太陽の塔

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

太陽の塔の評価:

3.89/5点 レビュー 204件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.89pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全409件 261〜280 14/21ページ
No.149
(5pt)

この小説は「恋愛小説」であったか

これはディスコミュニケーションの物語である。つまり,この物語ではコミュニケーションの断裂が延々と繰り返される。ポスト構造主義的な用語で換言すれば,コミュニケーションの「差延」*1行為が,主人公の語りによって引き起こされる。本書は恋愛小説の形態を取っているため,主人公とその失恋相手の女学生(水尾さん)との間の「差延」がもっとも目立つ。読んでいて主人公が水尾さんと付き合っていたとはどうにも思えないし,付き合っていたときの描写でさえ心が通い合う瞬間というようなものが全く描かれていない。水尾さんを取り合う風に描かれている遠藤との仲にしても,反目し合うかと思えばぬるりと仲良くなったり,仲良くなったかと思えばポンと突き放したりする。そして,最後にはあっさり水尾さんとの仲をとりもってしまう。差延されるテクストにおいては,主人公の動機さえ読者には保障されていないのである。そして主人公と同じく,恋愛という現代的であり非ポストモダン的なイデオロギーに批判的であると思われる,友人達でさえ「俺はこっちへ行く」と別々の方向へ進んでいく。我々はともすれば「ええじゃないか」の波に押し流されそうになるが,それで「ええわけがない」のだ。波の中で孤独にもがき,友人達とともに抜け出し,そしてまた別々の方向へ進んでいく。人間とはそういう孤独な存在なのである。
果たしてこの小説は「恋愛小説」または「失恋小説」であったのか。答えは否である。この小説の恋愛観とは,下記に引用するものである。

 現代の風潮が恋愛礼賛の傾向にあるとしても,そもそも理不尽な常道である恋愛をたたえている危険性を把握せねばなるまい。人間の底にある暗い情動を,いくら甘い言葉で飾っていても,ときにそれは全てをかなぐり捨て,本性を剥きだしにする。いざその狂気に直面し,こんなはずではないと呻いたところで手遅れである。(中略)
 恋愛はあくまで背徳の喜びであり,恥ずべきことであり,できることなら人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを,さも人生に当然実る果実のように,ところ構わず食い散らし,汁気を他人に跳ね散らすことの罪深さを認識せねばならない。
 満天下に蠢く,腕を組んだ男女たちに言いたい。
 「生きよ,(けれども少しは)恥じよ」と。

というように,この小説は「反」「恋愛/失恋」小説なのである。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.148
(4pt)

笑える 重なる ファンタジー

冴えない男子大学生の話。
ほとんどの大学生は主人公に重なるんじゃないかな。
笑えるくらいに面白い思考と友達集団だけど。

ときどき踏み入れるファンタジーの世界はちょっとよくわからない。
文章に知識の多さ、比喩には頭の良さが伺える。出てくる話題も新しい。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.147
(4pt)

笑える 重なる ファンタジー

冴えない男子大学生の話。
ほとんどの大学生は主人公に重なるんじゃないかな。
笑えるくらいに面白い思考と友達集団だけど。

ときどき踏み入れるファンタジーの世界はちょっとよくわからない。
文章に知識の多さ、比喩には頭の良さが伺える。出てくる話題も新しい。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.146
(5pt)

読んでいて楽しい

独特な表現や、回りくどい言い回しがとても面白かった。暇な学生のくだらない妄想や言動のためでしょうが、全体的にふざけた雰囲気というか、コミカルな雰囲気がとても楽しかった。読んでいて、時々ニヤニヤしてしまいました。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.145
(5pt)

読んでいて楽しい

独特な表現や、回りくどい言い回しがとても面白かった。暇な学生のくだらない妄想や言動のためでしょうが、全体的にふざけた雰囲気というか、コミカルな雰囲気がとても楽しかった。読んでいて、時々ニヤニヤしてしまいました。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.144
(3pt)

ファンタジーかな

ファンタジーというわりには生活臭い場面がたくさんでてきますが、不思議と汚らしい感じはしません。
阪急百貨店、叡山電鉄、鴨川など京都、関西の人たちにはおなじみの固有名詞が出てきますが、はたして関西圏以外の人に「鴨川に等間隔に並ぶカップル」なんてピンとくるのでしょうか。そのへんを読んだ方に聞いてみたいです。

ちなみに僕は関西出身なのでなかなか面白く読めましたが、特にファンタジーを読んだ、という意識はありません。でも不思議な読後感。もうちょっと読んでみようかな、と思わせる本です。

なぜか読んでる間は「となりのトトロ」っぽい雰囲気もあるな、と思いました。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.143
(5pt)

我々の日常の9割は、頭の中で起きている・・・

読み始めの印象は、まるでドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせるような味わい。
現実と妄想が一緒くたになり、しかもそれが絶妙なユーモアをもって語られる。
いつまでも読んでいたくなる文章。

