色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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評判

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:

3.41/5点 レビュー 1,022件。 B ランク

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全1,024件 881〜900 45/52ページ
No.144
(2pt)

色彩を持たない春樹

かなり期待して買ったけれども、やたらと形容詞、隠喩が多いわりに、本の中で行われていることはなんともない。
村上さんの作品を初めて読んだのは高校生の時で、それからずっと好きだったけど、ある時から文章の言い回しだけが楽しくて買っている感じがしてた。
今回は前回の「1Q84」からの反動でかなり期待してたけど、実際読んだら少しは良くなったけど、それでも鼠シリーズを超えてない気がする。
ひとによるかもしれないけど、僕はもういいです。それでも気になって買っちゃうけど。
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4163821104
No.143
(3pt)

色彩を持たない人などいません!

30代後半の男性が、過去を振り返る。
 痛みを伴う青春時代の光と影。失望、喪失感と再生。
 20年以上前、旅先で貪るように読んだ「ノルウェイの森」と酷似しているように思った。
 「色彩をもたない」。個性がないと思い込んでいる主人公、多崎つくるくん。
 自分の色を持っていない人間なんて、この世にはいないよ。
 それに、いくらナイーブな傷つきやすい少年であったとしても、14年もそれを引きずるなんて……。
 その時、深い傷を負ったことは理解できる。
 自分を否定したい気持ちも、消えてなくなってしまいたかった気持ちもわかる。
 でも、14年もの間、自分を苦しめる原因を突き詰めようともせず、ただ自分の殻に閉じこもってしまっていたのは、どうなんだろう。
 友達以上恋人未満(かなり古い表現?)の沙羅が「つくる」に言った「過去と正面から向き合わなくてはいけない。自分が見たいものを見るのではなく、見なくてはならないものを見るのよ。そうしないとあなたはその重い荷物を抱えたまま、これから先の人生を送ることになる。(略)……」という言葉のとおりだと思う。
 「海辺のカフカ」や「1Q84」のような難解さがない分、読みやすいけれども、ちょっと抒情的過ぎる感じで、面白いとも思わなかったし、感動もしなかった。
 ただ、著者の年齢でも、このような青春小説?を書けるのだと、妙なところに感心した。
 この本では、主人公はフィンランドに向かうのだが、村上春樹は、北欧が好きなのだろうか?
 

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No.142
(4pt)

実験的なのでは

村上さんの作品は、”幾何学”から”トポロジー”、”多次元”に変化してきたと思います。それと同時に徐々に、社会にコミットメントするように変化してきています。
この小説は「1Q84」に続き、すごく構築的な多次元世界をつくるために、ほぼ全てがメタファーと記号になっていて、その意味を固定化させないために、ものすごく平滑な表現になっています。だからすごく読みやすいし、意味不明と読まれてしまう部分もあるように思います。
ある目的(言いたいこと)に向けて描いているのではなく、この小説の構造が目的になっていると思います。
いろいろな部分がいろいろな形でつながります。
この小説は「ノルウェーの森」などとは違い、”今”を観察し分析した小説だと思います。だからこの小説がおもしろくないなら、”今”がおもしろくないのだと思います。
少し違和感があるのは、”ネット”で良さそうなところを”ツイッター”や”フェイスブック”、”グーグル”という単語を使っていたところです。これも記号なのだろうけど。。。
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No.141
(5pt)

喪失を通り抜けた受容

この作品の中で繰り返し言及されるリストの「La mal du pays」というピアノ曲は、静けさの中にかすかに悲痛な叫びを聞き取れるような曲です。

作品の終わり近くになって、主人公は、かっての友人の一人と話すうち、次のような思いに捕らわれます。
「人の心は痛みと痛みによって繋がっている。悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を流さない許しはなく、喪失を通り抜けない受容はない」

たいていの人は、最愛の人を喪うという経験を必ずします。例えば、親を亡くしたり、恋人や友人を失ったりというのは極めて普遍的な経験です。しかし、それを乗り越えるのは難しいし、その乗り越え方は多様です。村上春樹はそのような喪失と回復を繰り返し描いていますが、この作品は極めてダイレクトに、喪失そのものを受容すべきものとして描いています。かっての友人の不幸な死は、決して肯定はできないが、受容せざるを得ないのです。

