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キャパの十字架
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キャパの十字架の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 1~20 1/4ページ
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『キャパの十字架』をあらためて読もうと思ったのには訳がある。 というのは、SNSの氾濫(浸透ではなくまさに氾濫だ)によって真贋が見極めにくくなった様々な事象。何が真実のことなのか。ますますわかりにくくなった昨今。真贋を見極めるに当たって、丁寧に対象に向き合い、丁寧に言語化を重ねた沢木の手法にヒントを見い出そうと思ったからだ。 たとえば福島原発事故。アッチ系のミスリードに断固として異をとなえた林智宏の『正しさの商人』『やさしさの免罪符』によって、何が本当のことなのか、その確からしさを確認できたように。 そんな考え方に達するヒントを沢木に求めた。 本書では、本質にたどり着くためのアプローチに大切なことが至る箇所で見事に言語化されている。真贋を見極めるヒントは、マスゴミやSNSでダダ流しされている安易な言葉にあるのではなく、論理を誠実に追い詰めていく過程の丁寧な言語化と、それを大切にするマインドにある。 | ||||
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図書館で見つけて、購入しようとしましたが、絶版になっていました。中古品は心配でしたが、真新しい本がすぐに届き、感謝しています。 | ||||
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丁寧なレターもとても感じ良かったですね。 | ||||
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内容は言うことなし! ただ294ページ「クラカッチャ、クラカッチャ」は正しくは「クカラチャ」かと。コックローチのことですからねー。 重版では修正されてるのかなあ。スイマセン言葉が生業なもので… | ||||
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まるで謎解きミステリーを読むようにぐいぐい引き込まれる感じ。筆者の沢木さんと一緒に仮説を立てながら次々と証拠を集め確信に迫ってゆく過程にわくわくする。 また写真に興味がある者にとっては、更に様々な発見ができて楽しい。写真とは何か考えさせられる。 | ||||
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言ってみれば一枚の写真。 読者を飽きさせることなくここまで語れるものかと思った。 この物語の軸になる写真「崩れ落ちる兵士」は、もっとも有名な報道写真の一つだろう。 誰が、どこで、いつ、なにを撮った。 発表されているとおり、鵜呑みにしたまま過ごしてきたよ。 ひょっとしたら、自分の父親は違う人かもしれないだとか・・・ 読了後、ありふれた日常を別の視点で考えることを楽しんでいます。 | ||||
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疑惑。今さらだけど面白い。 | ||||
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いかにもノンフイクションを書き慣れた著者らしい一冊です。かの有名なロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」の写真が、果たして本当に死の瞬間を撮ったものか、はたまた本当にキャパ本人が撮ったものなのかを、多くの写真の分析と、当地の探訪とを織り交ぜて読み易い文で巧みに展開していきます。このあたりは著者のノンフイクション作家としてのキャリアで、まるで、推理小説の謎解きをしている様に読者は引っ張られていくでしょう。さすがと言えます。又、資料としての写真類の配置と名称の付け方が上手い。例えば「崩れる落ちる兵士」と「横たわる兵士」と使い分けるなど、読者の取り扱いに慣れています。 この作品ではゲルダ・タローの存在を読者に知らしめたことの功績と、あの高名な写真の意義を再認識させたことでしょう。たしかに「崩れ落ちた」のではなく、演習中に偶然に「滑った」ものなのかもしれず、又それを撮ったのがキャパでなく、ゲルダであったという推測がどうなのかは、最後は謎のままですが、例え「滑った瞬間」のものであれ、スペイン戦争に限らず、戦場に於ける死というものを象徴する一枚という「神話」を創り上げたことは確かでしょう。文学を味わう時と同様、我々は目くじらを立てずに写真からその余韻を味わえばよいのであって、改めてその思いに念を入れてくれた一冊でした。 | ||||
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キャパへの追走もあわせ読みたいです。 | ||||
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キャパをご存知ないかたでも、おもしろいと思います。沢木氏の行動力に驚かされます。 | ||||
