恐怖の谷

評判

恐怖の谷の評価:

4.22/5点 レビュー 50件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.22pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全55件 41〜55 3/3ページ
No.15
(5pt)

楽しめる。

ホームズは小学生の時から何度も読んでいるが、
この度新訳がでたのでまた一通り買って読んでいる。

ホームズシリーズについては私的には全部おもしろく評価するというレベルでは
ないので、感想をちょっと。

恐怖の谷は、ホームズの出番が少ないが、後半は後半で別の冒険物語という
感覚で楽しめる。
前半では、結婚指輪のことについて聞かれた夫人が、うっすらと笑みを漂わせちゃうところで、
いやいや気持ちはわかるけど笑っちゃだめでしょーなんてつっこみながら楽しめる。

でも、最後正義は勝つという結果に必ずしもなっていないので、
小学生の時読んだ私は驚くと同時に悲しかっただろうな、と思う。
恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)より
4334761844
No.14
(5pt)

ドイル文学の読み方

この作品は読者によって評価がわかれやすい。 一般のホームズ・ファンは「前半のホームズの推理は最高だが、後半は別の話でタイクツだ。」と言い、物語が大好きな人は「後半がハラハラドキドキ!」となる。だが、ドイルの目的は一段高いところにあるのではないか。 確かに前半の推理はホームズ物の中でも、最高ランクに属するものだ。作家のカーが激賞したトリックは素晴らしい。では、後半との整合性はどうなるのか? ドイルの伝記によると、当初、ドイルはホームズを登場させるつもりはなかったらしい。しかし、熱心な読者や出版社などに押されてホームズを登場させたという。ではドイルはホームズにどういう役割を与えることを意図したのだろうか。 まずオープニングで、暗号文が出て来る。その内容と、この物語の最後の結末を並べてよく見比べてほしい。そして、この結末に対する、ホームズの為した役割を考えてほしい。「もし、ホームズが名推理をしなければ、どうなったのか?」と仮定すれば、ドイルがホームズに与えた役割が浮かび上がってくるだろう。 参考までに、「バスカヴィルの犬」も同じ構成である。最初の「文書」と最後の結末の関係は? ホームズが何もしなければどういう結末が待っていたのか? 誰が被害者になっただろうか? 一見ホームズの推理によって迷信が打破されたかに見えて、実はバスカヴィル家に対する予言は成就したのではないか。 そう! コナン・ドイルはこれが十八番の作家なのだ。 このように考えてくると、ホームズの推理はただのファンサービス以上の目的を持っていることがわかってくる。すなわち「恐怖の谷」においても、ホームズの科学的推理によって、宗教的な世界観が成就するのである。ホームズの意図とは無関係に(!)、かれの推理によって大きな正義の実現・神の裁きが達成されるのである。 驚くべきことに、この手法と世界観は、第1作の「緋色の研究」から発揮されており、また、雑誌に連作短編を発表するときの最初の作品である「ボヘミアの醜聞」もホームズの推理に対して同じ役割を与えているのを見ると、ドイルは最初から全部意図していたと考えるべきであろう。(したがって晩年に傾倒してゆく心霊主義とホームズ物語は、ドイルにとっては全く矛盾しない。科学的要素によって、正義や宗教的な世界が確かめられてゆく。) 最後に、この偕成社のシリーズには学生の頃、図書館で読んだなつかしい思い出がある。翻訳も丁寧で、読みやすく、解説も多様で楽しい。多くのホームズファン、ドイルファンにぜひ読んで頂きたい。
恐怖の谷 シャーロック=ホームズ全集 (4) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 シャーロック=ホームズ全集 (4)より
4037380404
No.13
(5pt)

ドイル文学の読み方

この作品は読者によって評価がわかれやすい。
 一般のホームズ・ファンは「前半のホームズの推理は最高だが、後半は別の話でタイクツだ。」と言い、物語が大好きな人は「後半がハラハラドキドキ!」となる。だが、ドイルの目的は一段高いところにあるのではないか。
 確かに前半の推理はホームズ物の中でも、最高ランクに属するものだ。作家のカーが激賞したトリックは素晴らしい。では、後半との整合性はどうなるのか?
 ドイルの伝記によると、当初、ドイルはホームズを登場させるつもりはなかったらしい。しかし、熱心な読者や出版社などに押されてホームズを登場させたという。ではドイルはホームズにどういう役割を与えることを意図したのだろうか。
 まずオープニングで、暗号文が出て来る。その内容と、この物語の最後の結末を並べてよく見比べてほしい。そして、この結末に対する、ホームズの為した役割を考えてほしい。「もし、ホームズが名推理をしなければ、どうなったのか?」と仮定すれば、ドイルがホームズに与えた役割が浮かび上がってくるだろう。
 参考までに、「バスカヴィルの犬」も同じ構成である。最初の「文書」と最後の結末の関係は? ホームズが何もしなければどういう結末が待っていたのか? 誰が被害者になっただろうか? 一見ホームズの推理によって迷信が打破されたかに見えて、実はバスカヴィル家に対する予言は成就したのではないか。
 そう! コナン・ドイルはこれが十八番の作家なのだ。
 このように考えてくると、ホームズの推理はただのファンサービス以上の目的を持っていることがわかってくる。すなわち「恐怖の谷」においても、ホームズの科学的推理によって、宗教的な世界観が成就するのである。ホームズの意図とは無関係に(!)、かれの推理によって大きな正義の実現・神の裁きが達成されるのである。
 驚くべきことに、この手法と世界観は、第1作の「緋色の研究」から発揮されており、また、雑誌に連作短編を発表するときの最初の作品である「ボヘミアの醜聞」もホームズの推理に対して同じ役割を与えているのを見ると、ドイルは最初から全部意図していたと考えるべきであろう。(したがって晩年に傾倒してゆく心霊主義とホームズ物語は、ドイルにとっては全く矛盾しない。科学的要素によって、正義や宗教的な世界が確かめられてゆく。)

