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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年



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【この小説が収録されている参考書籍】
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価: 3.41/5点 レビュー 1023件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.41pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全563件 161~180 9/29ページ
No.403:
(4pt)

ずっと読んでいます。

伏線が回収されないのも、比喩がくどいのも、何を今さら?といった感じです。「万人に受けようとは思わないけれども、何かを感じてもらえればいいし、何も感じなければそれはそれでいい」という春樹ワールドが、わたしは好きで、これからも何度か読み返すと思うし、新しい小説を心待ちにすると思います。
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No.402:
(5pt)

身近な感じでした

今回は住んでいるあたりが題材になっていて、いろいろと思い巡らせる楽しみがありました。つくるさんは独りよがりで、物語は俗っぽいですね_学生時代にノルウェイの森を読んだ頃とは時代が変わっているんだなあ、という感覚も味わえました。
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No.401:
(5pt)

とっても面白かった。

久しぶりの春樹らしい、中編小説。最後まで緊張感をもって読むことが出来ました、楽しみました。
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No.400:
(5pt)

「大団円」(物事の締めくくりで大いに盛り上げられる部分)が無い、読者の読解力を試される恐ろしい小説【ネタバレあり注意】

「大団円」(物事の締めくくりで大いに盛り上げられる部分)が無い、読者の読解力を試される恐ろしい小説【ネタバレあり注意】

恐ろしい小説です
小説は高校時代の仲良し五人組(男3人・女2人)の友達から大学二年の時、
突然理由も判らず絶交されて苦しむ主人公が
新しく恋人になった人の後押しでその真相を16年後に探しに行くというもので
そのまま読み進めていくと、いろいろ真相がわかって
なんだそういうことだったのか
みたいな感想でおわり
「たいして面白くなかったな」とか
「ふーん、それで」
みたいな感想で読み終えてしまう人が多くいると思います

しかし村上春樹がこの場に及んでそんなつまらない小説を書くはずが無い
と考えて読み直すと
信じられないほど恐ろしい結末が見えてくるのです

僕自身も
本の残りの枚数が少なくなるにつれて
おや、このままだと数多くの疑問が解決されて納得いく説明をするには
紙面が足りないのでは?と思っているうちに
小説は突然終わってしまいました

そこからディーテイルを見直す作業が始まって
どうしても納得できなかったことに
「シロが強姦されたことがが妄想ではなく、本当で」
(これは産婦人科に行ってその存在をクロが確かめるシーンがあるので)
本当とすると、なぜ
「本当の強姦した犯人の名前を言えなかったのか」
という点に疑問が集約されてくるのです

さらに小説の重要な登場人物であるシロが殺されたにもかかわらず
その犯人についても何も書かないで小説を終わらせてしまうのです

表面だけを見ている人は不親切な小説だなと思ったことでしょう
どこかそこらにいる悪い人がたまたま主人公のシロを殺した
という不完全燃焼のまま小説を閉じてしまうというやり方は
多くのアンチ春樹を作り出しました

ノーベル賞候補の村上春樹がその程度の話で終わるはずが無いのです

本当に恐ろしい小説でした。
結末を書かないで、後は読んだ人に、
「私が散りばめた数々のヒントからいろいろ考えてね」
っていう感じなのです

金田一耕助やポアロなら
最後は登場人物が全員一部屋に集まって
大団円の種明かしがあるのですが
その部分がまるまるないので
みんな路頭に迷うのです

そのシーンは自分で考えるしかないのです
そしてそのがとてつもなく興味深く
そしてとてつもなく恐ろしいのです

一言だけヒントを与えるならば
まさに「ツインピークス」の世界なのです

【ここより、更なるネタバレあり注意】

この小説は少女の頃から実父に性的虐待をされてきたシロが
父親によって殺されたということを紙面に書かないで
人々に想起させる小説です。手が込んでいます

シロはレズビアンではないのに性的なものにひどく拒否反応をしめします
それは父に性的虐待をされ続けてきたからです
クロは「シロを守る」って言ったって、毎日付き添わなくてもいいのに
と最初思いましたが、「彼女を一人にしないとこと」が必要だったからなのです
まして通り魔的なやつが犯人だとしたら、わざわざ「悪霊がとりついていた」なんて
書かないし、「じわじわとあの子を追い詰めていた」と書く以上、長期にわたる
陰湿な悪霊が存在していたことを示しているのです。

