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“文学少女”と慟哭の巡礼者(パルミエーレ)



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【この小説が収録されている参考書籍】
“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と慟哭の巡礼者(パルミエーレ)の評価: 4.68/5点 レビュー 28件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.68pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21~28 2/2ページ
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No.8:
(5pt)

“慟哭の巡礼者”が目指す「聖地」

〈文学少女〉シリーズ5作目。

今回、文学少女が対するのは、自らの願いを見失い、
すべてを破滅させようとする“慟哭の巡礼者”です。

モチーフは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。

「本当の願い」を持つ誰もが〈ジョバンニ〉であり、同時に
誰かの〈カムパネルラ〉でもあるということなのでしょう。

そして本巻において、いよいよ満を持して朝倉美羽が登場。

病みきった彼女の参入により、いつにも増して
扇情的でサイコなメロドラマが展開されます。

特に、美羽(ヤンデレ)VSななせ(ツンデレ)の
リアルファイトは、本巻のハイライトでしょう。

相手を「泥棒猫っ!」「性悪猫っ!」と罵り、つかみあいの
喧嘩をする美少女2人、という図は昼メロも真っ青ですw

こうした露骨で過剰な演出に興ざめしたり、
引いてしまう向きもあるかもしれません。

しかし、本シリーズは、様々な要因が複合的に組み合わされることで、
他に類をみない独自の魅力を生んでいることも事実です。

そうした要因を、以下にいくつか挙げてみます。

◇男の妄想ではない、女性作家による二昔前ぐらいの
  “少女小説”風キャラのリアリティと魅力

◇文学作品をもとに人の持つ世界観が読み解かれ、
 同時に再構築されることによって生れるカタルシス

◇各巻それぞれがシリーズ全体の中で明確な役割を持って
  位置づけられる、というシリーズ構成の周到さ

さて、今回で美羽編が終了。

番外編を挟んで、いよいよ本シリーズ最大の謎である“文学少女”の
正体に迫っていくだろう卒業編に入っていくことになります。

おそらく、本巻においてその片鱗を窺わせた櫻井流人や、
顔見せ程度に初登場した彼の母親、そして、最近出番の
少なかった姫倉麻貴などが深く関わっていくのでしょうが……。

とりあえずは、番外編が楽しみです。

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)Amazon書評・レビュー:“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)より
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No.7:
(5pt)

天野遠子はオレの先輩

冒頭の(そして口絵の)クトゥルーmeets遠子先輩で心はもう鷲掴み。
これだけでも購入を決意する理由として十分すぎます。

1巻からひっぱてきた美羽がついに登場、
心葉に容赦ない精神攻撃を仕掛けます。
これがほんとに、ほんとに、ほんとに容赦ない。

もちろん、美羽にはそうするだけの理由があった。

でもその行為は正しかったのか?
あらゆる絶望を体験して、なお生きていくとはどういうことなのか?

遠子先輩の穏やかで優しい語りが心にしみまくり。
あまりにも有名すぎて、いまやギャグにすらなっている感のあるあの詩で、
まさか泣かされるとは……。

文学少女、恐るべし。
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No.6:
(5pt)

とても気分がよい

今回はストーリー上、これまでに絡まってきた伏線を一気に消化するっていうような内容。そして、話が一段落落ち着いたのかな、といった感じ。
モチーフは「銀河鉄道の夜」。でも、むしろ宮沢賢治の色合いが強い。
このシリーズは各キャラが基本的によく考えて行動するので、読んでいてすごく気持ちが良い。だから、結末がどうあれストーリーに説得力が強くなる。
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No.5:
(5pt)