現在の恋人は、魅力的な異性として、さらに彼女自身の発言によって、喪失の受容を促しますが、恋人がそのような発言をすることは、この小説をある意味で簡明で大衆的なものにしています。しかし、作者にとって本当に望ましいのはノーベル賞受賞ではなく、大衆からの長期的な支持ではないでしょうか。村上春樹は、世界の大衆からの長期的な支持を得ている希な存在だと思います。
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No.140
(5pt)

ハルキズムの向こう側

村上春樹がデビュー以来コツコツと積み上げてきたハルキズム。本作はその対局にあるところで書き上げられた小説である。その春樹らしい心意気に頭の下がる思いがする。創作家とは生涯かくありたいものだ。
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No.139
(5pt)

良い作品

村上春樹の小説は全て読んでいるけど、
読んでいて「涙」が出たのは初めてです。

ネタばれしないように感想を書くのは難しいけれど、
個人的には好きな作品です。
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No.138
(1pt)

ノルウェーの森2???

私は、大学時代に風の歌を聴けに出会い、それ以村上氏の小説は全て発売日に買って、その日に読み終えるということを30年続けてきた、かなり濃いファンです。

これまでの私にとってのベストは『ねじまき鳥クロニクル』ですが、それ以外の全ての小説も私にとってかけがえのない読書体験を与えてくれてきました。読んだ後数日はいつも、他に何も手を付けたくなるような衝撃を毎回受けてきました。ただ一作、『ノルウェーの森』を除いて。

今回の新作も発売当日に読み終えましたが、『ノルウェーの森』同様、何も感じることができませんでした。

ひとりの小説家が、『ねじまき鳥クロニクル』や『1Q84』のような大作を描き続けるのは不可能なのかもしれません。たまには深い井戸から出てきて外の空気を吸うことも必要なのかもしれません。ただ、願わくは、本作が次の大作のための小休止であって欲しいとおもいます。
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No.137
(4pt)

少数派

なぜこうも村上春樹の作品に惹かれるのだろうか。
ずっと理由をうまく言葉にできなかった。

ただただ好き、たまらなく。で、いいと思っていた。

今回、この作品を読んでいて、ふと思いついた言葉がある。

少数派。

多分、村上春樹も、私も、多崎つくるも、少数派の人間なんじゃないかな・・・。

少数派だけど、真面目に人に迷惑かけずに日々生きています。
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No.136
(4pt)

3.11をこえて

本作は3.11を経た「国境の南」ではないかと思いました。底流にあるのは「それでも生きていく」であり、「ノルウェイ」や「国境」ではうつむきがちだった生への肯定が、「多崎つくる」では顔を上げて受け入れていく姿勢に変わっているように感じます。ミステリのような合理的な謎解きはありませんが、誰の人生にもさまざまな形で起こりうることを、色彩を持った登場人物たちが提示していきます。沙羅はイタリア語の「知る」という言葉の未来形=多崎つくるを先導する役割‥‥というのはうがちすぎでしょうかね。「カフカ」や「1Q84」路線が苦手な人には、すっと入ってくる作品だと思います。そして未曾有の災害を経た日本人への応援でもあると思います。
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No.135
(3pt)

否定的なレビューをする一部の人たちの感性に疑問

最近、朝日新聞に寄稿するなど政治的な発言が目立つ村上さん。

中国や韓国に強硬な態度を取る連中が拍手喝采を浴びて、自制を求める人たちは「非国民」だとして糾弾されるのが今の日本のトレンド。そういった日本の「右傾化」に対して、村上さんは日本のナショナリズムは暴走しているとして自制を促している。その態度を面白くないと思う人は多いだろうし、読む前から「左翼」村上として否定的な態度で読む人も多いと思う。

そもそも「面白くなかった」とレビューに書いて「すぐにゴミ箱に捨てました」と無感覚に公言するその鈍感さを持った人間や、「お金の無駄だった」と金銭的な価値観でしか物事を考えることができない人間たちの感性の方が問題があると思うんだが…。
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No.134
(1pt)

村上春樹はどこへいく?