殺された部屋はオートロックであると書かれていました
つまり部屋はいつでも鍵がなければ入れないのです
たまたま鍵が開いていて、通り魔が入って殺したという設定は
不可能なのです
ということは合鍵を持っている人ということになります
母は浜松に来ていたという表記がある以上合鍵を持っている可能性があり
その合鍵を母に気づかれずにもう一本作れる人が犯人の可能性が高くなります
つまり父親です
父親が来たと知ったらシロは鍵は開けなかったでしょう
つまり寝しなを襲うしかなかったのです
合鍵を使って静かに入ったのです
もちろん殺したのは自分の犯行を彼女が誰かに話す可能性を感じたからです

沙羅はシロの姉です。二歳違いというのも合っていますし
もちろん青山を一緒に歩いていたのも沙羅の父です
妹だけ犯されて姉が無事なはずはありません
姉は父に迎合することで「生きる方法」を体得したのです
しかし「許せない」という気持ちはあります
それをつくるに気づかせ、追い込めさせようとしたのです
そう考えれば沙羅の様々な行動がうなづけられるのです

このような見方で読み直すと
この小説はぐっと面白い小説に変わります
字づらだけのストーリだと
本当に陳腐なストーリーなのです

しかし裏のストーリーを感づかれることなく
かつ字づらもそれらしいストーリー展開にするということは
小説家としての職人芸を遺憾なく発揮している
すばらしい傑作なのです
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No.399:
(5pt)

初めてしっかりした本を読めた気がしました。

ラストを気にするのではなく、途中途中をしっかり読んでいくと楽しく読めますよ。
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No.398:
(5pt)

サクサクッと読んでしまいました

1Q 85に続いて村上春樹読了。

独特の言い回しも健在、ダークなストーリー展開も前回、
でもやっぱり面白いですよね。

人間の心理を細かく表現していて、心理描写がよく分りますし、暗い話も満載ですが飽きないです。
また次が出たら読みまーす
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No.397:
(5pt)

さくさくっと読めました

1Q 85に続いて村上春樹読了。

独特の言い回しも健在、ダークなストーリー展開も前回、
でもやっぱり面白いですよね。

人間の心理を細かく表現していて、心理描写がよく分りますし、暗い話も満載ですが飽きないです。
また次が出たら読みまーす
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No.396:
(5pt)

面白かった。

初めてに近く、村上春樹の作品を読みました。途中考えるところはあり、色々と刺激があって、とても楽しめる本でした。
他の作品も読んでみたいと思います。
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No.395:
(5pt)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

村上春樹らしい小説で、夢中になって読んでしまいました。あっという間の楽しい時間でした。
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No.394:
(5pt)

「過酷な謎」を泳ぐ、巡礼の旅。得難い『救済の書』。

半年ほど前にアマゾンで格安で買って、手を付けていなかった『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読んだ。素晴らしかった。『ノルウエィの森』の再来。もうあのような小説は書かないといっていたのに。嬉しい。僕のような人間にとっては救済の書。 ほとんど無駄がなく、緻密に全体が構成され、細部の表現も近年の村上の小説にはない冴えが行き渡っている。それらすべては言葉にし得ぬ、言葉を越えた真理をほんの一瞬でも、彗星のように読者の魂に横切らせるために紡がれている。ほんの一瞬でも救済が為されるように。本当の救済は一瞬でしかないと。

謎めいて見える、謎のまま終わっている数々の部分は重要であるが、同時に重要ではない。謎解きは必要ない。なぜなら、人生にある種の謎が突如現れ、否応なく呑み込まれのを知っている人は知っているから。村上の小説は論理哲学でもユング心理学でもなく、かなり透徹した経験論だ。過酷な経験論。しかしユーモアと日常的なリフレインとシニカルな観察力が、その過酷さを泳ぎ切ることを可能にする。主人公がかなり長い距離をクロールで泳ぐのを習慣にしているように。それにしても、この小説は村上春樹の全仕事の要約のようにも思える。絶筆と言われてもおかしくないかのようだ。

「多崎」というのは「多彩」にかけているのだろう。「田崎」ではない以上。そして沙羅の存在もまた偶然ではなく、必然に近い。つくるを俯瞰してナビゲートする彼女には、つくるには見えない男の影が付きまとう。さらなる厳しい謎だけが、過去の激しい謎をこじ開けさせる。「激しい謎」というのが村上春樹の文学的達成だろう。しかし、それこそが人々に文学的救済を与えうるのだ。なぜなら、少なくない人々がまさに「激しい謎」を生きることを余儀なくされているから。現代人には現代人の巡礼が必要なのだ。そしてそれができる人間は幸運だ。それをこのベストセラーにされてしまった真の小説は力強く提示したと思う。
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No.393:
(4pt)