 最後に、この偕成社のシリーズには学生の頃、図書館で読んだなつかしい思い出がある。翻訳も丁寧で、読みやすく、解説も多様で楽しい。多くのホームズファン、ドイルファンにぜひ読んで頂きたい。
恐怖の谷 シャーロック=ホームズ全集 (4) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 シャーロック=ホームズ全集 (4)より
4037380404
No.12
(5pt)

ホームズもので最も面白い作品

本書はホームズものの作品の中で最も面白い作品で、ことに第二部は、無味乾燥な描写の多いホームズものの中では例外的といっていいくらい、血肉の通ったドラマが感じられる。ただ、第一部に関しては、ある手がかりを基に隠された謎を解き明かすという従来どおりの形式で、消えた片方のダンベルを基にした推理は見事だが、それよりも行方知れずの結婚指輪を基に推理すれば、もっと容易に全体の骨格が明らかにされたのではないかと思う。それと、本書にはしばしばモリアーティ教授の名前が出てくるので、「最後の事件」以前の設定のようだが、ワトスンは「最後の事件」で初めてホームズからモリアーティ教授の名前を聞かされることになっており、その点、矛盾がある。
恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)より
4334761844
No.11
(5pt)

どんでんがえし

探偵ものの基本を考えてみた。
1 殺人事件がある
2 どんでん返しがある
3 必ずしもハッピーエンドとは限らない
4 話の筋に、なぞが複数ある
5 嘘、裏切り、仕掛けのいずれかがある。
恐怖の谷は、どんでん返しが3度あり、
探偵ものの醍醐味がある。
3年前に読んだ時の記憶では、
2つ目のどんでん返しだけは読んでいる最中に思い出した。
最初と3つ目は思い出せなかった。
自分の記憶力が弱いだけかもしれませんが、
何度でも読める楽しみがあります。
恐怖の谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (新潮文庫)より
4102134085
No.10
(3pt)

ホームズ最後の長編

本書は、4編あるホームズものの長編のうち、
最終作にあたります。
物語は2部構成。
第1部で事件の発生から解決が描かれ、
第2部で事件の背景となった事柄が
描かれていくという展開です。
第1長編の「緋色の研究」と
第2長編の「四つの署名」も
同じ形式で描かれています。

第1部については、
ホームズが手に入れた暗号文を解読していく幕開けから、
バールストン館での惨劇の発生、
事件の捜査、意外な結末と、
テンポよく進んでいき、
よく出来た推理小説という印象を受けました。
一種の密室状態という殺人事件の謎や、
意外な犯人の正体など、
推理小説の面白さが詰まっています。
ちなみに本作品は、
不可能犯罪ミステリの巨匠、
ディクスン・カーが賞賛したとのことで、
そうした視点でみると、
なかなか興味深い仕上がりとなっていると思います。

それに比べ、第2部は、正直なところ、
あまり楽しめませんでした。
アメリカに舞台を移し、
第1部の事件の背景を描くというものですが、
ほとんど第1部とは別の物語といってよく、
ミステリ的要素もあまりありません。
あえていうなら、犯罪小説といったところでしょうか。
ホームズが登場するのも、
最後の数ページしかなく、
ホームズものと呼ぶことはできないのではないでしょうか。

第1部と第2部の評価を総合し、★3つとしました。
恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)より
4334761844
No.9
(4pt)

第一部「バールストンの悲劇」だけで十分

ホームズもの最後の長編。ドイルはやはり短編の人である。全部で4編ある長編作品は、あとになるほど文章力を増しているけれど、ここに至っても短編に比べると構成が緩い。またしても2部構成であり、後半の話はホームズと関係のない単純な冒険活劇だから、構成としては蛇足である。数ページで説明すれば済むことを、こんなにくだくだしく書いて、わざわざ長編にすることなどなかったのではないか。長編中最上の作品であると思うが、短編に比べると見劣りするように思える。
恐怖の谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (新潮文庫)より
4102134085
No.8
(5pt)

祝!全集完結!!

