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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年



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【この小説が収録されている参考書籍】
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価: 3.41/5点 レビュー 1023件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.41pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全284件 161~180 9/15ページ
No.124:
(1pt)

未熟文学

村上春樹の作品の主人公(今回多崎つくる)には、いつもある一定の傾向がみられます。

・弱くて傷つきやすい(p.37 「僕はそこまで強くなかったんだ」とつくるは言った。)
・でも「他人と違った特別さをもっている」と思っている(p.14 周囲の人々とは少し違う、あまり普通とは言えない部分が自分にはある(らしい)。)
・自分のしていることおよび感じていることは「正しい」と思っている(p.7 五人はそれぞれに「自分は今、正しい場所にいて、正しい仲間と結びついている」と感じた。p.329にも同様の箇所あり。)
そして、これが最大の問題ですが、
・自分は傷つきやすいにもかかわらず、他人の痛みにはおそろしいほど鈍感。
p.131からp.134にかけて、つくるは婚約者のある女性と合意の上で交際していますが、裏切られた婚約者のことなど一度も考えたことがないようです。これは1Q84の青豆や天吾も同じです。自分に殺された人や、人妻GFの旦那の気持ちなど考えたこともないに違いありません。

上記のような特徴はひとことで「未熟」と言い表せると思いますが、実際にこのような人は周囲にかなりの頻度でいます。「村上作品の主人公に感情移入できる」という人たちだと思います。現実にはこのような人たちは、その未熟さゆえに、上司や先輩と常に齟齬や摩擦を起こしています。本人は「自分は正当に評価されていない」と感じており、40歳近くにもなって、職場と転々としたり、結婚したり離婚したり、大概満足できる状況を得られていません。

しかし、村上作品主人公は違います。

(p.232 三十六歳で、一見優雅に独身生活を楽しんでいる。身体は健康で、贅肉もついていないし、病気ひとつしたことがない。躓きのない人生だ、普通の人はそう考えるだろう。
 たしかに多崎つくるはこれまでの人生において不足なくものを手に入れてきた。)
学卒後電鉄会社に勤務し続け現在は課長補佐、父の遺産の自由が丘のマンションで清潔な一人暮らし、夜は恵比寿か広尾で年上の彼女とデート・・・ってこんな人はやはり稀ですよね。でも読者は「自分は本来ならこうあるはず」を提供されるのでうれしいのではないでしょうか。

まあ百歩譲って、「未熟な心性でありながらこういうオシャレな生活をしている人」がいるとして、

決してありえないのが、村上作品には、必ず主人公を理解し、励まし、問題の解決(?)に導く「老賢者」が登場することです。つくるの場合は沙羅(エリも少し)がそれにあたります。
30歳も過ぎた未熟な人間に「そのままでいいんだよ」「勇気をもって」なんていう老賢者はこの世に存在しません。でも読者は「こういう人を待っているんだ!」とシビレるのかもしれませんね。

私は、村上作品がこんなに支持を得るのは、主人公と同じ未熟な心性の読者を「理解者に恵まれ、オシャレな暮らしをする」という理想郷に連れて行ってくれるからだと思います。しかしそれはこどもの理想郷であるがゆえに、リアリティと普遍性を全く欠いています。

詳しくは知りませんが、村上作品はどんなに人気があっても、文壇で高く評価されていることはないのではないかと思います。成熟した良識あるおとなを納得させるだけの普遍性に欠けていると思います。「人の心は、傷と傷、痛みと痛み、脆さと脆さによってこそ、深く結びついている」わけがないと思います。もしかしてこのことは村上春樹自身わかっているのではないでしょうか。
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No.123:
(2pt)

村上春樹のリアルなものはいまいちだと思う

村上春樹の小説はかなり読んでいるが
ノルウェーの森やこの小説のようなリアル
なものはいまいちだと思う。異次元的な
世界が出てくるものが私は好きだ。ところで
星1つをつけてるレビューをいくつか見たが
アンチの人は女にまるで縁のない人が多い
らしい。自分ももてないほうで、小説の中の
人物が不自然にもてることには前から違和感
を感じてきた。日本のアニメにもそういう
設定のものがあるがしらけてしまう。村上春樹
の小説にきざな印象を抱く人も多いが、村上氏
はフィッツジェラルドやレイモンドチャンドラー
の影響を受けている。アメリカのこういう作家
の書いたものだときざなセリフも違和感がない
のだが日本人がこれをやると日本人から見ると
じつに不自然な印象を受けてしまう。海外の
人はそうでもないのだろう。外国で人気なのも
わかる。
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No.122:
(2pt)

