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ベイジン
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ベイジンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全108件 41~60 3/6ページ
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福島第一原発事故以前に書かれた作品であり、北京オリンピックと同時に稼働開始を目指す中国の原発建設に携わった日本人技術顧問の物語である。福島の事故により、書かれた当時とは全く違った状況の下に置かれた作品になった。あらゆる事態を想定して、異常な事態を細心の注意によって避けようとする技術者の態度は、望みうる最高の事故防止法につながっているように見えるが、福島の事故は、おそらくこうした注意をもってしても防げなかった以上、原発そのものの持つ危険性を否応なく突きつけられた気分になる。原発について、もう一度考え直す機会を与えてくれる一冊かも知れない。 | ||||
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面白いですが、残念な終わりかた。最後まで、書いてもらいたかった | ||||
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こんな本が出てたのに、経産省は福島の老朽化したバックアップ電源を放っといたとは驚いた。 | ||||
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中国語を勉強中です。現在の中国と彼等の考え方が分かリました。 日本人があの国でどれほど苦労して、仕事して来たか! 感動しました。 | ||||
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この本は、福島原発事故の三年前に書かれた。しかし、事故後に書かれたドキュメンタリーにも勝るとも劣らないパワーで、ベイジンの破壊力は僕を徹夜させた。結末のカタルシスに乏しいというレビューも多いが、そもそも原発事故の結末を描ける人間はいない。すなわち日本の、いや世界の原発問題は終わっていないからだ。なくせばいいのか。なくしていいのか。なくせるのか。 原発は恐怖を生み、また一方で富や雇用を生み出してきた。神の業火を消そうとする人、燃やし続ける人、どちらの立場の人間であっても、すべての問題に解を与えられるわけでなく、だから原発はまだ誰かが動かしている。 もうひとつ、この本を傑作たらしめている理由は、中国を題材に選んだ点かもしれない。 我々日本人は、隣国を時に侮り、時に恐れるあまり、理解しようとしない面がある。 おそらくは中国側も似たようなものだろう。 この作品では、原発という真剣勝負の舞台が、ぶつかり合いさらけ出しやがて近づき合う二つの国を熱く描きだしている。 | ||||
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気になる。 あっという間に読み終えてしまったが、生まれ育った国が異なる二人の関係や、二人を取り巻く環境の描写がとてもよく、 原発問題という国際的な問題、日本、中国それぞれの国が抱える問題などを考える良い機会になった。 結果的にきれいごとがまかり通っている感は否めないが、人生をより理想的なものにするための何かを感じることができた作品。 | ||||
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それぞれいろいろな人物が描かれているのですが いずれも中途半端なまま物語が終わってしまいます。 個人的にはあまりアトラクティブではありませんでした。 | ||||
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回りくどい割に中途半端という印象です。 読後感が今一つすっきりしません。 | ||||
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エンディング後の事が気になりますが、全体的にとても読み応えのある内容でした。 真山仁の作品が好きな人は絶対はまると思います。 各々の主人公が交差していくところは、真山仁らしさがすごく出てます。 この内容で、よくストップが掛からなかったの思えるぐらい、中国、原発等に関してインパクトのある見解が記載されています。 ややネタばれ的になりますが、 どうしても福島を連想させる場面が数多く登場します。 作家さんに想像できた事が、管理運営している人たちには連想できなかったのでしょうか。。。 | ||||
