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コラプティオの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 41~46 3/3ページ
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3・11から3年後の日本に登場した、宮藤隼人というカリスマ総理を 中心に、物語は進んでいきます。 ご自身の記者としての経験に、『ハゲタカ』の経済・金融分野、 『マグマ』の地熱分野、『虚像の砦』のメディアと政治の分野が 相まって、一つの集大成とも言える作品に感じられました。 確かに『ハゲタカ』の鷲津政彦と比べると、キャラクターが立って いないとの批判はあるかもしれませんが、政治側とメディア側に それぞれ属している、白石と神林という二人の若者の未完成な像に、 真山さんの抱く希望があるのかもしれませんね。 マックス・ウェーバーやマキャベリ、そして話題のサンデル教授の 著書などを読んで、彼らの説を自分なりに吸収した上で読むと、 さらに面白いと思います。 | ||||
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真山仁氏の作品は『虚像の砦』が好きだったので、分厚さにためらいながらも読み始めた。 迫真のドラマ。魅力的な登場人物。近未来の、というより今の日本……。一気に読了。面白かった。 原発は見えにくい。見えにくくしているのは誰か。本当のことを言えないのはなぜか。そこをもう少し突っ込んで書いていければ、もっと良かった。 日本丸の舵取りをする総理大臣は、カリスマ性を持っていなければ、と実感させてくれる小説だ。 スピーディな展開は、この作家の持ち味である。今回も、期待を裏切らず、いや期待以上のテンポ感。そして、魅力的な題材。真山氏の目のつけどころは、いつも「素晴らしい」のひと言だ。これからも、今という時代を意識した作品を生み出し続けて欲しい。 この本は、世の政治家必読の書であろう。役人も読んだほうがいい。東電の社員は当然読むべし。 | ||||
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「ハゲタカ」以来のファンですが、経済小説の旗手が政治の世界に初めて挑んだ野心作です。震災直前に完結した連載小説を東日本大震災、原発事故、その後の悲惨な政治状況を踏まえて大幅に加筆したものです。極めてホットなテーマであり、筆者のスリリングな筆致も健在で、十分に楽しめる、ぜひ今手に取るべき一冊です。 日本の未来が描けない、国民に希望を持たせられない、リーダーの姿が見えない。現在の政治状況に、カリスマの出現というアンチテーゼを示す。しかし、神は何をしてもよいのか。腐敗とリーダーシップのどちらを選択すべきか。白石と言う若者を通じて問いかけていきます。 「原発」の売り込み、という題材を扱っていますが、そこは十分に描かれているわけではなく、そこだけを期待して読むと消化不良感が出るでしょう。筆者が問いたいのは政治・政治家、の在り方であり、いろいろ盛り込んだためにかえって散漫になった感も否めません。 それでも現在の政治への重要な一石であります。筆者の政治のフィールドへ広がりにも手応えを感じます。次回作は、得意のエネルギー分野で、日本のエネルギー政策についての新作に期待します。 | ||||
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「ハゲタカ」での鮮烈なデビューの印象から、真山仁は経済小説の旗手といった受け止めが目立つが、「ベイジン」以来、国際問題や政治をも題材としており、本作は、3.11以前の連載ということで分かるはずだが、原発と日本・日本人の関わりという点では、「ベイジン」の流れを汲むもので本来はあったのだろう。 本作は、冒頭に登場する30代の男女4人の動きで展開しているが、主役はカリスマ総理 宮藤隼人と読まなくては、激しいドンデン返しの果てのラストからは何も読み取れないだろう。 登場人物の多くが類型的との認識は否めないが、こうしたベタな形で周囲を置くことで、宮藤の抱えるもの・抱くものの大きさ・深さが際立っている。