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バイロケーション
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バイロケーションの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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ホラーと言うよりサスペンス・ミステリーの感じだが、良く書けていると思う(上から目線の意見で申し訳ない)。年に何度も読む一冊です。 | ||||
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オチに驚愕とかそういった類のものではないが、結末には感嘆させられた。疑問が残る部分も多少あるけど、人の真理をうまく捉えてるなーと。化け物の類より一番怖いのはやはり人間。そういう意味で秀逸なホラー作品だと思う。 | ||||
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この作品を読み終えてまず思うのは、これは単なるホラーではな断じて無い!という素晴らしい作品でした。 ホラー=恐怖、残虐、暴力、流血、殺戮。これが所謂、ホラーの定義となるのではないでしょうか。 特に最近はこの傾向が強い、と感じる。しかしながらこの作品にはこの定義は当てはまらない。 それが「ホラーだろ!!」といには、あまりにも陳腐で安っぽい。それを思い知らせてくれた作品でした。 ストーリーを語ると自分のつたない表現ではこの物語を台無しにしかねないので敢えて触れたく無い。 しかし、矢張り最後はその選択を選ぶのか・・・・・・・。読み終えて思わずそう口していた。 今、こうしてレビューを書いていると悲しく、切なくなる。少なくとも素直にそう思う。 今まで読んだホラー小説いや、今まで読んだ本の中にこんな気持ちにさせられる物語があったかな? そう、そんな素晴らしい作品でした。是非、この作品を読んで欲しいと今、強く思う作品です。 | ||||
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ホラーをエンターテイメントとして楽しむなら、後味は悪い方がいい意味で余韻が残る。そこに救いは不要だから。最初から読者を惑わすつもりの書き方は、斬新さを演出してると言うより、逆説的な予想を結論付けていよう。題材から主人公の目線で物語を紡いでいるように見せているが、読み手にはそうではないという予測をたてさせる手法は、過去に例があったようにも思われる。 後味の苦い良作であることは間違いないが、ストーリーテラーを別角度にしたらまた新しいテラー(terror)が描かれる可能性が、垣間見えよう。 | ||||
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古典をのぞいて初めてkindleで読んだ長編小説。 数日かけて楽しみながら読むつもりでしたが、展開が気になって一晩で読んでしまいました。 読みやすい文章、着いて行きやすい話で、伏線も回収されますからミステリー好きにおススメします。 「鏡に映らないならカメラにも映らないはず。映ったというのは嘘で、何かの伏線?」 と考えながら読んでいましたが、そこは単なる設定の問題でした。 前半は謎解き中心ですが、後半は本当の意味での問題解決とは何かが争点に。 ヒロインが夫との平凡な結婚生活をどれだけ愛しているかが強調されていた理由がわかります。 正当派ミステリー的なハッピーエンドを期待してしまいましたが、これはホラー小説なんですよね。 登場人物に強く感情移入してしまった人たちから 「自分だったらこう書いた!」「他にやり方があっただろ、ふざけんな!」 と低評価をつけられそうな気がします。 しかし自分であって自分ではない人物に人生を乗っ取られていくことの怖さが、この話の肝なのでしょう。 そういう意味では加納が本当に気の毒でした。合掌。 | ||||
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自分が2人いるという、使い古されたテーマ、ですが、、見せ方が斬新で一気に読みました。 各所に散らばる謎も魅力的だし、何より主人公をさえない画家志望にしたところで、 「もう一人」に対する嫌悪感、恐怖感に説得力が出てると思いました。 芸術家の売りである自分だけの「個性(笑)」が揺さぶられ、主人公が心理的に追い詰められていく部分は、確かに怖いです。 私自身の経歴が主人公とかなり近かったので、共感する部分が多いせいか、恐怖感がありました。 一般的に言えば、たしかにホラーというよりサスペンス寄りですが、 絵を描いたり音楽作ったことのある人にとっては、身に覚えのある心理描写が多く、間違いなくホラー作品でしょう。 | ||||