やはりホームズは面白いですよ。
小学生時代からもう30年以上も繰り返し読んでいますが決して飽きることがありません。
出版タイミング的には「古典新訳文庫」の一環だったのでしょうか。
でも「新訳」を謳うのであれば、柳瀬尚紀氏あるいは斎藤兆史氏の訳で読んでみたかったですね。
ちなみに、Wikipediaで調べたところ、原題のThe Valley of Fearにはこんな意味があるのだそうです。
「The name "The Valley of Fear" is the English translation of the place name of an exceedingly narrow valley in the South of France. During the period of the Crusades, it was populated by the pious Cathars, and some suspect the Holy Grail arrived there from the Holy Land.」
恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)より
4334761844
No.7
(5pt)

面白い!面白い!

この作品を書いている頃のドイルのホームズ短編は、傑作と平凡な作品との差が激しく、「冒険」の時の勢いは感じられなくなってきていたが、この長編は出だしからそそられる展開となった。
しかし第一部を読んでいるときはこれほどぐいぐいと話に引き込まれるとは思わなかった。
第二部を読み始めるときは、正直気が進まなかった。「緋色の研究」もそうだが、ドイルの長編の展開は独特だ。話のおもしろさとしては、後半のホームズとは関係のないところの方が読者を物語りに引き込ませる。
かといって、やはりホームズあってこその一連のストーリーなのだ。
なぜ一般にこの作品が高い評価を受けないのか不思議でならない。
恐怖の谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (新潮文庫)より
4102134085
No.6
(2pt)

ちょっと「ウリ」がないかも…

もちろんホームズ物語として出来が悪いということではないが、『緋色の研究』『四つの署名』に比べて他の作品との関連が薄い気がする。とはいえ、二部構成を利用した前半と後半のつながりなど作品としては優れているので、ファンならば買いだと思う。
恐怖の谷 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 456) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 456)より
4150004560
No.5
(2pt)

ちょっと「ウリ」がないかも…

もちろんホームズ物語として出来が悪いということではないが、『緋色の研究』『四つの署名』に比べて他の作品との関連が薄い気がする。
とはいえ、二部構成を利用した前半と後半のつながりなど作品としては優れているので、ファンならば買いだと思う。
恐怖の谷 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 75‐8)) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 75‐8))より
4150739080
No.4
(2pt)

ちょっと「ウリ」がないかも…

もちろんホームズ物語として出来が悪いということではないが、『緋色の研究』『四つの署名』に比べて他の作品との関連が薄い気がする。

とはいえ、二部構成を利用した前半と後半のつながりなど作品としては優れているので、ファンならば買いだと思う。
恐怖の谷 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 456) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 456)より
4150004560
No.3
(5pt)

お勧め。

4長編中「バスカーヴィル」をベストにあげる方は多いですが、私は本書の方が謎・ドラマ性に於いて上ではと思います。
「緋色」「四つの署名」同様。伝奇的要素の濃い作品で2章から構成されているがどちらも独立した作品としても全く遜色の無い内容となっており、一度に二度美味しいといった作品です。
結構怖い内容で自分が当事者だったらどうしようと思わせられます。
短編しか読んだことの無い人に是非手にとって頂きたい。
長編とはいえ非常に少ない枚数だし、何よりそのストーリーに引き込まれるはず。
あっという間に読み終えることだと思います。
恐怖の谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (新潮文庫)より
4102134085
No.2
(5pt)

長編の中で最良作品

ホームズ作品は短編集のみが傑作であり、長編はいまひとつと思っていました。さらに、初めて出版された「緋色の研究」や最高傑作といわれる「バスカヴィル家の犬」に比べ、この「恐怖の谷」はあまりいい評価を聴かなかったため、きっと面白くない作品だろうと思っていたくらいです。ですが、読み終わって考えが全く変わりました。ホームズの登場する第一部、もうひとりの主役が活躍する第2部と、話こそ2作品に分けていますが、どちらも真相がつかめず、最後になって答えを明示されたときの驚きには、目を見張るばかりです。あらためて原作者コナン・ドイルの文章力に感服しました。
恐怖の谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (新潮文庫)より
4102134085
No.1
(5pt)

とても充実

ホームズ作品の中で好きな作品の1つなので、発売後すぐに購入しました。ルビブックスなので、いきなり原書というのは億劫という方でも大丈夫です。このシリーズのいい点は、各作品ごとに丁寧な解説があり、またイラストの掲載状況も良い(オリジナルにほぼ忠実に似せた形になっています)というところです。物語だけでなく、イラストにも興味があるという方は、ぜひ購入してみてください。全体的に、大変充実しています。 
恐怖の谷 (シャーロック・ホームズ全集) Amazon書評・レビュー: 恐怖の谷 (シャーロック・ホームズ全集)より
4309610471