(短編集)

江神二郎の洞察

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評判

江神二郎の洞察の評価:

4.31/5点 レビュー 29件。 A ランク

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平均点4.31pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全34件 21〜34 2/2ページ
No.14
(5pt)

学生アリスシリーズ短編第一集

有栖川有栖の「学生アリス」シリーズの短編集である。もう一方のミステリ作家のアリスシリーズは短編が多数発表されているが、学生アリスシリーズでは初短編集。収録作はアンソロジーなどで出版されているものも多い由だが、一編しか読んだことがなかったようだ。
(ちなみに、五十円玉・・・のあの短編が載ってないなと思ったら、文庫版あとがきで著者本人が述懐していた。)

このシリーズは既に長編が4編発表されており、収録されている短編は基本的にそれら長編の事件の合間にメンバーが遭遇した話ということになっている。なので、シリーズを読み通している読者は、ところどころであぁとかおぉとか思うという仕掛け。ちょっと面白い。それから、京都の地理や習慣にもう少し詳しければさらに楽しめるのだろうなぁと思えることもしばしば。このあたりは関東人の辛さか(google mapを眺めるしかない)。

また、これはほかの長編もそうだが、描かれている時代が昭和末期から平成へというころなので、現在の生活必需品であるアレが存在していない。話の流れがいろいろともどかしかったり、トリック自体がそれで成立したりしなかったりするところもあるわけだが、それはそういう時代なのだと思って読みましょうということである。前にどこかでも書いたが、物心ついたころからソレがある若い読者はこの世界に入り込むのが難しいとか思うかもしれず、それはそれで気の毒という気もしてしまう。そんなこと言ってもどうにもならないのですが。

収録作品:瑠璃荘事件、ハードロック・ラバーズ・オンリー、やけた線路の上の死体、桜川のオフィーリア、四分間では短すぎる、開かずの間の怪、二十世紀的誘拐、除夜を歩く、蕩尽に関する一考察
江神二郎の洞察 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元推理文庫)より
4488414079
No.13
(5pt)

やっと文庫になった!

文庫になるのをずっと待っていたが、とうとう来た!

学生アリスの短編集で、江神との出会いから始まり、メンバーが少しずつ長編での形に打ち解けていく様子が良い。
作家アリスと違いみんな一学生であるので、殺人事件がほいほい起きない点もいいなと思った。
長編はやっぱり絶海の孤島とかで連続殺人に巻き込まれてほしいが。

マリアも入ってメンバーが揃うと、そのまま長編を最初から読みたくなる。
月光ゲームではまたマリアのいない時期に戻ってしまうけど。

長編新作でないかな…
江神二郎の洞察 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元推理文庫)より
4488414079
No.12
(4pt)

江神さんが素敵…

学生アリスシリーズ初の短編集。日常の中の謎を紐解いていく江神さんがかっこいいのです。作品によって内容はピンキリですが、最後は読んで良かったと思います。先輩達とアリスのやりとりも微笑ましくて、初めて「アリス」と呼ばれた瞬間は何故かときめきました(笑)。
江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ)より
4488025404
No.11
(4pt)

探偵の意味

学生アリス・シリーズの第一短編集。
 著者のデビュー作である1986年の「やけた線路の上の死体」から、書き下ろしの「除夜を歩く」までの9篇が収められている。
 「瑠璃荘事件」、「ハードロック・ラバーズ・オンリー」、「やけた線路の上の死体」、「桜川のオフィーリア」、「四分間では短すぎる」、「開かずの間の死体」、「二十世紀的誘拐」、「除夜を歩く」、「蕩尽に関する一考察」と、作品内での時系列順に並べられている。
 江神二郎らミステリ研の面々が活躍しており、シリーズの愛読者にはとても楽しい。一方で、このシリーズに強く漂っているテーマ性をうるさく感じるかもしれない。
 論理の飛躍という点で、「四分間では短すぎる」がおもしろかった。
江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ)より
4488025404
No.10
(3pt)

出来にムラはあるが、「学生アリス」シリーズが好きなら必読

1990年代に続けて本格推理小説を書き続けていた有栖川有栖さんの「学生アリス」シリーズ初の短編集。

著者のデビュー作「月光ゲーム」は、学生時代に読んでのめり込んだのですが、「孤島パズル」、「双頭の悪魔」と執筆されたあとは、犯罪心理学者・火村英生が探偵役をつとめる「作家アリス」シリーズが中心でなかなか続編が出ず寂しく思っていました。