何度も読み直すことで良さが増していく作品

初めて村上春樹の作品を読んだ。
誰しも闇を背負って生きている。現実世界を生き延びるのは大変なこと。
自分が傷ついたと思っていても知らずに誰かを傷つけているかもしれない。そういうことも含むて人の心はつながっている。
過ぎ去った時間や失われた可能性はたくさんある。でもすべてを失ったわけではない。今からでも遅くはない。
その勇気と自信をもってほしいという作者からのメッセージをこの小説を通じて感じた。

最初読んだときは話の展開や独特の言い回しに違和感を感じたが、何度か読み直すごとにパズルのピースが合うような感覚を感じた。
恐らく何度も読み直すことで村上春樹の作品の良さが増していくのだろう。ほかの作品も読んだみたいと思った。
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No.392:
(5pt)

不自然な会話等について…

登場人物の不自然な会話,不自然な願望,不自然な感性,etc…。
評価の低い方の目の付け所はそんなところだろう。

にしても,村上春樹については,初期作品からそのような筋立ては変わっていないのだから,
初見の人はともかく,知っていながら買っては批判する人の心裡は中々興味深いものがある。

主人公は,だいたいが平均以上に裕福で,知的能力が高く,容姿に優れ,性格に偏りがない。
付き合う人間も似たり寄ったりの境遇で,見え隠れする文化資本の中身は共有されている。
基本的に比較的高い階層(クラス)の人達の物語であり,まず前提としてそこを認めないと,
自分と引き当てたリアリティーの無さに,終始一貫辟易させられるはずだ。

不自然な会話に象徴される違和感は,登場人物を具象化する上で生じた残光のようなものであり,
無理に自分を重ねようとすると嫌味なほど眩しさを増すので,読む者が適度に距離を取る必要がある。
柔らかな筆致の上には,諦観にも似た格差の存在があるような気がするがどうだろうか。
まず,そこを受け入れるかどうかで,村上作品の好悪は分かれるような気がする。
リアリティーの真の字義からすれば,村上の綴る物語の筋はおとぎ話に近い。
しかし,おとぎ話にはおとぎ話でしか表現できないような深いリアリティーの照射もあるのだ。

階層に関わらず共通しているのは,死をいかに受け止め,直視するかという問題設定だ。
この際「この程度で死に直面するか?」という疑問は,やはりナンセンスである。
死にたくなる理由は,年齢,生きてきた環境,性格,性別等,様々な要素によっていかにも変わりうるからだ。

作中,挿話された緑川-灰田父のトークンのくだりは,意外と本作の髄と言えるようなエピソードかもしれない。
死に瀕した人→緑川→(灰田父)→(灰田)→(多崎)と,
死のトークンが連綿と伝わっているかのような暗喩は,幾重にも反芻できる描写だ。
小説として十分に面白く,深く読み込むためには,むしろ読者に意欲と技量が要求される。
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No.391:
(4pt)

エヴァンゲリオンQに似た感覚

個人的には好き、というか不思議な感覚。「つくる」という人間に感情移入できるようなminorityな人生を歩んでいるからでしょうか。

し一般的な観点からいうと嫌悪感を抱く人が多いのはわかる気がする。突然の関係性の断裂の謎を紐解いていくように話は盛り上がっていくけれど、読み終えて思うことは「謎は謎のままで」である。謎解く気がないのだと感じる。これは最近で言うと上記作品を映画館で見た時の感想に似ている。
何の説明もないまま罪人扱いを受け、結論救われるのかというとそうでもない。謎は謎のままで明らかにすっきり感もなければ、嫌悪感が残る。

個人的には「謎は謎のままで」「夢は夢のままで」作品は好きなので、星4つ。今までの人生における人間関係を考え直すきっかけにもなり、好きなBGMを聞きながらしみじみ読みました。
ただ2000円近くして苦労して買う価値があるかというと買う前の人には賛否わかれます、と伝えます。
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No.390:
(4pt)

満足です

とても綺麗な状態でした。コストパフォーマンスのあるよい買い物でした。
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No.389:
(5pt)

「国境の南、太陽の西」と同じくらい好きです

賛否両論というのは、非常によくわかる作品だと思います。
馴染めない人には、とても退屈な文章が非常に長く続くかと思います。
数ページ読んでみて苦痛を感じたなら、最後まで読まなくて良いかと思います。
そういう人にとって、完読するのはとても忍耐力が必要とされると思います。
個人的には、これまで以上に文章そのものに引き込まれました(そういう意味では、これまでの村上春樹と少し違うのかも?)。
また、幾つかの謎は解き明かす必要のないものとして素直に読めましたし、物語の最終的な行方も自然なものとして感じられました。
そういう意味において、1Q84ほどではないにしろ、村上春樹の作品としては、とても親切な作品だと思います。
私の中の村上春樹の作品としてはBEST3に入ります。
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No.388:
(5pt)

