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悪魔のパス 天使のゴール
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悪魔のパス 天使のゴールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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私は、スポーツに関する小説を、数冊程度ですが、読んできました。 いつも思うのが「臨場感がない」。「手に汗握る瞬間」「勝った時の喜び、負けた時の苦しみ」があまりないのです。 原因は、展開がないのです。ほとんどが、ゲームが始まり、途中経過。そして試合結果で終わっていました。 この小説の素晴らしい所は、展開があるという所です。多少、サッカーについての知識がないと、ついていけない場面もあります。 でも、「文字だけでも、ここまでできるんだ」と、思わせてくれました。 | ||||
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趣味の色が濃いこの小説はサッカーファンで0−0の試合でさえも楽しめる人ならば、最高に楽しめるだろうと思う。特に最終節のメレーニアVSユベントスは他のページは読まなくてもいいからこの部分だけでも読んでみることをお薦めします。 サッカーファンでない人はサッカーそのものよりもイタリアやフランスの旅行ガイドブックを読むような感じで読まれることをお勧めします。実際に料理やワイン、土地の描写はヨーロッパへ行ったことのない私に興味を持たせてくれました。「料理小説集」や「ワイン一杯だけの真実」でも登場するフンギも出てきます。 多くの人が「描写がすごい」みたいなレビューを書いていますが、描写力に加えて村上龍にはスタジアムやテレビで見るような映像を活字で作り出し、さらにサッカー解説者よりも的確に試合の流れをとらえて、さらにさらにチームや選手の特性までも見ているその眼力がある、それこそがこの小説を作っていると私は思います。 私は星を4つにしてありますが、それは私がサッカーファンで、実際にユベントスが最終節で負けてスクデットを逃したことがあることを知っているし、ダービッツが全速力で自軍に帰ったりそこから50mくらいの距離をダッシュしてペナルティエリアの外にこぼれるボールをダイレクトでシュートする姿をイメージできるし、ジダンが移民二世であることも実際に試合中に心臓麻痺で死んだ選手がいることも知っている。その私にとってこの本は星は5つ(7つでもいい)だが、それはこの本と私の相性がよかった(趣味が合っていた)からだと思う、そうではない人の方が多いわけだから一つ減らさせてもらいました。 最後に余談ですがテレビの実況で「イタリアの選手は調子がよくないですね、3人しか攻め上がりません」とか、2006年独W杯でジダンがマテラッツィに頭突きをして話題になり有名な芸能人がテレビで「試合中にそんな挑発をしているなんて思いませんでした。」見たいな事を言っていましたが、そういう人にこそこの本を読んでもらいたいとも思います。プロレスとは違う種のエンターテイメントが存在すると言うことをメレーニアは示していると思います。 | ||||
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日本を代表するサッカー選手、夜羽冬次(ハヤネトウジ)がセリエAを舞台に 活躍します。 あるゲームで選手が薬(アンギオン)を服用します。この薬は運動能力を高め、 その試合に活躍できるが、その後亡くなってしまうという不可解なことが次々に起こります。 冬次も狙われるんじゃないかとドキドキしながら読みました。それと試合を忠実にとてもリアルに再現し実際にスタジアムにいるかのような臨場感が味わえます。 サッカー好きな人が読むと更に想像が膨らむでしょう。是非読んでみてください。 | ||||
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サッカーはある程度知っていますがほとんど興味がありませんでした。 それなのに。サッカーを知らなかった私は、ひょっとして人生の楽しみで、すごい損をしているのではないかという気にさせられてしまいました。 Wカップの時期に合わせてこの本が出た時には、いかにもすぎて、全く読む気が起こらなかったのですが。 こんなにドキドキしたのは久しぶりです。サッカーに興味がない人も、読んでみてほしいです。 (サッカーが好きな人にとっては、どんな感想を持つのかはまったくわかりませんが) | ||||
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この小説ですごいのがサッカーの描写です。まるでスタジアムにいるかのような臨場感があり、文体にもサッカーのスピードが感じられます。逆にサッカーにまったく興味ないと、分かりづらいか面白くないかもしれない。特にイタリアのスタジアムの描写が、まるで自分がそこにいるかのような感じがします。僕はサッカーも好きですが、野球のそれも阪神タイガースの大ファンです。 物心ついた時にはすでに阪神ファンでした。野球を見に行くとやたら興奮し、目の前で敵チームの応援されるとマジでむかつきます。球場に向かう時に敵チームのユニフォームを見るだけでムカムカします。阪神が勝って、六甲おろしを歌っている時が至福の瞬間ですね。この小説に出てくるイタリアのサポーターには同じにおいを感じました。とにかくテレビで見るよりもイタリアのサッカーを近くに感じることができた気がします。 | ||||