だが本書は、そのノリが最後まで続くにもかかわらず、最終的には「青春小説」として締めくくられる。
ストーカーの話を読んでいたつもりが、純愛小説を読んだような読後感。
大学生同士の怠惰な関係が、熱い友情にすら思えてくるラストシーン。
ものすごい文章力だ。

太陽の塔に、叡山電車など、ファンタジーを彩る舞台装置もすばらしい。
名脇役・飾磨の「我々の日常の9割は、頭の中で起きている」(ちょっとうろおぼえ)はけだし名言だが、まさに本書は「頭の中で起こっているファンタジー」である。

ひょっとすると後世、この時代を代表する傑作と言われる日が来るかも・・・というのは言いすぎか?
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.142
(3pt)

ファンタジーかな

ファンタジーというわりには生活臭い場面がたくさんでてきますが、不思議と汚らしい感じはしません。
阪急百貨店、叡山電鉄、鴨川など京都、関西の人たちにはおなじみの固有名詞が出てきますが、はたして関西圏以外の人に「鴨川に等間隔に並ぶカップル」なんてピンとくるのでしょうか。そのへんを読んだ方に聞いてみたいです。

ちなみに僕は関西出身なのでなかなか面白く読めましたが、特にファンタジーを読んだ、という意識はありません。でも不思議な読後感。もうちょっと読んでみようかな、と思わせる本です。

なぜか読んでる間は「となりのトトロ」っぽい雰囲気もあるな、と思いました。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.141
(5pt)

我々の日常の9割は、頭の中で起きている・・・

読み始めの印象は、まるでドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせるような味わい。
現実と妄想が一緒くたになり、しかもそれが絶妙なユーモアをもって語られる。
いつまでも読んでいたくなる文章。

だが本書は、そのノリが最後まで続くにもかかわらず、最終的には「青春小説」として締めくくられる。
ストーカーの話を読んでいたつもりが、純愛小説を読んだような読後感。
大学生同士の怠惰な関係が、熱い友情にすら思えてくるラストシーン。
ものすごい文章力だ。

太陽の塔に、叡山電車など、ファンタジーを彩る舞台装置もすばらしい。
名脇役・飾磨の「我々の日常の9割は、頭の中で起きている」(ちょっとうろおぼえ)はけだし名言だが、まさに本書は「頭の中で起こっているファンタジー」である。

ひょっとすると後世、この時代を代表する傑作と言われる日が来るかも・・・というのは言いすぎか?
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.140
(4pt)

エンタメ性を求める文学好きへ

純文学よりは大衆文学に近い作品。
独特の言い回しでつまらないことを論じる文体は非常に面白い。
理系の人が書く文章の面白さが各所にちりばめられており
緩慢な印象を受けずに読み進めることができる。
文学的にどうとかストーリーがどうとかは一先ずおいておこう。
単純に「とても面白い小説」なのだから。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.139
(4pt)

エンタメ性を求める文学好きへ

純文学よりは大衆文学に近い作品。
独特の言い回しでつまらないことを論じる文体は非常に面白い。
理系の人が書く文章の面白さが各所にちりばめられており
緩慢な印象を受けずに読み進めることができる。
文学的にどうとかストーリーがどうとかは一先ずおいておこう。
単純に「とても面白い小説」なのだから。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.138
(5pt)

天才!

なんでこんなに笑いどころを大量につくれるのか、と。
1Pに5回の割合で爆笑している。
かつ、ほろりとするところもあり、ほんとにすごい。
結構ちまちまとした日常を取り上げつつも笑わせ、非日常にへと繋げる様はあっぱれ。
処女作ということもあり、これでもかと自分のもてる限りのネタを披露して下さってます。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.137
(5pt)

天才!

なんでこんなに笑いどころを大量につくれるのか、と。
1Pに5回の割合で爆笑している。
かつ、ほろりとするところもあり、ほんとにすごい。
結構ちまちまとした日常を取り上げつつも笑わせ、非日常にへと繋げる様はあっぱれ。
処女作ということもあり、これでもかと自分のもてる限りのネタを披露して下さってます。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.136
(3pt)

いまいちだが・・・

女性を必要とせず,女性に必要とされず「華がなかった」主人公の私にも,いわゆる『彼女』ができた・・・彼女の名は水尾さん。実に魅力的な彼女であったが,私は彼女から袖にされた。それ以来,私は長きにわたり,「水尾さん研究」を行ってきた。そんな私の周りに今年もクリスマスという怪物の陰が忍び寄ってきた・・・

ここ最近よく読んでいる同作家のデビュー作。内容的には男汁漂う男達の悲しきくも,楽しい物語であるが,これ以降の作者の作品の源流となっている感じる。そういう意味ではこの作品から発行順に,この作者の本は読んでいった方がいいのではないかと感じたが,私としてはこの作品の世界観は,デビュー作だけに多少中途半端な気がする。そのため後に読んで,この作者の世界観の原流を楽しみながら読むのも一興ではないのかと感じた。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.135
(3pt)