名前で売れるだけの作品

ものすごく嫌な部分があるわけではないけど
惹きつけられることもないので目が文面を滑ってしまう

登場人物の行動が不自然、言葉使いも現実的ではない
感情移入もなにもなくただ文字を追っていくのが苦痛
良いと言っている人はそれが魅力なのか?

村上の名が無ければまったく売れることは無いであろう駄作なので
もし初めて村上さんの本を買おうとしている人がいたら止めたほうがいい
5ページぐらい立ち読みしてからにしよう
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No.121:
(1pt)

お金の無駄

作者がこの作品のことを「新たな実験」と言っているそうですが
それは
「こんなお粗末な内容でも 僕というブランドで どのくらい売れるか」
という実験なのでしょう。
今度こそは村上ワールドが好きになるかもと、毎回騙されますが
今回もダメでした。
この人sexと精神異常に固執してますね。
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No.120:
(2pt)

つまらない

アオもアカもシロもクロもグレーもつまらないと言うと断言できる
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No.119:
(1pt)

多崎つくる・・・講評

村上春樹の一部の者を不愉快にする少説

彼は心を病んでいる。ちょうど村上龍が「限りなく透明に近いブルー」を書いたときのように。「生きることとはなにか?自分はいったいなんでここにいるのだろう?」彼の作品は、精神科医からみれば、単なる心の病で片付けられるだろう。

そして、また、それは正解であろう。心を病む原因は必ずあるからだ。聡明な村上春樹は自分の存在というものを 追求してきている迷路にはまった人間である。考えても考えてもわからない。あるいは考えれば考えるほど迷路にはまる。境地というものは考えることによって得られはしない。
心の置き所を変え物をみることにより得られるのだろうが、それは心を病んだ人間には困難である。

彼の今回の「多崎つくるとその巡礼の年」は今までの村上春樹の作品と一環して変わらない。心の闇をシチュエーションを変えて表現したにすぎない。丁度テンプレートにあてはめるように。

彼の作品の特徴は1.分析的であること2.比喩が多いこと3.いいまわしに「あるいは」という表現が多いこと。彼はそのテンプレートに従って、自分の心の迷路を描いたにすぎない。

この小説の中に書かれているように1000人に一人かあるいは2000人に一人(何人かは忘れたが)の人間が、この作品を読めば、嗚咽がはしり、心臓が彼が言うように止まりそうに、不快になるだろう。

それは読んでいる者も同じく開けてはならない(ある意味パンドラの箱)を開けてしまい、迷路にはまり、未だに自分の存在というものが分らないでいるものにとっては、病状を悪化させるのみだからだ。

その1000人か2000人に1人から漏れた人はそこまで考えず、欲しいものを買い、食べることを楽しむ人達は、彼の作品を理解できず、すごく聡明な作品だと思うだろう。小説というものは、心の内を分析的に書いてはならないと思う。

そして、読むものを幸せにする(すくなくとも不愉快にしてはならない)ことだと思う。彼は今回の作品で小説では表現できない、音楽にしか表現できない旨を語っているが、ここで僕は確信した。彼の心は病み、そしてこの作品は愚作であると。
彼がマスコミに顔を見せないのは社会適合障害だからではないか?とまで思わざるを得ない。
そしてそれが、出版業という商業ベースにのせられてお金儲けの道具に使われていることを。
一方、こういう考え方もできる。
彼は強欲で名誉欲の強い男で、たまたま書いた本で儲かり、蟻的人間をだまし、お金儲けをして楽しんでいるとも。
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No.118:
(1pt)

発売日に立ち読みでの感想

やはり前評判が読者の期待を増幅させたのか?在庫が一冊だけあったのを、ザッと内容を拝見しました。村上春樹氏の作品は、まだ読んだ事はないのですが、余りにも{1Q84}が世間を騒がせたので、私は比較的読みやすいページ数の本書を期待を持って、初版だし購入をふまえて流し読みしましたが、余りにも描写が私の感性には相応しく無いと感じて、購入をあきらめました。次に読む時は図書館で済ますかな。
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No.117:
(1pt)