ラノベの域を凌駕した傑作

今回は、ストーリーの構成の仕方も上手だが、何よりも内容が良かった。どういう終わり方だとか、登場人物に共感できるとか、そんなことは抜きに、
読み進める間の時間はとても緊張したし、読後も熱がしばらくさめなかった。以前、桜庭先生の「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」を読んだがあれはとても印象に残る素晴しい作品であり、
いまだに無心で読むことはできない。そして、この「文学少女」シリーズは、この巻までは。「砂糖菓子」には及ばないまでも、中々良いと思っていた。次巻がとても気になったし、構成も巧妙でとても読みやすかった。しかし、
今回は「砂糖菓子」に負けず劣らずに良かった。今回の話はこのシリーズの中でもかなり核に近いものか、若しくは核そのものなのかもしれないが、兎に角、今までのストーリーを
ここまできれいにまとめ上げ、なおかつその内容に関しても僕は今まで読んできたラノベの中でもトップレベルにランク付けできるものだと思う。
シリーズはここでひと段落ついたようだが、このまま最終回まで続いてほしいと思う。
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No.4:
(5pt)

大傑作!

文句なしの星五つです。
今回では今まで張られてきた最大の伏線、美羽の話しです。
複雑な心の闇は今まで以上に、それを照らす光りも今まで以上のものです!
文章の質が高いので謎解きが非常にすっきりしおり、読後感がとてもいいです。 シリーズ最大の盛り上がりをぜひ!
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No.3:
(5pt)

きみが空を見ていたころ

素晴らしかったです!
タイトルもいいですね。

今までのタイトルと違って、特定の人物や悩みを示してるんじゃなくて、
前向きでした。

もしかしたら成りたい自分に成れないかもしれないけど、明日を生きる覚悟をした心葉や竹田さんや美羽や、みんなが、慟哭の巡礼者《パルミエーレ》って事ですかね

根底にあるのは不安

全体的にドロドロしてて、竹田さんも、心葉も、
自分が以前より、変われたのか不安になったりしますが、

竹田さんの叫びや、

それを聞いて、美羽がいない間に出来た繋がりを思い出し、美羽を押さえつけて《ゴメン》と言った心葉、
きっと、昔の心葉や竹田さんなら、死んじゃってたと思います。

要するに、今まで巡って来た時間の中で、皆成長したと言う事でしょう。

芥川くんや琴吹さんも含めて、
美羽はこれから。

美羽の望みは、歪んでいるけど、ある意味リアルで、切ないです。

でも、美羽の
《成りたい人》は感動して涙ボロボロでした。

いや、ラストの

きみが空を見ていたころ

は、読み返すだけで涙ボロボロです。

巡礼者として生きる意思を皆が表示し、

心葉は、自分の言葉で告白
昔の自分と向き会ったって感じ。
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No.2:
(5pt)

文学少女の想いは何処へ向かうのか

五巻にしてついに朝倉美羽が登場します。
誰にも理解されず、知らず心葉くんに傷つけられ、慟哭するしかなかった美羽。
愛するが故に傷つける、その究極のカタチを見た気がします。
様々な思惑が交差し、感情をぶつけ合う彼等に、「文学少女」が優しい言葉をプレゼントする…美しいです。竹田さんの雪の中の絶叫には胸をうたれました。彼女はあの時、間違いなく「普通の人間」だったのでしょう。

この完全なカオスの状況からあのラストを創り出す、作者の野村美月先生はやはりすばらしい作家さんですね…これからクライマックスが始まるようですが、この物語がどのように終結するのか、遠子先輩の想いはどうなるのか、とても楽しみです。
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No.1:
(5pt)

作者、野村美月の腕を見た!

物語、そして全てのキャラクターの始まりと終わり。そんな感じの第五巻でした。
まず驚くべき部分は、この作者の神業とも言えるような話の流し方、そして閉め方にあるでしょう。もう、今回のラストを読み終えた時には「天晴れ!!」の一言に尽きます。
それくらい、後腐れなく綺麗に終わらせてくれています。
心葉君の心の変化、周りの変化も面白い事になってきましたが、やはり一番は遠子先輩。
最後にいったい彼女はどんな物語を描いたのか。
いよいよ「くらいまっくす」といった感じですかね。
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