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一応、長編ではあるがストーリーはそれほど濃くはない。 村上のサッカーに対する薀蓄を読む本だといってよい。 試合の描写はかなり細かく、サッカー経験者にしか実感できないような部分もある。 選手も実名を使っているのでサッカーを見ない人には読みづらいだろう。しかしこの本の裏の顔はヨーロッパ紀行本なのだと思っている。フィレンツェ、ローマ、ナポリ、マドリード、パリ等ヨーロッパの歴史を感じさせる街の描写が挿入される。 どの街の男も女も土地のクラブを愛し、勝負に一喜一憂する。 サッカーが文化として浸透していることがよくわかる。 村上の飾らない書き口もすっきりしていて楽しく読める。ああ、イタリアに行ってピザ食って飲んでサッカー見たい。旅心をくすぐる本であった。 | ||||
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前半から中盤は、たいしたナゾ解きも無いサスペンス仕立ての旅行記。歴史あり文化あり、 料理あり風景ありで。 でも終盤で一変した。これは一流のサッカー“実況”小説だと思う。 これが実際の試合を見ながら書いたのなら、それ程驚かなかったかも知れない。でも、頭で試合を組み立てて選手一人一人の動きを想像し、ジダンのフェイントやらゴール前の混乱やらをあれだけ 克明に書くなんて、スゴイの一言。設定やストーリーなんてどうでも良いよ、ホント。 | ||||
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「これがサッカを描いた小説だと言えるものを書こうと思って書いた」 と本人が語っているように、小説の最後のユベントス戦は、実際にスタジアムで観戦していると錯覚してしまうくらいの緊張感と迫力がありました。興奮とカタルシスという観点から物語を書くことの出来る作家で村上龍ほど 素晴らしい作家を僕は知らない。 | ||||
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読み終わって、すかさず読み返した珍しい作品です。 はじめは勢いに任せて、一気に読んだのですが、読み返してみると、細かいところがおもしろかった。もちろん、サッカーに描写は知らない人には難しいかもしれないけれど、非常によくかけています。スタジアムの雰囲気は本当によく伝わってきました。寒さの中、アルコールや新聞紙で体を温める様子はよくわかります。 食事についてもイタリアらしさが伝わってきて、お腹がすきます。ジダンはこの小説道理だったら決勝トーナメントに残ったのになあと、つくずく思いました。 | ||||
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アナウンサーも、スポーツの実況中継(特にラジオなど)をやるには相当のテクニックが必要だと聞きました。サッカーの試合をたくさんは見ていない私でも、 この本の中の試合にはわくわくしました。 もう少し、サッカーのテクニックや戦術について自分に知識があれば もっとおもしろく読めたのではないかと思います。それにしても、この作品は「中田」というサッカー選手にインスパイアされて生まれたことは、読んでいてよくわかります。 「こんなすごいサッカー選手がいるんだ。」 考えているうちわくわくしてきて書かずにいられなかったんだろうなあ。 そして、サッカー選手に対する特別の思い入れ。 それは正しいのかどうか、わからないけれども、「ボールをけることはもっとも楽しいことのひとつ。 それをやっている人間は『いい』」 そんな確信が、作者を支えているし、まるで作者の代わりのように、 「夜羽(ヤハネ)」のために、危ないことまでやってのけてしまう主人公その人も動かしていくんでしょうね。ワールドカップは日本の中のサッカーに対する評価をいろんな形で変えていったと思うけれども、 でも、やはり、サッカーというスポーツはまだまだ奥が深いなあ、と思わせるそんな本でもありました。 | ||||
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日本はアメリカの影響のためか、スポーツでは野球の方がサッカーよりも根付いている。そのため、多くの日本人がこの本を読むと、野球というスポーツが正解においてはマイノリティに属し、サッカーがいかにメジャーなスポーツであって歴史と文化に裏打ちされたものだということを痛感するのではないかと思う。プレーの一つ一つの見方、クラブという存在、そして地域に根ざしたサポーターの姿勢、それらすべてを学ぶきっかけになるのではないか、と感じます。アメリカを中心としたスポーツを刷り込まれてきた日本人に対するサッカーの啓蒙書といってもいい。 | ||||
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