「女王国の城」が2011年に出版され、ちょっと乾きは癒やされたのですが、この短編集のおかげでやっぱり好きな学生ミステリを堪能です。

この短編集は、「月光ゲーム」の事件に遭遇する前、英都大学に入学したばかりのアリスが、推理小説研究会の3人、江神、望月、織田に出会うところから、新しい年に研究会のヒロイン、有馬麻里亜が入部するまでの9つの物語が収録されています。

執筆された時期は1986年から2010年と時期にも出来にもばらつきがあり、他の長編作品と比べると殺人事件の発生しない、いわゆる「日常の謎」系の物語のためどうしてもサイドストーリー的な仕上がりですが、「学生アリス」シリーズにハマった経験のある方には必読の一冊になるものと思われます。

9編の短編のうち、「学生アリス」シリーズ好きとして一番良いなと思ったのは、大晦日に望月が書いた小説をネタにアリスと江神がやり合う「除夜を歩く」。素人が書いた探偵小説のトリックを題材に、ミステリ考察が繰り広げられ、ミステリマニアに書かれた話といった感じ。
「ミステリの世界では、トリックはロジックに優先すんぞ」という台詞についついニヤリとしてしまったり。

一般のミステリマニア向けには最後の作品「蕩尽に関する一考察」かな。
高台にある古本屋の店主が近頃おかしい。売り物の本を「只にする」といったり、レストランで居合わせた客におごったり、古本屋の土地を二束三文で売り払ったり。どうしてそんな行為に走るのか……。
シャーロック・ホームズの「赤毛連盟」のような、「不自然な行動に隠された謎」がするりと解かれるときの快感はミステリの醍醐味。

「学生アリス」シリーズは長編5作、短編集2作で完結するとのこと。完結するのはもうしばらく先でしょうが、もうちょっとたくさん読んでみたいなぁ。
そうそう、「学生アリス」シリーズの有栖川有栖が成長した姿が、「作家アリス」シリーズだと思っていたら、「学生アリス」のアリスが書く小説が「作家アリス」、「作家アリス」のアリスが書く小説が「学生アリス」という構造なんだって。知らなんだ。
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4488025404
No.9
(5pt)

名探偵江神二郎の若き日の事件集(短編)

月光ゲーム、孤島のパズル、双頭の悪魔並びに女王国の城に登場する名探偵江上二郎若きの事件簿をまとめた短編集である。本格派好きのファンには是非長編4冊と共にこの短編集も読んで頂きたい。作者の作風が変化する中で、デビュー当時の新鮮な気持ちを持ち続け、長編第5作を待っている次第であす。
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4488025404
No.8
(3pt)

ファン向け小話集

有栖川氏の火村シリーズと並ぶ江神二郎シリーズの短編集。個人的にはデビュー直後に作品が集中していることもあり、江神二郎シリーズの長編はイマイチの出来のものばかりという気がするが、この短編集もあまりガチガチの本格推理短編を期待すると肩すかしだろう。
何より不可能的興味沸く殺人事件が殆ど起こらず、日常の謎を扱ったものが多いので、ちょっと長い小話集といった感じの短編集になっている。長編のネタを織り込んであり、ファンならちょっと嬉しいファンサービス本といった感じだが、初心者にはあまりお勧めできない。
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4488025404
No.7
(4pt)

ミステリとしては甘い

やはり短編は長編とは異なる、ということが如実に分かる作品集である。
著者の場合は、長編ミステリ、特に学生アリスシリーズにその傾向が顕著である。
まあ、社会人アリスものでもその傾向はあるのだが。

つまり、それだけ著者の長編ミステリは構成がしっかりとしている、ということである。
だからその分、どうしても短編は見劣りがしてしまう。
しかし、本作品集の眼目は、本格ミステリとしてのそれではない、と思う。

この学生アリスシリーズは、著者がまさに現役の学生時代から書き綴られてきたものであろう。
したがってそこには、学生時代特有の甘酸っぱい雰囲気が漂っている。
それは著者が゜作家専業となってからの作品でも同様である。