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推理の内容が良く整理されていて書き手の力量が迫力を持って伝わってきます。テーマも面白い^_^ | ||||
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私も含め、ひねくれものはロバートキャパのあの写真と聞くと、 「あの、ロバートキャパがやらせで撮った写真ね」と言うが、そういう人に是非読んでほしい。 と言いつつ、この本の最大の魅力は、かの写真の真贋などではなく、 筆者らしい、ロバートキャパそのものへの、優しい眼差しであろう。 若干23歳で世界的なフォトグラファーに祭り上げられた人間と、 あの写真を戦争のイコンとされてしまったかなしみは如何なるものだったのか。 それが彼の生涯にわたる沈黙と、子犬のような喚きだったのか。読んでて胸を突く。 | ||||
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以前からキャパやマグナムの写真に違和感を感じていたが、キャパがどれだけインチキをしていたのか証明してくれて気が晴れた。 ノルマンディー上陸作戦時の写真はフィルムのエマルジョンが溶けてしまいボケボケの写真として残されているが、LIFEの写真集で他の写真家のものを見るとドイツ軍のトーチカが破壊されてからの上陸だと分かる。 武器も兵隊としての訓練も受けていない写真家が第一陣として上陸する事など出来る訳が無いのだ。 | ||||
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2013年2月3日に放送された"沢木耕太郎 推理ドキュメント 運命の一枚"~"戦場"写真 最大の謎に挑む~ という番組もありました。 NHKオンデマンドで今でも見られるようですが、沢木耕太郎さんのキャパの十字架!の方がなお詳しく書いてますね。 | ||||
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載せられているキャパの写真はすべてマグナム・フォトから提供されたようだが、当社が沢木氏の本の内容を認めているわけではない、との見解を入れるように言われたそうだ。そうは言ったが写真は提供した。そのことが面白い。少なくともかの有名な写真「崩れ落ちる兵士」は "有名な戦争写真家" キャパが撮った写真ではなく、この写真がキャパを有名にし、彼に戦争写真家の道を歩ませることになった。著者の演繹を理解するため文と写真を行ったり来たりしなくてはならず理屈ぽさはあるが、読み応えのある内容です。 | ||||
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沢木耕太郎氏の『キャパの十字架』 (文藝春秋)は面白い本。戦争カメラマン(戦場カメラマン)として著名なロバート・キャパがスペイン内戦中に写した(とされる)「崩れ落ちる兵士」の写真の「真贋」をめぐってのノンフィクション・ルポルタージュである。傑作。 「ここに一枚の写真がある」で本文が始まり、「崩れ落ちる兵士」の写真がその向かいに掲載されている。 そこから、300ペ-ジちょっとの「読書の旅」が始まる…。楽しく面白い!「真相」「真実」を求めて、スペインにも何度も出かけ、関連する地(パリ、ニューヨーク)にも足を伸ばし、一冊の当時の資料としての雑誌を求めて古本屋を行脚していく様(パソコン検索にもひっかからない時もあり)は「古本虫がさまよう」姿でもあった。 沢木氏が「文藝春秋」で「キャパの世界、世界のキャパ」なる連載をしていたのは愛読していた。キャパの足跡(スペインや英国など)を訪ね、彼が撮影した写真を掲載し、自分自身もその場に立ち(時にはその場であろう地に立ち)、同じアングルで自らも撮影し、双方の写真を掲載しエッセイを書いていた。 月によっては、まったく半世紀以上昔といまと変わらぬ光景を垣間見ることもあり、へぇと思うこともあった。 本書はその連載を本にしたのではなく、そのキャパの足跡を追った連載とは別に、2013年1月号に特別に書き下ろしたエッセイ(キャパの十字架 309枚)に加筆をして一冊の単行本にしたようである。 変な譬えになるかもしれないが、昔読んだホームズもののように、徐々に「真相」「真実」が明らかにされていく過程は、上質のミステリ小説を味読するかのようでもあった。 「崩れ落ちる兵士」が、撃たれていない、死んでもいない。だが、やらせでもない、誰が撮影したのか…といった「真相」「真実」を解明するまでの「長い旅」が淡々と綴られている。 ライカで撮影したのか、ローライフレックスで撮ったのか云々の技術論争に関しては、いわゆる「インスタントカメラ」の類しかほとんど使ったことがないので、よくは分からないが、それはともあれ、面白い。 数年前、スペインを旅行したことがある。パルセロナやウェスカやマドリードにも行き、ブラド美術館やソフィア王妃芸術センターも見た。ピカソの「ゲルニカ」も拝見したが、キャパの写真展もやっていて、記憶は薄れているが、この「崩れ落ちる兵士」もそこにあったであろう。今度、この写真を改めて見ることがあれば、当時とは違った感慨が浮かぶに違いない。 