弓弦城殺人事件
評判
弓弦城殺人事件の評価:
3.42/5点 レビュー 12件。 F ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
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弓弦城殺人事件の評価:
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本作は、その第一弾だったと記憶している。
当時、カーの作品はポケミスでは手に入らず、古書店では高価で手が出ず、という状態だった。
かろうじて、創元推理文庫の「連続〜」や「緑の〜」は読めたが、「曲がった〜」は創元でも絶版状態だったと思う。
だから、本作の刊行は、まさに砂漠の慈雨であった。
のちにカーの作品を、それこそいやというほど読んでしまうと、本作のミステリとしてのレベル、完成度が、それほど高くないことは分かる。
しかし、その初読までの経緯等があって、私の本作に対する評価は、どうしても甘い。
そして、本作の雰囲気、古城、そして怪談チックなエピソードなどは、私の好きな設定なのだ。
カーの作品では、「プレーグ・コート〜」や「囁く影」なんかと雰囲気は似ているかもしれない。
カー初期の、オカルトを作品の装飾と謎の隠蔽のために使用するという試み。
やはり、カーはストーリーテラーなんだ、ということが良く分かる面白さである。
しかして、トリックと謎の解明という点では、伏線の張り方もぎこちないし、ロジックも丁寧じゃないし、という、あまり褒められたものではない。
そのオカルティックな雰囲気作りも、わざとらしい感じである。
なにより、解決のあたりの文章が、クイーンやクリスティに比べると、若干分かりにくいという欠点がある。
それでも、何より、本作は、通学の電車内で、それこそ貪るように読んだ思い出があり、その当時のカー作品への渇望ぶりと併せて、実に愛すべき作品である。
そして、本作のアイデアを形にしたカーの稚気と勇気と作家魂を賞賛したい。