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夜更かしをして一気に読みました。 面白かった!! 角川ホラー大賞は『パラサイト・イブ』だったり『黒い家』だったり、初期の作品はすごく良かったけど、『ジュリエット』以降なんだかつまらなくなってしまいはなれてたんだけど、これは読んで良かった。 新たなドッペルゲンガ―像を提唱する本作品は、オチは序盤に想像できてしまうんだけど、読ませる文章で仕上げていて、ページをめくる手がとまらない。ひょっとすると貴志先生クラスかも。 勝手な想像だけど、めちゃめちゃ文才があってひょいひょい書いているわけじゃなくて、苦しんでしっかりと編み出しているような文章。 しっかりと楽しめたエンターテイメントでした。 | ||||
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ドッペルゲンガーの小説を読んだことが無かったので、バイロケーションという設定のどこが具体的に新しいのか正直分からないのだが、終盤に入った段階で、このドラマを作る上でこの設定が無くてはならないものだったと気づく。大きなオチに当る部分(と考えていたもの)が中盤に仄めかされてしまうので、「え、なんで?」と思っていたが、最後の全てが明らかになる所では、緻密に組み立てられた斬新なドラマならではの驚きがてんこ盛りで舌を巻いた。間抜けなほど口をあんぐりと開けていたように思う。とても楽しめた。ただ、ちょっと最後だけに偏りすぎてバタバタした感じはするが…。20代の新人がこれだけの作品を書いたことに驚く。「今後大化けしそう」とのホラー小説大賞選者の意見があったが、おそらくその通りになるだろう。次の作品を首を長くして待ちたい。 | ||||
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◆ 個人的に良くなかった点 構成上仕方の無い事なんですが秘密主義で煮え切らない主要人物に、読者であ る私の方にフラストレーションが溜まりました。最後には、「秘密」は明かさ れる事になるのですが、今度は主人公の「自らを滅ぼしてまでも憎い相手を葬 ろうとする」強情さに、苦いモノを感じてしまいました。しかし、これも意図 されたものであり、この話の骨子であるため欠点とは言えないかもしれません。 あくまで私の「良くなかった点」です。個人的感情として救って欲しかったな、 という思いがしました。それと、おそらく「己の不確かさ」に恐怖を感じない 人には、まったく怖くない内容ですね。 ◆ 個人的に良かった点 アイデアが素晴らしいと思いましたね。 一方は、たった一つの望みすら叶えられず困窮し、鬱屈し、卑屈になってゆく 者。そして一方は、些細な幸運で困窮を抜けだし、認められ、希望を持つよう になって行く者。 この二つの「状態」が両立している状態から崩壊するまで、そしてその微妙な バランスを解きほぐし解決しようとする者の「策」や、解決の方法を示唆する 者達の苦悩と決着。ストーリーは非常によく練られています。 それに加えて「同じように困窮しているはずの者が、自分をさしおいて認めら れ、幸せになって行くことに対する羨望や憎しみ」など、人である以上抑えが たい負感情を、ストーリーにうまく噛み合わせています。 「無駄に高いプライド」という主人公の吐露のあたり、愚かさや憐れさ、悲哀 すら感じます。総じて「怖さ」を重視する日本ホラー小説大賞でなかったなら、 大賞として銘打った作品として読んでも満足できるのではないかと思います。 ◆ 以下、ネタバレになります 最後、主人公が落ちて行く時「もう一人の私も、私を殺すだろう」と気付くシ ーンがあります。それは「幸福を半分にする事に耐えられない」という内容が、 全編にわたってちょくちょく出てくるのはここに集約されていると言う事なん でしょうが、非常に皮肉ですよね。物悲しい。 幸福を半分にする事が許せないから、幸福な自分も惨めな自分を殺すだろう。 しかしそれは「不幸な自分から見た幸福な自分」であって、物語中で出てくる すでに『差異』になってしまっている。不幸な『私』は、幸福な『私』を理解 する事なく死んでゆく。 逆に、もう一方の『私』は、幸福を分けようとしていますもんね。穿ってみれ ば、己自身の幸福だけでなく夫の幸福を願ったからでしょう。 『別人』になってからの、この心理的平行線。申し分なく伝わってきました。 「己主体の視野で別の己を許さない」矮小なプライドと頑固さで破滅に向かう 事と、「己以外の視野で別の己を許容」する事。同一人物の『平行線』はほん の些細な幸運が発端ですが、バイロケーションでない「普通人」もいかように も変われるんでは? という事も暗示しているのではないでしょうか。 飯塚が言うように。 | ||||