読み続けるのがとても困難でした。
村上春樹と云う作家とは短大生だった時に出会った『風の歌を聴け』からです。かれこれ30年近く彼の作品と接してきたことになります。勿論、受け入れがたかった作品もありますが……。好きな作家のひとりであることは事実。だが、昨今の彼の作品には残念ながら期待を寄せることはなくなりそうです。
まず、購入するのは自分の目で内容を確認してからすべきです。それで自分がそえる作品であると思われたのならば、読まれることをお勧めします。
そうでなければ、購入は勧めません。そうなれば、読まずに廃棄されるか、新古書店へ買いたたかれて本を売るだけです。これだけのベストセラーですから、買い取り価格はさぞ安いことでしょう!
自分の目で確かめて買うこと! それをお勧めします!
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No.133
(5pt)

多崎つくるは色彩を持っている

村上春樹さんの作品では一番登場人物が多く、名前まで付けられているのがまず新鮮でした。 ネタバレになってしまうけれど、名字に色を付けるなんていうありがちな手法を取り入れたことも驚きでした。 相変わらず文章のリズムは読み易いですし、よく分からないけど想像できる面白い例えが満載です。村上春樹さんの世界描写はいつも通りに素晴らしく確立されています。 論理的に答えを求める読み方をすると、答えが書かれていない部分があるので納得できないかもしれないけれど、物語としては単純に素晴らしいなと感じました。 こんな小説は誰にだって書けるものじゃないと思う。 多崎つくるくんは無色ではなくて、本当は多色なんだなと読みながら感じました。
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No.132
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新しい「喪失」と「再生」の物語

村上春樹のデビューから一貫したテーマである「喪失」と「再生」。
これに新たなラインナップが加わった。

われわれは、好むと好まざるに関係なく、ある種の行動規範の強制的な変更を強いられてきた。
古くは、第二次世界大戦の戦前と戦後。
70年代は、学生運動の理想と終焉。
80年代は、バブルの崩壊。
それらは、人間の性(さが)によるもので、われわれが責任を負うべきいたしかたない面があった。
次のステップに進むために、運命的に仕組まれたものと考えても納得できる。
しかし、今回の震災は、いかんともしがたい厳しい仕打ちである。

時代を切り拓くために、何かを捨て、もしくは失い、リニューアルすることは、われわれが常に歴史上行ってきた事柄なのかもしれない。
たしかに、個人のレベルでは、それが容易にできる人とそうでない人がいると思う。
しかしいずれにせよ、「過去に蓋をすることができても、歴史を変えることはできない」のだから、向き合って行かなくてはならないのだ。

これまでの作品での「喪失」は一人称の「喪失」であった。
きわめて個人的な、成長過程での喪失と「再生」である。
これが、三人称となると、普遍化する。
自分では訳も分からないままに、全てを失った人間が、どのように過去と向き合いながら「リニューアル」していくか。
そこに答えはないにしろ、一つの方法論を提示されたような気がする。
そう、「まず、駅をこしらえるのだ」。
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No.131
(3pt)

四国お遍路やサンティアゴコンポステラ巡礼のような、(普通の意味での)巡礼の話ではなか

主人公の30代の男性「多崎つくる」が、過去のトラウマに向き合うべく、かつて主人公を
手酷く切り捨てた もと友人たちを訪ねてまわる話です。
それがタイトルにある「巡礼」の意味で、ふつうの意味での巡礼(「聖地」への訪問)
をするわけではありませんでした。

主人公に「巡礼」をすることを促す女性「沙羅」について。
なぜ、自信満々に、絶交した昔の友人たちに会いに行けと言えるのだろうと、不審に思いました。
パンドラの箱を開けることになるかもしれないのに。楽観的なだけ?
彼女の役回りがないと物語が前に進まないので、ここを突っ込むのは野暮なのかもしれませんが。

今回の小説の描写は、主人公からの視点に限定されているので、
多崎つくるの知らない水面下で何が進行していたのか、最後までよくわからないところがあります。
もと友人たちの語る言葉も、真相のすべてを話しているのかどうか、よくわかりません。
そこには、想像の余地があり、それこそが今回の話の面白いところなのかもしれませんが、
すっきりしないところでもあります。
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No.130
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おもしろかたー

電車でバーベキューするところと、ガンダムに乗って宇宙に行くところがとくに面白かったです。
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No.129
(4pt)

魅力的な文章は健在!