ネタバレ注意。初、村上春樹。結果駄作。

初めて村上作品を読みました。

暇で、ちょうど話題になっていたから
有名な作家だし買ってみるかと思って読んでみました。

結果、結末はない。
無駄に官能小説みたいなくだりがあるし、
どうしたいの?って感じです。
結末が無くていいのなら素人でも書ける。

村上ファンは何に惹かれているのか、
正直分かりません。

作中に興味を引かれる単語が多く出て来ました。
新宿、赤坂見附、小金井、フィンランドと、
自分の行った事のある場所ばかりで少し驚きました。

フィンランドで主人公がこのへんにプールはないか?とたずね、
プールは無いと言われていたシーンがあったのですが。

ホテルの近くにトラムがあり、ヘルシンキ内にいるのなら、
トラムでプールまでいけるはずなんだけどな〜と俺は思ってしまいました。

映画「かもめ食堂」でも使われたプールがあるはずなんです。
中央駅にも行っているし、
そこから歩いて行けない距離ではないんです。

トラムは中央駅で交差して八の字に街をめぐっています。
一日券を買うと乗り放題なので実に便利です。

話を戻しますが、
この作品は、なぜあそこで話が終わっているんでしょう?
6本指のくだりで、灰田の存在は必要だったんでしょうか?
金縛りのくだりも必要だったのか?

解決しないようなものなら、
話に入れる必要がないと思う。

この作者には何か深い意図があるんでしょうか?

解決しないなら、話にならないと思います。
解決しないのが有りならば、
この世の全ての物語は途中で話をおわらせれば村上春樹になります。
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No.116:
(1pt)

覚悟

村上春樹氏の作品を理解出来る歳になったかなと思い購入して読んだがこれは読者の覚悟がいる。
こういう「文学作品を目指してます」的な作品が受け入れられる人はいいが、「地に足が着いてない作品」を嫌う人は受け入れられないと思う。
こう何と言うか全体的に「孤独になった事が無い人が、孤独な俺はかっこいい。」という雰囲気が漂っていて自分は受け入れられなかった。ここまで読むにに苦労した作品に出会った事が無かったので、読み終わった感想が疲労感しか残らなかった。
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No.115:
(1pt)

裸の王様になっちゃったね。

「リンカーンの言葉で、「すべての人を短い時間だますことはできる。でもすべての人々をずっとだますことはできない」」
これは2010年夏号の「考える人」のインタビューでの村上氏が引用された言葉ですが、この発言が奇しくも3年を経た今、
この様な醜い評価の中で氏はどのように受け止めるのでしょうか。

才能を使い損ねてしまうと、このような事になるというお手本のような本書です。今からが人生のハーベストに
向かう年齢だというのに・・・彼の筆力のファンでしたが、気の毒に思いました。
まず、ご自身が、共依存関係の心の病を治して、真摯に、筆を洗ってから、もう一度「孤独」を突き詰めるなり
「生きる」という題材に向き合うべきでしょう。人の心を引っ掻き回すだけの小説に何の価値があるのか疑問です。
共依存関係の解決が、今後の小説家としての課題でしょうか。身体は鍛えておられるようですが、精神面では脆弱なんですね。

多くの人が感じているように「孤独」では無く、満たされた生活の中で「満たされない精神」を書いているだけでは、反感を買うのは当然だと思います。
でも、今更、村上春樹が自分の人生をやり直す(見直す)って事は無理でしょうね。つくる君の決心もあるんだか、ないんだか(笑)
もしも奇跡的にそんな事が起れば、その時こそ、この方の文才が、人の心に、闇では無く光を与える事ができるものに劇的に変化を遂げると思います。
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No.114:
(1pt)

内容を持たない駄作で印税収集の年

たくさんの本をいままで読みました。
誰かに伝え聞いた評判のものやベストセラーといった、自分がもともと気に入っているものでなくてもそれなりに楽しめるのが普通です。
マスコミが連日村上春樹がどうしたこうした垂れ流すので、連休だったのもあり、ものは試しと買いました。