それにしても、戦争写真はキャプションをひとつ変えるだけで、真実を歪めることがある。『キャパの十字架』でも、スペインの学者が己自身のフランスに逃げていく時の家族の写真が、いつのまにか「ゲルニカ」の空爆の被害者の写真に捏造されていくことへの義憤もあってか、「崩れ落ちる兵士」の真贋を研究することになった例が紹介もされている。 「慰安婦」がらみで、岩波新書(笠原十九司氏『南京事件』 )などがそういうミスを犯したこともある(秦郁彦氏『現代史の争点』文春文庫--「偽造された「南京虐殺」の”証拠写真”」参照)。そのほかにも松尾一郎氏の『プロパガンダ戦「南京事件」 秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実』 (光人社)が極めて詳細にそうした「写真」の真贋を検証している。一読の価値がある。 東中野修道氏ほかの『南京事件「証拠写真」を検証する』 (草思社)、藤岡信勝氏&東中野修道氏の 『「ザ・レイプ・オブ・南京」の研究 中国における「情報戦」の手口と戦略』 (祥伝社)も参考になる。 スペイン内戦は、様々な形で見直しが行なわれている。単に、民主主義対ファシズムという戦争というわけでもなく、共和国政府内部のソ連の「傀儡」や無政府主義者たちとの対立など、ジョージ・オーウェルが『カタロニア讃歌』 (岩波文庫ほか)でいち早く指摘していた「真実」のテーマが今もなお追求もされている。コミンテルンの「罠」もあった。 そういえば、沢木氏がスペインの内戦関連の地で銃弾、薬莢を拾ったシーンがあるが、僕もどこだったか、アンゴラだったかで拾い持ち帰ったものだった。半世紀以上前の「内戦」の傷跡は、スペイン人の心の中にも大地にもまだ残っているのだろう。 | ||||
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ロバート・キャパといえば有名な戦争写真家である、と思っていたが、妻に聞いたら知らないという。それなら、この写真くらいは見たことがあるだろうと「崩れ落ちる兵士」の写真を提示してみたが、やはり初めてのようだ。おお、世代の差か……、性別の違いか……。 崩れ落ちる兵士 http://100photos.time.com/photos/robert-capa-falling-soldier この写真は1936年、スペイン戦争において撃たれた瞬間の兵士の姿を捉えている、という。ずいぶん前に初めて見たときには、「え!? 本当かなぁ!?」と思った。でも表情も姿勢もやたらリアルだし……。昔から同じ疑問を持った人は多かったようで、沢木耕太郎もその一人だった。 そこで沢木は、この写真を含めたキャパの写真をかなり時間かけて眺めては検証し、スペインには3回も足を運び、誰が、どういう状況で撮ったものなのかを明らかにしようと奮闘する。ネチネチネチネチと、微に入り細をうがって徹底的に考え、調べ上げ、得られた情報をもとにして、さらなる考察を重ねていく。その執念深い姿勢には、畏敬の念すら抱いてしまった。 キャパを盲信せず、しかし否定もしない。沢木耕太郎の絶妙なバランス感覚、さすが一流のノンフィクション作家である。 | ||||
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久しぶり再読しました。確か購入したのが2年前。沢木氏の作品はかなり読んだと思いますが、この作品ほどエキサイティングで、先へ読ませる文体は素晴らしいものがあります。それは氏が足蹴無く何度も現地へ赴き、様々なひとの助けを借りながら緻密な取材を敢行した結果だと思います。他の下らないミィステリー小説を遥かに凌駕するほどの文体は読むほどに鳥肌が立ちました。又時が経ち再び読むことでしょう。 | ||||
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まだ少ししか読んでませんが、キャパの人生、壮絶ですね。読みがいあります。 | ||||
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本書を手に取る前、私がロバート・キャパについて知っていたことは、 戦争写真家のカリスマというイメージくらい。出身国も知らないくらいだった。 それでも、ページをめくるごとにハラハラ、ドキドキが高まっていく。 これははたしてノンフィクションか?と見紛うほどに、文章に引き込まれていった。 本書は、戦争写真家ロバート・キャパが残した一枚の写真「崩れ落ちる兵士」の真相を追究していく。 本当に銃で撃たれた瞬間をとらえたものなのか? やらせではないのか? それともほかに・・・? たった一枚の写真の真実を追うためだけなのに、 著者は、まさに写真に穴があくほど観察を続け、 舞台スペインや関係国を何度も訪問し、専門家を訪ね、自ら検証していく。 その熱量たるや半端じゃない。 仮説を立てては、あらゆる角度から検証し、説得力ある結論を導いていく。 その過程を、読者はハラハラ、ドキドキしながら追体験していく。 あきらめず、純真な好奇心で、たった一枚の写真の真実を深堀していくさまは、 探偵であり、冒険家のようでもある。 さらに本書は10章を迎えて、勢いを加速していく。 著者がタイトルに込めた想いに、鳥肌が立つ。 | ||||
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