村上春樹さんの作品では、ファンタジー色の強いものと、より現実感の強いものがあるように感じます。前者が『1Q84』や『世界の終わりと…』、後者が『ノルウェイの森』。本作は後者に属するように思いますし、読んでいて『国境の南、太陽の西』を思い出すところもありました。個人的には、前者の方が圧倒的に好きなんで、そういった意味では若干の期待外れではあったのですけれど、一気に読み進めさせられてしまう魅力は健在。出来たら、もっと短いサイクルで新作を発表していただきたい、というのが一ファンとして切なる願いです。
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No.128
(3pt)

読む必要はない

これだけ話題になると、
一応読んでおいた方がいいのかな?
ひょっとしてすごい小説なのかな?
と思う人がいるかもしれないが、
そういう人は読む必要性はまったくない。

世の中にはこんな本より、
おもしろい本や読むべき本はいっぱいあり、
人生が有限であることを考えると、
短い人生の中で、この本に数時間あてるのはもったいない、
というのが私が読んだ結論です。

悪くはないと思うけど、ぜんぜんよくはない。
読むのがバカらしくなって、
途中でやめてしまった「1Q84」なんかより、
最後まで読めるだけかなりいいかもしれない。

この本を読んでおもしろいと思うのは、
村上春樹作品を今まで一度も読んだことのない大学生ぐらいか。
村上春樹作品を読んだことがある人は、
中身が100万部とか売れるようなものではない。
暇つぶしにいいかっていうと、
それだったら池井戸潤でもいいし、東野圭吾でもいいし、
いくらでもこんな本よりおもしろい小説はいっぱいある。

今回、村上さんは最近駄作続きだったので、
私的には村上春樹作品の最高傑作だと思っている、
「ノルウェイの森」みたいなものをもう一度書けないかと思い、
挑戦してみたけど、「ノルウェイの森」の劣化版というか、
モノマネというか、でも底が浅い作品になってしまいましたといった感じか。
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No.127
(4pt)

ジョナサン・キャロルの「黒いカクテル」を思い出した。

読み始めてすぐに、
ジョナサン・キャロルの「黒いカクテル」を思い出しました。
「黒いカクテル」は、
  人の魂は神によって5つに分けられている
  5人が揃って完全体になると、色のある光を放つ
という設定のダークファンタジーで、悪意に満ちた作品です。

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」と
「黒いカクテル」には、
  主人公は30代男性
  主要登場人物は男3人女2人の5人組
  高校時代の人間関係が彼らの人生に決定的な影響を及ぼしている
  人(あるいは5人1組の人)は色を持っている
などの共通点があります。

また、どちらの作品でも、
人間の指はなぜ5本なのかということを、
登場人物がことさら言及しているシーンがあり、
これも印象的でした。
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No.126
(1pt)

全てが中途半端

本作品において言えることは、全ての物語が中途半端であるということ。

灰田の存在、緑川の存在、シロに起こった出来事、過去の話、全てにおいて中途半端。
また、ガールフレンドの発言内容もいまいち理解できない上、つくるとの会話は、単に
オウム返しをしているだけである。

そして、抽象的な表現があまりにも多い。抽象的な内容を理解しようと想像してみるが、
そこに芸術性は感じられない。
村上春樹さんの言いたいことを、そのまま表現したのかな?と感じる作品である。

個人的に理解しかねるのは、友達4人が、過去につくるに対して行った行動について。
16年後の現在、つくるに対してアカ、アオ、クロが、当時の説明を行ったが、何故
そうなるの?という内容だった。クロに関しては何となく理解できたが、アカ、アオの
考えは良くわからない。

結局、本作品を読んで得たものは何もない。少なくとも私には合わない作品だった。

本作品において、リアリティが無いと書く方が多いが全くその通りである。たが、内容
にファンタジーといった要素も無い。
ここまでハズレの作品を読んだのは、数年ぶりである。
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No.125
(4pt)

村上春樹が示した「絆」

発売前から異常に盛り上がっているので、もしアフターダークのような小説だったら、かなりバッシングを受けるだろう、と心配していたのだが、思ったより普通の小説なので胸をなでおろした。珍しく村上春樹は明確な主張を明示してるのに、この本に戸惑う人が多いようだ。
村上春樹の小説は料理的であり音楽的であると思う。レストランの客は美味しければいいのであって、新しい料理じゃないから怒る人はいない。またコンサートを聴きにきた人には感動する演奏すれば優れた音楽家であり、今迄にない曲を書けないから二流の音楽家だという事はない。音は昔からあっても音の響きは自分しか出せないものを作りたいとエッセイにあった。

この小説は東日本大震災で喧伝される事になった絆について書かれてると思う。表面的な繋がりでなく真の絆とは何かが書かれている気がする。それに同意出来るかどうかは別にして。
それにしても登場人物の家族の話が多くて驚いた。初期の頃は主人公の家族すら殆ど書かれてなかったのに。家族が隠れたテーマかもしれない。
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