内容はテキトウに思いつくまま人物を登場させて、たまに性的描写をまぜて、途中であんまり関係ない奴はでなくなり、結論は面倒臭いから勝手に考えてって作品。
途中でなくなった人物は、察するに話を構成する上で面倒くさくなったのだろうという感じ。coitusの場面は映画とかにするならやっぱりお色気必要だよな、って感じ。
なにが面白いんだろう。
さっぱりわかりません。
身の回りでこの本を読んで、さすが村上春樹だ、とか言ってるヒトがいました。頭がおかしいとしか思えません。

金と時間の無駄であり、読み終わった後のイライラを何にぶつけていいかわかりません。なので初めてレビュー書きました。こんなおかしなヒトが書いた本(作家とは認められない)は2度と読みません。
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No.113:
(1pt)

宣伝がうまくいってるだけ。

村上春樹の作品は、大した事はないんです。 しかし、宣伝の方は、うまくやっているので、書店で必ず、平積みになっていて、一番目立つところに置いてあります。フツーの書店は、個性がない為、よほど、こだわりのある店でない限り、置いてある本も、置く場所も、同じで変わりありません。並んでまで買うような作品ではありませんね。ま、並ぶバイトでも雇ってるんですかね。マスゴミでギャーギャーわめいて宣伝していますが。さほどのもんじゃありませんよ。米のメシよりも、パスタを選ぶ、何事も、おしゃれにスタイリッシュに、必死にしがみつく、無意味な、村上春樹さんです。
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No.112:
(2pt)

やはり

彼自身が脱却できていない、ノルウェイの森を越えるのはもう無理でしょう
自分の今の人生に即したものを書いた方が良いと思います

この作品も続編が必要だと思います
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No.111:
(1pt)

パルプ小説

燃やしなさい、コメンテーター含めて!日本人の精神的レベルがここまで堕ちているとは、呆れ果てます。
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No.110:
(1pt)

ハルキは木を見て森を見ずが正解なのだが

僕はドリー氏と違ってノルウェイの森を完読し涙した口だ。つまりそれは、控え目に言って、ハルキストという名誉なのかはたまた不名誉なのかよく分からない分類に属しているということなのだと思う。しかしである。そんなハルキストな僕ですらドリー氏の書評を読み終えて、心の奥底に潜んでいた何かが氷解するような爽快感を覚えるのはなぜなのだろうか。
思えばハルキストとしての自覚が芽生えたのは「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読み終えた時からだった。この作品は彼の一つの集大成だったのではないか。そしてその延長線上に「ノルウェイの森」があった。そして「国境の南と太陽の西」という傑作でハルキのすべてが結実しそして果てた。
その後に続くのは地球の芯から湧き上がってくるような深い虚無感に襲われる作品ばかり。美しいけどメンヘラな女性をデススターが放つ牽引ビームよろしく吸いつけてしまう人物が登場するたびに「あれ、この本読んだっけ?」という既視感に似た感覚に襲われるのは僕だけではないだろう。そしてこの作品も、ごくごく控え目に言って、その例から漏れることはなかったし、どちらかと言えば、エヴァンゲリオンを見終えた後と同じような倦怠感に包まれてしまって「やっぱりね」と思った時に、そういえばハルキの作品の楽しみ方って「木を見て森を見ちゃいけない」ってことを思い出した。
筋書とかそういうことはどうでもいいのだ。伏線が放置されているとか、空気さなぎとネコの街の関係とか、そういうことに思いを巡らせず、ただただ次々と押し寄せてくる木の美しさとか珍妙さとかそういうことを一つ一つ丁寧に楽しんでいく。ある意味それは、米国ドラマのロストの楽しみ方に近いものだと思う。とはいえ、森を構成する木々にもこの作品ではスプートニクの恋人同様に息吹も鼓動も感じられなかったのだが、僕の大好きな「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に書いてある通り「欠点の多い人間は同じように欠点の多い人間に対して同情的になりがちなものなのだ。」ということで、所詮この書評は欠点の多い戯言に過ぎないのかもしれない。
「本当の天才というのは自分の世界で充足するものなのよ。」ということで、自分が凡才でありハルキが天才であるというとっても当たり前なことを気づかされた。そんな五月日和。
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No.109:
(1pt)