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画家志望の忍は、スーパーに買い物に出かけると、突然偽札容疑で取り調べを受けてしまう。謂れの無い事を言われ困惑していると、高級レストランに連れて行かれ、「もう1人の自分であるバイロケーションを何とかする会」に出会う。バイロケーションと呼称されるもう1人の自分。本物の忍と偽者を巡って、世にもおぞましい物語へと発展していく。 ホラー作品は数十作読んでいるが、これほど鳥肌が立った作品を私は知らない。 本物か偽者なのか、そのトリックが分かった時、恐ろしくて背筋に迫ってくるものがある。 序盤から終盤まで常にホラーがつきまとう。これだけホラーを追求した作品は他にあるだろうか。 リーダビリティの高さもこの本の特筆すべき点。 謎が謎を呼び、物語には混乱しながらも、文章力と表現力で補い、読者を置いてけぼりにしない。 これだけの作品がホラー小説大賞を取れかったのは納得がいかない。日本のホラー小説の歴史に燦然と輝くべき作品。 | ||||
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とりあえず基礎設定が面白い。 導入が早く、次から次へと謎が出て来るので、正直ページをめくる手が止まらなかった。 ラストが近付くにつれて明らかになる事実の数々に引き込まれ、気付けば6時間ぶっ通しで読破してました。 ここまで一気に読破した小説は久しいし、全体的には独創的で完成度の高い作品だったと思います。 ただ、若干文章が荒削りなのと、オチが割と早い段階で読めてしまったので、今後の著者の方への期待も込めて、敢えて辛口で☆を一つ引かせていただきます。 | ||||
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ホラーというよりもミステリー色が強く 怖さを感じることはあまりなかったです。 バイロケーションと呼ばれるもう一人の自分。 設定をうまく使い、いろいろと仕掛けがされています。 僕はうまく騙されました。 バイロケーションとの接触や葛藤等が 物語を盛り上げクライマックスへ! 結末はあなたの目で確かめて下さい。 | ||||
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今回の日本ホラー小説大賞の長編賞を受賞した作品です。うーん、評価が少し難しいですね。 バイロケーションという、自分の分身をテーマにしたところはとても斬新でした。ホラー小説が好きな自分でも、知りませんでしたから。そして作品の仕掛けも大掛かりで、そつのないものとなっていました。 とにかく最初から最後まで謎謎謎謎…。登場人物もすべて謎。そしてその謎がまた謎を産みさらにまた謎が…という設定で、目が離せませんでした。不可解な事件ばかり起こる展開にハラハライライラという感じでした。 まあ、途中でさすがにオチは読めてしまったのですが、それでもその予想を超えるラストが用意されていてさらに驚きましたね。まあ、ちょっと後味の悪い大団円でしたが。 確かに、小説の出来は文句なく満点です。でもホラー小説としてどうかと言われると…。まったくこの小説には恐怖がありません。ドキドキハラハラという切迫感はありますが。やはりこのバイロケーションという特殊な設定が災いしているのでしょうか。特異的な現象であるがゆえに読者にも及ぶ危険の可能性が薄いため、ある日ある時この世の誰かに起こった不可解な現象として捉えられ、他人事としての認識しか持てなかった、という意味で言うとやはりホラーとしては力不足かな、という気はします。 しかし、長編小説としてのホラーは非常に難しく、ここまでの作品を仕上げるというのも、プロの小説家ですら困難なものです。今一線で活躍しているプロの小説家のうち、誰がこれほどの作品を仕上げることができるだろうか…という意味で考えると、この小説にはホラー小説という意味でも端倪すべからざるものがあるとも言えます。 という意味でいうとやはり★は5つである、という評価がふさわしいのかな、と思いましたので、今回の評価とさせていただきました。 | ||||
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自分の知らない場所で一方の「自分」が活動している、という二重存在の設定自体に斬新さは感じないものの、スピード感があってSFミステリドラマとして面白く読めた。もう一人の「自分」にあって「自分」に無いもの、些細な違いが最後にはこんなに大きな差異を生み出すのか。オチは途中でよめたけど、最後残りのパズルが一気にはまっていく気持ちよさがあって、読者としては楽しめた。読後感は...人それぞれかな | ||||
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