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ラストのぶつ切りには正直驚いた。 どんな結末なんだろう?と考えていただけにやはり残念。 しかしそれを差し引いても面白い。 中国の問題点、共産主義と資本主義のダブルスタンダードの軋轢が書かれており、今の中国の実態をよく写している。 習慣、モラルなど教育面での水準が明らかに低いままに、 背伸びをしてグローバル競争に臨む、この国がはらんでいる根本的な問題を考えさせられる。 | ||||
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相変わらずディテールがしっかりしている真山作品。 何気ない描写や台詞の中に中国とはどんな国かが散りばめられている。 様々な境遇の人物からみた中国が表現されており、非常に面白く、生々しい感じがした。 ストーリーとしても福島第一原発事故後でタイムリーでもあり、 原発の政治的な意味や技術的な部分など、考えさせられた。 中国という国について、原発について勉強したい人に非常におすすめ。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算387作品目の読書完。2012/06/20 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算387作品目の読書完。2012/06/21 | ||||
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中国人の一面をうまく取り入れて、表現をしていたと思う。 北京オリンピックと原発稼働を合わせたビックイベントを中心とした人々のエピソードがオムニバス形式のようで楽しい。 下巻に入り若干ストーリーの進み具合がスローペースになってきた感もありつつ、エンディングがもうフタ押しくらい欲しいと感じた。 | ||||
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みなさんおっしゃっているように、ラストが「ええっ!?」であるが、よく考えれば、これしかなかったのだと思う。いろいろシミュレーションしてみても、ここで止める以外の選択肢はない、と思える。 このラストが小説的に残念であることを差し引いても、中国の現状を理解し、中国人と仕事をすることの一番大切な部分を理解する意味でも、読むべき本であることに変わりはない。登場人物はいずれもよく描けていて、いきいきと立ち上がってくる。特に一方の主役である'ケ氏の造形は秀逸。'ケさん、このあとどうなったんだろう?と数日は考えてしまった。 | ||||
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中国での原発事故フィクションが日本でのノンフィクションに。ある対談で「日本での事故を想定した小説と言ったら日本で原発の取材はできなかったでしょう。」と作者は語っていた。中国を舞台にしたことで、日本仁は何をえらそうに中国はああいう国だから何が起こっても当たり前、日本では考えられないなどと事あるごとに言っていた愚かしさ。原発にまつわる政争、利権、ずさんな管理、認識の甘さ、官僚主義、何もかもフクシマに当て嵌まる。今となってはこれはフィクションではない。 | ||||
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ん〜、一気にに読めてしまったという点では、面白かったですが、現在はフクシマから丁度1年なわけで、 えっ ここで終わり?という感は否めず、その点が残念です。 | ||||
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真山仁の筆致が実に素晴らしい。まるでジェットコースターにでも乗っているかのようなスリリングさに溢れている。だからといって決して下品に陥らない。本当にどういう風に書くとこんなに臨場感溢れ、終わりまでページを凄まじいスピードで繰らせる(目が追いつかない!)文章が書けるのかと惚れ惚れする。 ところが、最後まで読むとなぜかスッキリしない。いや、よくよく考えると読んでいる最中もどうも奥歯に物が挟まったような違和感を覚える。中国人の「描写」力について、である。 確かに核電(原子力発電所)がレポートじみてるのは認めるが、これは真山小説にはつき物。なにせ取り上げる題材が難解窮まって解説なしでは到底読みきれるものではないので、それを説明してくれているのはその道を極めているもの以外にとって大変ありがたい。 しかしこと中国人の描写にいたると、急に、それとは色の違う、妙な同情心というか、誰かに言い含められたような、妙にフォローじみた書き方になる。 「解説」は「こんなことを書いて大丈夫か」と大仰に驚いて見せたが、そもそも日本で「書いてはいけないもの」などないわけで、さらに言えばこの小説よりもはるかに厳しい口調で中国と中国人について苦言を唱えているものなどはそれこそ星の数ほどある。 それに比べれば、真山氏の表現ははるかに穏やかだし、徹頭徹尾、中国の現状に対する批判とフォローで筆が迷いに迷っている。 