色彩というキーワード

村上春樹を読むのは5冊目です。
短編集しか読んでいなかったのですが、
今回、はじめて長編を読んでみました。

他の作品と比べて、なんだかサスペンス色のある
めずらしい作品なのかなと思いました。
謎ときの面白さもある作品です。

ナイーブで孤独で、どこか現実感のない生活を送る
35歳の多崎つくる。
こんな人が男女問わず、増えているのかなと思いました。

過去の謎に囚われながらも、
不確かな未来を手探りで生きていく、
それが人生というものなのか。
最後は希望がある終わり方だと思いました。
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No.387:
(4pt)

慰めになる小説

仲間はずれにされたことのある人間にとっては、

慰めになる小説だと思います。

最後が中途半端ですが、人間はいつも悩みを抱えた生き物だと

感じました。

最近、根気がなくなって小説を最後まで読めない私が、

短時間でひきこまれて、最後まで読めたのは

やはり作家の才能だと思います。
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No.386:
(5pt)

傑作のひとつ

良い文芸作品は良いジャズ演奏と似ています。

私は特に音楽に通じているわけではなく、まして楽器の演奏が得意なわけでもないのですが、楽曲におけるテーマがすっきりと分かりやすく、即興演奏が小気味よく、全体的にスイングした良曲に出会うととても幸せな気分になり、そのあと何度も聴き入ることになります。

考えてみれば、楽曲のテーマは文芸作品のストーリーであり、即興演奏は文章中の比喩や隠喩だと思うのですが、聞き手として、たとえそこに総体的に完結した一貫性を見いだせなくても、感動することがあります。おそらく聞き手は深く理解していなくてもそれは一級の作品だからなんだと思います。

私にとってこの作品は3分半くらいにまとまった粋なピアノトリオ曲に感じました。書き下ろしはすべて読んでいますが、小作品ながら傑作のひとつではないでしょうか。

芸術というのは通俗性を超えた部分で「何か」を表現することだと私は思います。そしてその答えは本当の芸術家であれば誰も明かさない。語ることは読者にとって無意味だからです。

そういう意味で村上さんの作品は確かな芸術の域にあり、すべては読み手側の解釈に委ねられ、ストーリーの謎を追うことや重箱のすみをつつくような時代考証は無粋です。

文体を楽しみ、隠されていると思われる「何か」は読者それぞれの体験を重ねあわせて想像すればいいんです。
正解などありません。
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No.385:
(5pt)

まるで自分がそこにいるような感覚になりました。

昨年の週刊現代5月4日号によると僕と多崎つくるさんは同級生です(同じ1974年生まれ)。この年生まれの有名人は野球の松井秀樹さん、ボクシング元世界チャンピオンの内藤大助さん、三重県知事の鈴木英敬さん等です。あとマスコットではキティちゃんも同級生です。多崎さんは今までたくさんの理不尽な目にあってきました。そして36歳で巡礼の旅にでます。それは生まれて初めて心から好きになった女性に「あなたは何かしらの問題を心に抱えている」と言われたからです。実は僕も多崎さんと似たような理不尽な事が今までも多々あり、どうしていいものか途方にくれています。これは全くの偶然なのですが、そんななか僕も多崎さんと同じ36歳頃に伊勢神宮に家族で参拝に出かけました(もちろんこの本は出版されていません)。なんとも奇遇ですね。そして昨日、雅子妃が20年ぶりに参拝に来られると聞いて、久しぶりに伊勢神宮へ参拝に行きました。その日は弟の誕生日でした。このレビューを読んでくださっている方で、自分の責任ではないのにいつも理不尽な目にあうと感じている方がいたら、また自分の近くにそのような方がいるなら、是非読んでいただきたいです。最後にひとつ残念な感想があります。巡礼のきっかけになった女性の方は、もう少し早く多崎さんの前に現れる事ができなかったのでしょうか?それが一番残念です。
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No.384:
(5pt)

おもしろい

村上春樹の本を読むときは彼女に会う時みたいにドキドキで非常に面白いです。色彩をもたない・・・も非常に面白かったです。
特に本を読むときの想像力が半端じゃない。村上春樹の本は内容がわからない、非現実的等批判する人もおられますが、
20年、30年たっても頭に、心に残るこの気持ちは、やはり実に面白いとしか言い表せれないし、海外の人に人気がある
理由もわかる気がします。
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