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北緯四十三度の神話
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北緯四十三度の神話の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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ある姉妹を軸に話が進んでいくのですが、お互いに抱えたトラウマはそう目新しいものではありませんが、読ませる力はさすがです。 中々重い雰囲気で話は進んでいくのですが、読後感はとてもさわやかです。 とにかく読者を驚かせるだけのミステリーとは一線をかくします。 長さも2時間もあれば読めると思いますので、まだ浅倉作品に触れたことがない方是非。 | ||||
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姉と妹、イコール女と女の葛藤と雪解けの描写がうまく描かれていた。 | ||||
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ホロッとする良い話ではあるけど、何でもかんでも繋がっていて都合よすぎて三文芝居を見せられている気がしてしまうことが数回あった。 和貴子のラジオDJのプロ意識の低さに少し凹んだ。何度も失敗を繰り返すぬるさは校内放送レベルである。まあそんな彼女だからこそ、お姉さんとの関係が変にこじれてしまったと思えば納得できるが...う〜ん、やっぱちょっとひっかかるな。 まあでも「ラジオDJ」というキーワードにひっかかる読者なら楽しめると思います。いろいろ書きましたが僕も楽しみました。 | ||||
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この作品は面白いという範疇の小説でないが、人生というもの、人間存在の本質をより深く知りたいと思う人なら決して読んで損はない。 孤児になった二人だけの姉妹。とても愛し合い、お互い頼りにしていた。それなのに、仲違いしてしまう。仲たがいは深刻で、簡単に元に戻るものではない。作者は二人の心のあやを丁寧に解きほぐしてゆく。そこに人間というもの、生きて行くことの困難さが、圧縮して示される。悩みに悩み、努力を重ねた末、ついに思いがけない救済と解決が訪れる。ラストはこの本の帯に書かれているように清冽な感動が待っている。 物語の途中にも何か所か感動的な場面がある。亡くなった両親のために二人で遠くの公園に行って赤い風船を飛ばすところや、同じ公園で、飛行機事故で亡くなった恋人のために、模型飛行機を飛ばすところなど。 この世で生きて行くためには、生きて行けるだけの資力を稼がなければならない。二人はそれぞれの特質を生かして勉強もし、有意義な職業と地位を得た。しかし、それだけでは十分でなかった。生きて行くには、更に愛がなければならない。作者は、そのことをそれとなく主張している。読後感は暖かくさわやかである。 | ||||
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姉と妹、過去に両親と妹の最愛の人を亡くした二人の心情、性格など非常に細かく表現しており、女性の著者かなと思っていたら、男性が描いていることを知り驚いた。ラジオ局に勤める妹の軽快な番組の中に、妹の普段思っている気持ちや視聴者からの相談を受けての本音など、うまくストーリをつなげていた。ただ、読んでいてドキドキするところがなくちょっと物足りなかった。 | ||||
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中・高校という時期、子供から大人へのステップを登るときに誰しも経験する表現しきれないジレンマを綺麗に文字として表していると思う。 ラジオのDJという設定が、妙に懐かしい。 《さくらば、わきこを、たのむ。》 この一行でいきなり陳腐なミステリィになってしまった(笑) | ||||
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両親の死後、二人とも悲しくて寂しかったのは同じ。だが、お互いが お互いの心を理解しえなかった。姉は妹を、妹は姉を求めていたはず なのに。二人はいつも歩み寄るきっかけを探していたに違いない。 「何かのきっかけさえあれば仲直りできるのに。」そう思いながら 読んだ。どんなにけんかしても、やはり姉妹は姉妹だと思う。私にも 妹がひとりいる。菜穂子と和貴子のできごとは、人ごととは思えない。 いつまでも二人が仲のよい姉妹でありますように。何だか妹に逢いたく なった。 | ||||