混迷というか、転落した日本の宰相として、如何にあるべきか、本書は、くだらん書生論や現実の政治を批判するものではなく、リアリズムの中で宰相かくあるべきという信念を持った者をしての顛末を描いたことに意味があると思う。また、宮藤が足が不自由で杖をついているという設定が、ラストまで実に効果的に生かされているのも面白い。 私は雑誌連載時の本作を読んでいないのだが、権力・理念そして総理の座に強く固執する宮藤というのは、3.11以降の菅直人を意識した部分はあるのだろうか?今となっては微塵も感じようがないが、菅直人が総理の座についたときの瞬間的な活き活きとした姿と支持率の高さを思い出すと、本作には、菅直人という失敗作がうっすらとダブってならない。 | ||||
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企業買収を描いた『ハゲタカ』で世に知られるようになった真山さんだが、今回の作品は経済小説ではない。人間の魂をかけた戦いが描かれた、骨太の人間ドラマである。その意味でこの『コラプティオ』には、読み手の心を揺さぶる力のある人物が数多く登場する、真山作品の集大成といえるだろう。534ページと厚いが、わかりやすく魅力的な文章で、一気に読める。いや、読んでしまう。物語の強い強い駆動力に圧倒される。 まず、宮藤総理。有言実行を旨とする外資系出身の政治家は、永田町の論理にからめ捕られることなく、“震災後”のこの国を、具体的な施策を通じて押し上げていく過程で国民の圧倒的な支持を得て総理となった。彼が掲げる「原発産業を通じた経済復興策」は、非常に危険だが、原理主義的「脱原発」派の人々は、宮藤の主張にある程度の合理性が感じられることを、読んで確認してみてほしい。そして何よりも今、国民不在の代表選を経て新しい内閣のもとでのリスタートを試みているに野田総理をはじめ民主党の政治家たちに、是非とも宮藤の政治観に触れ、行動を改めてほしい。 次に、白石内閣調査官。東大卒のエリートだが、あまりにも純粋な思いを胸に、宮藤に仕えている。しかし、盲信することなく、宮藤の“変節”に疑問を持ち、万難を排して「この国のために」行動を起こす。民主党政権の陰に隠れて、改革をやっているように見えて既得権をさまざまなカタチで温存しようとしている“内向き”の官僚たちに、白石の心情に触れてほしい。 もう一人、神林記者。白石の中学高校時代のクラスメイトは、功名にはやるままに、原発メーカーの国有化というニュースから、スクープを追いかける中で失敗と成功を繰り返し、成長していく。公共機関や企業の発表情報を追いかけて、創造的な表現活動を放棄しているかに見える多くのメディア関係者には是非、神林のギラギラした部分を感じ、報道が本来なすべきことを考え直してほしい。 政治家、官僚、メディア……いずれも、この国のエリートたちがその役割をになっている。彼らは当初、もっと純粋な思いでその職につき、この社会をよりよくするために働こう、そう考えていたはずだ。でもいつの間にか、その思いは薄れ、手続き重視の日々の中で「目的」は埋没してしまった。それが震災後のこの国の混乱を招いた一つの原因なのではないか。 それはまた、日々の生活に汲々としている我々一般の人々にとっても、同じこと。震災後の日本をどんな国にしていくか、それを考えるのはまず、我々なのだ、ということを、この小説は読者それぞれの胸に突きつけてくる。 改めて書こう。野田新総理、新内閣のメンバー全員にぜひ読んでほしい一冊であり、また、国民一人一人がこの国の未来について考えるきっかけとなる作品だと思う。 | ||||
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地震と原発事故を背景に政治の世界を描写した作品である。 少し嫌味な神林と生真面目な白石が主人公で、描写されている他のキャラも実在の人物とダブって面白い。 無私な政治家が、虚栄心を満たすために権力を行使し独裁者に近付いて行く。 これまでの作品と趣を変えて政治の世界を描写した作品である。 スピーディーな展開と圧倒的な筆致は、流石である。 ただ、登場人物が多く焦点がぼやけた感じは否めない。 しかし、地震を見て手を入れた真山氏の思いが感じられる熱い作品である。 現実の政治と見比べると宮藤のような政治家の出現を期待してしまう、そんな気持ちになった。 | ||||
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