いまいちだが・・・

女性を必要とせず,女性に必要とされず「華がなかった」主人公の私にも,いわゆる『彼女』ができた・・・彼女の名は水尾さん。実に魅力的な彼女であったが,私は彼女から袖にされた。それ以来,私は長きにわたり,「水尾さん研究」を行ってきた。そんな私の周りに今年もクリスマスという怪物の陰が忍び寄ってきた・・・

ここ最近よく読んでいる同作家のデビュー作。内容的には男汁漂う男達の悲しきくも,楽しい物語であるが,これ以降の作者の作品の源流となっている感じる。そういう意味ではこの作品から発行順に,この作者の本は読んでいった方がいいのではないかと感じたが,私としてはこの作品の世界観は,デビュー作だけに多少中途半端な気がする。そのため後に読んで,この作者の世界観の原流を楽しみながら読むのも一興ではないのかと感じた。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.134
(3pt)

妄想する自由

京都で学生生活をした(女の子にあまりエンのない)元学生には郷愁を誘う。
妄想をファンタジーと読み替えれば、ファンダジー大賞の受賞もありか。

現役学生が貸してくれたので読んでみた。2行に1行読めば、あらすじはわかるので
2時間もかからない。途中でなんどかやめて寝ようと思いつつ、終盤まで読んだ。

終盤になってそれまでの、京都で学生する人たちの間での小道具がならび、妄想に
はしるだけの文章から、想像をすこし超えた新しい世界がうまれ、読んだかいはあったと
感じた。話術とでもいう文体はすきでもないけど、小道具は郷愁だけでなく、
現役学生にもある程度のシンパを得るようだし、終盤の妄想もなかなか良いので、
売れているのもナットク。

そう、妄想する自由は、とくに学生の頃はおおいにあるし、それは世代や時代、
ましてや場所を限定しないだろう。

お金を出して読むべきかどうかは?だ。持ってる人に貸してもらおう。
持ってる人はどんどん貸して、もとを取ろう。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.133
(3pt)

妄想する自由

京都で学生生活をした(女の子にあまりエンのない)元学生には郷愁を誘う。
妄想をファンタジーと読み替えれば、ファンダジー大賞の受賞もありか。

現役学生が貸してくれたので読んでみた。2行に1行読めば、あらすじはわかるので
2時間もかからない。途中でなんどかやめて寝ようと思いつつ、終盤まで読んだ。

終盤になってそれまでの、京都で学生する人たちの間での小道具がならび、妄想に
はしるだけの文章から、想像をすこし超えた新しい世界がうまれ、読んだかいはあったと
感じた。話術とでもいう文体はすきでもないけど、小道具は郷愁だけでなく、
現役学生にもある程度のシンパを得るようだし、終盤の妄想もなかなか良いので、
売れているのもナットク。

そう、妄想する自由は、とくに学生の頃はおおいにあるし、それは世代や時代、
ましてや場所を限定しないだろう。

お金を出して読むべきかどうかは?だ。持ってる人に貸してもらおう。
持ってる人はどんどん貸して、もとを取ろう。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.132
(1pt)

これ、おもしろいですか?

ファンタジーノベル大賞というのを見て期待していたからかもしれませんが、ファンタジー????っていうか、それ以前にこれ小説?????ってかんじで、全然わけが解りませんでした。
話の筋もわからないし、意味のない文章の羅列といったかんじで、全く私好みではありませんでした。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.131
(1pt)

これ、おもしろいですか?

ファンタジーノベル大賞というのを見て期待していたからかもしれませんが、ファンタジー????っていうか、それ以前にこれ小説?????ってかんじで、全然わけが解りませんでした。
話の筋もわからないし、意味のない文章の羅列といったかんじで、全く私好みではありませんでした。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.130
(3pt)

作風がすでに確立されている、青春妄想小説

話題作です。
「夜は短し、歩けよ乙女」と同じく、独特の作風はすでに本作で
確立されています。文体や構成、なにより主題が非常に独特で、
読めばすぐ、この作者の作品だとわかります。このような感覚は
ジャンルは違いますが、京極夏彦を初めて読んだときに近いものが
あります。

内容はすでに他のレビュアーの皆さんがお書きになっているように、
京都を舞台にした、妄想大魔王達の疾走する日常が、半ば強引に
勢いだけで語られていきます。前半の盛り上がり、絶妙な言い回しの
連発に比べて、後半少し盛り下がりますが、作品の主題が、そもそも
勢いと妄想にあるようなので、それもまた良いのかもしれません。

久しぶりに登場した貴重な若手作家だと思います。
妄想族だけでなく、万人が読むべき21世紀の純文学です。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X