳の三人の男が現れた。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.346
(3pt)

怒り(下)

山神一也は整形手術を受け逃亡している、と警察は発表した。洋平は一緒に働く田代が偽名だと知り、優馬は同居を始めた直人が女といるところを目撃し、泉は気に掛けていた田中が住む無人島であるものを見てしまう。日常をともに過ごす相手に対し芽生える疑い。三人のなかに、山神はいるのか? 犯人を追う刑事が見た衝撃の結末とは!
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870