その都度「留学生だった」とか「80年族」とかで言い訳をするのだが、それだけで主要な登場人物すべてを被えるはずもなく、いつの間にか生粋の中国人までもが非常に理解のある人物に様変わりする(笑) もっとも、真山氏自身の口調でかかれたであろう部分では、中国を的確に捉えているし、彼の国に対し情け容赦ない描写も手加減がない。それだけに時折はさまれる妙なフォローが気になるのだ。その理由は巻末の「謝辞」に書かれていた。 このフォロー口調、以前どこかで見たことがあった。謝辞に掲げられている中国アドバイザーの中に「加藤嘉一」の名があった。どうも彼から「中国人とはこういうものだ」という薫陶を受けたらしい。どうりで・・・真山氏が語る中国人観はまるっきり加藤氏の「中国人を語るとき」の口調そっくりなのだ。「解説」は、「中国人と日本人とは分かり合えるのか」と質し「それは無理だろう」と答える。一方の「中国共産党の日本人宣伝部長」加藤氏はその言動で「分かり合える」と思い込んでいる人物だ。この矛盾が小説の中で葛藤しているのだ。これがなんとも歯痒い。結果、あのエンディングしかありえなかったのだと思う。 つまり、真山流のリアリティを追求すれば、もし消火に成功したとしてもト(「登」におおざと)と田嶋は「すべてを隠蔽する共産党」に抹殺されて「この小説で描かれた現実すべてがなかったことにされてしまう」という最悪のバッドエンディングにされてしまう。あるいはトと田嶋はすべての責任を取って処刑されてしまうかもしれない。あるいは日中の国際問題に発展するか・・・いずれにしても収拾がつかなくなってしまう。 だからといってトと田嶋のハッピーエンドはあまりにも望めない2時間ドラマだ。やはりあのエンディングしかありえないのである。迷い迷って迷ったまんま終わってしまう・・・難しい題材に取り組まれた真山氏の闘志にただただ賛辞を贈りたい。 尻切れトンボなのは「トゥーランドット」とかけているのだが、皮肉にもプッチーニが書いた部分とアルファーノが書いた部分とが完全に分断してしまったのと同様「真山仁」節で書かれた部分と「加藤嘉一」節で書かれた部分が見事に作品を分断してしまった。そんなところまで「トゥーランドット」に真似てほしくはなかった。じつにもったいない。 | ||||
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この「ベイジン」は2005年5月に始まり、 2008年8月9日に終わる小説です。 つまりオリンピック開幕翌日に終わるのです。 真山さんが書き終えたのは、2008年の6月なのかもしれません。 主人公は3人。 まずは日本の原発技術者で中国の紅陽原発の運開(運転開始)までの 責任者として派遣された田嶋伸吾。 中国の幹部の汚職摘発部門のエリートで、どういうわけだか 紅陽原発の運開までの責任者に抜擢された登学研。 (「登」は[登β]です。 2008年の北京オリンピックの記録映画の監督の楊麗清。 紅陽原発は世界最大の原発でオリンピック開幕にあわせて、 運開を目指すもので、そこまでの苦労、ゴタゴタ、トラブルが この小説では描かれてるんです。 田嶋は、前任者がノイローゼになってしまったため、 その元同僚の代わりに派遣されたんですが、 やはり、これでもか、これでもかと問題が続発。 原発建設に関わる業者が、どれも副首相の妻で、 やり手経営者である女性の息のかかった業者ばかり。 手抜工事に、仕様書に合ってない部材の使用、 作業員の規律違反、いい加減な仕事。 規律徹底のために田嶋が日本から呼んだやり手の同僚も、 精神的に参り、作業員に暴力を振るい排除される。 オリンピック開幕にやっと間に合った原発だったが、 そのスグあとに大トラブル。 このトラブルが、今回の福島の原発で起こった事故そのまま。 もう、何と言いますか、 高速鉄道の事故、福島の原発、全てがダブって来るのです。 そして、日中の仕事をやる上での、考え方の違いや、ぶつかり、 文化の違いなど・・・・ とにかく、高速鉄道の事故や、福島原発の事故を 予想したような小説でして、面白く読ませていただきました。 「謝辞」と言う後書きがあるんですが、 それは、2008年6月に書かれたもので、 そこには当時まだ北京大学に在学中だった加藤嘉一さんに 対する謝辞もありまして、 「滞在中に交わした彼との議論も、私の中国理解を深めてくれた」 と書かれていました。 この本、今回の福島原発の処理のめどが立ち、 やっと一安心となった時・・数年後でしょうね・・・ に初めて話題に上がるのかもしれません。 今はまだ刺激的ですからね。 | ||||
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震災後に読むと、去来するものが多い。 2つの台詞。 助監督が被写する人たちとメシを食った後に言った台詞。 「問題の本質は・・・」 それから、巻末の 「正しい事実を・・・」 この2つに痺れた。 他にも思うところはあるけども、全般にハラハラする展開と、この2つの台詞だけで充分元を取った感覚です。 誰かこれを読んだ人と、一晩飲みながら語りたい気分。 | ||||
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