何年経っても、やはりこの人の作品には違和感を感じる。

中学生時代に、友人に良いと薦められて「羊をめぐる冒険」を読み、全く共感できずに自分の感性が他人とズレているのか悩みました。
 高校時代に、「ノルウェイの森」と「ダンス・ダンス・ダンス」を読みましたが、これらの作品にも何か違和感を感じました。
 そして社会人になって云年後、「1Q84」シリーズを読みましたが、やはり合わず、3巻目は読みませんでした。
 今回また懲りずに本書を読んだのですが、今回も残念な結果でした。
 しかしながら、このAmazonのトップレビューの方が、この「違和感」をスッパリと晴らしてくれました。
 まさに、自分の感じている違和感を言い当てており、心の靄が晴れ渡った気分です。
 これで私は家族や友人、同僚に胸を張って言えます。「私は村上春樹の小説に共感できない」と。
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No.108:
(2pt)

フロイトの本で、乗物は射精の象徴であると書いてあるのを読んだことある

『その瞬間、橋の上には、文字通り狂ったような馬車の往還があった』『ぼくはあのとき猛烈な射精のことを考えていたのだ』坂内正『カフカ解読』より

フロイトの本で、乗物は射精の象徴であると書いてあるのを読んだことある。この本の14ページにおいて「多崎は電車に強く心を惹かれる」と書いてあるところを読んだとき、私はすぐに射精後の精液の匂いがプンプン匂うのを感じた。
35ページにおいて、多崎が他の4人から放逐されたところを読んだとき、私は、その遠因は多崎が他の4人を名古屋に残して一人東京に行ってしまったことにあると思った。
この小説は、最初のちょっと読むだけで筋書きが見えてしまう。
この人の小説は初めて読んだが、他の小説も、こんなにミエミエなのか?

この村上龍之介という作家は文章が下手だ。小説の構成も悪い。特別に美しい文章でなくも良いが、せめて読みやすい文章書いてよ(ちゃんと推敲してネ!)

この小説は、ほぼ多崎の視点から書かれた多崎私小説(村上の私小説ではない)なのであるが、語り手は一人称で語っていない。全知全能の語り手は、登場人物を「多崎」とか「彼女」とか、三人称で語っている。それならば、登場人物の内面や内省や意識を直接書くことができる。もっと、人物描写、もっとちゃんと書いてよ! アカ、アオ、クロとか・・・色で人物を名指ししているが、誰が誰だか分かんなくなる(アカって男だったかなぁ? メモしないとごちゃごちゃになる)。三人称で登場人物を呼ぶなら、ちゃんと本名で呼んで欲しい。全知全能の語り手は、変な呼称を普通使わない。「意識の流れ」みたいな高度な技法じゃなくても良いけど、もっと上手な技法で人物・性格描写をしないと、ダメだよ、村上潤一郎さん! 君の人物描写は拙い! はっきり言って、多崎以外は色が見えない(しかし、題名が、色彩を持たない多崎とは、こりゃいかに?)。

16年の歳月と、複雑な人間関係を描くなら、もっと明快で深く、技法的/明示的/暗示的、時間的/空間的、人物描写が必要だ。私には、この村上淳之介という作家の文章は凡庸な作文に見える。

6本目の指は、ペニスの象徴だろう。この指は白根柚木も私有している。多崎が夢精するとき、黒埜ではなく必ず白根の膣に挿入し、白根が彼のペニスを奇麗に後始末してくれる理由。それは、白根が多崎のペニスに、その6本目の指を接合するからだ。この6本目の指がないと、多崎は女性を満足させることはできない。彼にできることは射精することだけだからだ。だから、6本目の指が要る。

小説の構成について
小説の構成については、やっぱり拙い。多崎は大学2年のとき、4人の仲間から惨い仕打ちを受けたとき、何故すぐに行動しなかったのか・・・(それを言っちゃオシマイ???)。私なら、4人の家に殴り込みに行くだろう。多崎は、お金持ちのボンボン、マザコン坊やか? 結局この小説は、お金持ちの息子の射精の話か? 