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「4日間の奇跡」を読んだときも、「君の名残を」を読んだときもそうだったのですが、筆者の描く女性は力強く小説内で一際輝いています。 本書でも菜穂子と和貴子という魅力的な姉妹が登場します。賢く落ち着いた雰囲気の姉と明るく元気のよい妹。仲のよかった姉妹であったが、近しい者の死に直面し互いを傷つけあい溝を広げていく二人。 大人になり再び歩み寄ろうとする二人であったがはたして… はっきりいってハデさはありません。ボリュームも今までの作品よりも少ないのですが読みきった時の満足感と感動は前作品と同等かそれ以上です。マジオススメなのでぜひみんな読んでみて!! | ||||
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舞台は北緯四十三度の街、雪国・札幌。 一人の男性を巡って溝ができてしまった姉妹の関係が、 二人の成長によって和解していくしみじみとした感動作です。 目新しさはまったくなく、全体的に地味な印象。 妹の職業はラジオDJで、 ラジオ番組の中で妹が語る本音が 二人の歩み寄りに大きな影響を与えます。 言えなかった本音。 ずっと悩み続けてきた勘違い。 お互いを分かり合うことで自分自身の本来の姿も知っていく二人。 決して大きな出来事は起こらないけど まるで深々と降る雪のように 心にジーンと感動が染み込んでくるお話でした。 妹が番組の中で悩めるリスナーに送った言葉。 「初めての嫉妬とか憎しみとかいう感情は、 自分との距離が一定の範囲より近い人にしか決して向けられない。 とても悲しいことだけど、これは真実です。」 こんな思い込みで、静かに憎むということでしか姉を愛せなかった妹。 これも歪んではいるけれど姉妹愛の一つの形だったのでしょうね。 | ||||
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「雪の夜話」に続く浅倉さんの雪国を舞台にした感動の物語です。 雪国で育った姉妹が、一人の男性との関係から生じてしまった心の隙間を互いに埋める事が出来ずに・・・でも、最後には、互いに大事な存在として・・・。 この作品を通して、あらためて人の心の難しさというものを感じさせられたと同時に、それが解けた時の素晴らしさも感じる事が出来ました。 作中、妹さんのDJとしての言葉に思わず彼女の胸中が垣間見えて胸をうたれる事も有りました。 とにかく静かながらもじ〜んとくるものが有りますので読んでみて下さい。 | ||||
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浅倉卓弥氏の四作目の著書.全作品に共通しているのは物語が優しさにあふれている点だ. この作品には目立った事件は起こらないし,とんでもないどんでん返しも無い.ありふれた日常の中で二人の姉妹が互いの関係を回復していく.その手法も決して劇的なものではない.押し付けがましい理論は登場せず,相手のことを考えることで本当の自分を見つけようとする.大切に書かれた登場人物.それがこの物語を包む優しさの大きな要因となっている,そんな気がしてならない. 余談かもしれないが,著者はぱっと見た感じでは明るく元気で饒舌な,でもとても繊細で優しい心を持った女性(あるいは女の子)に強い思い入れでもあるのだろうか?「四日間の奇蹟」の真理子,「君の名残を」の友恵,「雪の夜話」の雪子,そして本作の和貴子.はてさて次の物語ではどんな女性(もしくは男性)が登場するのだろう? | ||||
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物語の舞台は北緯43度の都市、札幌。 その街に住まう二人の姉妹が主人公です。 一人は大学の研究室で助手を務める姉の菜穂子。 物語は基本的にこの菜穂子の視点で語られ、進んでいきます。 そしてもう一人は地元のFMラジオ局に勤める妹の和貴子。 過去様々な出来事を経て、この二人の間に出来てしまった心の溝。 その溝を埋め、壊れた二人の関係を修復する過程が、物語の本筋となります。 ただ、その関係修復の過程が、『それぞれが相手を理解する』というものではなく(もちろんそれもありますが)、どちらかというと二人が互いに相手を鏡にして、自分自身を理解するというのがメインになっているように思います。 余談ですが、この作品中に『雪の夜話』に登場した沢村(旧姓相模)夏子と、娘の雪子が登場します。 出番は少ないですが、3歳になった雪子を見たい方は読んでみてはいかがでしょうか? | ||||
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