16年の年月の後、多崎と黒埜は和解する。でも16年の歳月は長過ぎないか?
この小説は中身が薄い割には長ったらしい。そして、しつこい。
読み終えたとき、私は「こんなしょうもない小説、生まれて初めて読んだ」と思った。

白根柚木は、ある意味、この作品のヒロインである。読者である私も彼女には性的魅力を感じる。ストーリーの上では、柚木は核でもある。しかし、作者は白根柚木を、ぞんざいに扱っている。作者は柚木を死なせることによって、真相を書く手間を省いているように私には思える。柚木は、本当にレイプされたのか? 彼女は男性と同意の上で関係を持ち、妊娠したのではないか。そして彼女は妊娠した後に「多崎からレイプされた」という狂言を思いついたのでは? そして出産しようと決意した。そして「流産」した(「流産」という言葉は出産を前提とする言葉だ)。出産したあと「この子の父親は多崎である」と主張できる狂言芝居・・・。白根柚木は、セックス依存症ではなかったのか? 浜松における白根柚木殺害事件も男女関係のトラブルの臭いがする(この殺人事件は動機は怨恨だから)。しかし、それじゃ、安物のミステリー小説だ・・・ああ、もうどうでもいい・・・村上由紀夫さん・・・白根柚木をあさはかに扱って欲しくなかったです・・・。

さて、ボロクソにけなした後で、少しだけこの小説を読む価値を書こう。

それは、多崎がフィンランドから帰国後、少しだけ成長したこと。
彼の自分探しは、これからもずっと続くだろう。
しかし、348ページに書いある新宿駅9、10番線のベンチに座る多崎は、この巨大駅を、射精の代償であるだけでなく、文化として見る目を持った。私にはそう読める。
彼は、時間に几帳面な人間のようだが、その夜、新宿駅で時を過ごした後、夜中の4時半に、沙羅に電話する。それは、かつての彼には見られなかったことだろうと思う。やっと一人前の男になったかな。
彼はいまでも、木元沙羅、黒埜恵里の玩具である。
彼は、木元沙羅に、万事手はずを整えてもらって、やっと16年間の苦痛と重荷を下ろす日を迎えることができた。
彼は、黒埜恵里に「ねえ、つくる、君は彼女を手に入れるべきだよ」と言われて、やっと、沙羅にプロポーズする決意をする。
彼は、かつては、白根柚木の玩具だったかも知れない。

彼はまた悪霊に取り憑かれるスキを持っている。
しかし、彼は36才なのだから、まだ若い。何度でも悪霊に取り憑かれ、暗い海を彷徨して下さい。

最後に、村上慎太郎さん。さっさとノーベル賞とって、さっさと引退して下さい。
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No.107:
(1pt)

読んでみました

一時期、マスコミから流れてくる情報で良く耳にする機会があったので読んでみました。噂にも聞くし、どれだけ凄いの!!という期待感を持って書店に行きました。感想は時間とお金を返せです。表現力にはある種の思想が受けて見えますが、はっきりと嫌いと言えます。好きじゃないです。読んでいく間に、お金払ってもらいたいくらい不快感を覚えました。嫌いな本も読んでみたい方にはお勧めですね。期待して購入を考えている方はギャップに驚かれるかもしれません。
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No.106:
(1pt)

完璧な駄作

はっきり言って、村上春樹は終わったね。浜辺のカフカが最後かな・・・風の歌を聞けからすべて読んでいて、好きな作家だったけど、世界の終わりと、あたりがピークで、ねじまき鳥クロニクルで巻き返した感があったけど、1984と田崎つくると最悪だね。ぜんぜん主人公に感情移入できないし、共感もない。キャラが出鱈目で、灰田とかほったらかしだし、昔みたいに緻密な構成がない。深く追って行ったなら、一冊ではけして収まらないと思うし。売れて印税が入って社会的な地位も上がり、お金もジャブジャブ入ると、こうゆうものしか書けなくなるのかな。名前に色が入っていたから、いないからって意味がまったくわからないし、買って読んだ俺がばかだった。すぐブックオフもって行ったら100円だったし・・・これから、過去の村上春樹の作品を読み返すことがあっても、これからの村上春樹を買うことはないだろう・・・龍はあるかもね。
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No.105:
(1pt)

初見

何不自由無く人生を過ごして来た中産階級のインテリが自己陶酔全開で孤独気取ってやる絶望のごっこ遊びみたいな話。
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