だから本書は、かつて現役の学生時代を過ごした経験を持つシニア世代にこそ、その本質というか著者が本シリーズで述べたいことが分かるのではないだろうか。
作品の時代背景がまたバブル崩壊直前というか、昭和と平成の狭間という絶妙なところもまた、何ともいえない懐かしさを感じさせるものである。
ミステリとして甘いところがあるし、どうしても満点とはいかないのだが、学生アリスシリーズ好きには必読の一冊であろう。

しかし、本シリーズがあと長編一作と短編集一冊で終わりというのは、少々寂しいものがある。
それだけ著者も年をとったということだろうか。
どうしてもノスタルジーがミステリに先行するようになってしまうのかもしれない。
それは本書唯一の書き下ろしである「除夜を歩く」で顕著である。
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4488025404
No.6
(4pt)

読みたい話が入ってなかった…

単行本未収録の話で、読みたいものがあったのでずっと待ってました。

で、ついに出た!!と喜んでいたら、読みたい話は含まれておらず…。
次の本に入るのかな。

内容はとてもよかったです。
ちょっと有栖川先生にチュウニビョウの気が出てきたんじゃないかと思ってしまいますが。
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No.5
(5pt)

推理研がこういうところなら、もう一度学生に戻りたい

Reader Store版を読みました。英都大推理研部員としての有栖川有栖君の一年を追った青春小説ですが、推理研が中心になっているだけに、推理ネタには困りません。ある作品では「点と線」の真相の一部を割って、いくつかの方面からの論評を加えつつ、有栖川流「九マイルは遠過ぎる」をやっています。もちろん予告付ですが、できれば「点と線」を先に読んでおいた方が楽しめるでしょう。また、「月光ゲーム」を読んでおくと、有栖君ががっくり力を落としている理由が判ります(同作のネタは割っていませんのでご安心の程を)。

これを含め、学生アリスシリーズはなんども読み返せる良質な作品群ですね。次作も綺麗な作品を期待していますよ。
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4488025404
No.4
(5pt)

今年最高

今年最高のミステリでした。短編なので、実はあまり期待してなかったのですが、極上のミステリでした。
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No.3
(5pt)

おもしろいです

意外に先が読めない話が多いです。

既刊の長編の前後のエピソードもあり、有栖川ファンには嬉しい。未読でも問題はありません。
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4488025404
No.2
(4pt)

この“甘さ”が気に入っています

著者の代表的なシリーズのひとつ、いわゆる「学生アリス」シリーズの初短編集。「あとがき」によると、このシリーズの長編は5作で完結(4作が刊行済)、短編集は本書ともう1冊を予定しているとのこと。収録作品は、著者のデビュー作を含め、計9作。既発表作品8作と本書のための書き下ろしが1作。
本書では、有栖川有栖(アリス)が英都大学に入学し、推理小説研究会(EMC)に入るところから、本シリーズのヒロイン・有馬麻里亜(マリア)がEMCに入るまでの約1年間が描かれる。収録された作品は、時系列に沿っている。そのことも含め、シリーズ全体との整合性のため、既発表作品8作には加筆訂正が施されているので、順番通りに読むことをおすすめする。

大半は、いわゆる“日常の謎”的なもの。ただ、著者のデビュー作でもある「やけた線路の上の死体」は殺人が絡む鉄道ミステリー。これまでに、鉄道ミステリーのアンソロジー『無人踏切』には収録されていたものの、著者自身の著書への収録は初めてである。

大学の推理小説研究会が舞台なだけに、「学生アリス」シリーズは全体に青春小説的な要素が強い。殺人事件が描かれる長編作品や「やけた〜」でも、同様である。それだけが要因ではないだろうが、ガチガチのミステリーファンにしてみると、少々“弱さ”を感じるかもしれない。ただ、「作家アリス」シリーズにない、ある種の“甘さ”に魅力を感じている人も少なくないだろう。
また、マリアが本格的に登場する「蕩尽に関する一考察」での、『ナイン・テイラーズ』(1998年に新訳が刊行されるまで長らく入手困難だった)のくだりなど、ある種のマニアックさと同時に時代を感じさせてくれ、何とも言えない。

書き下ろしの「除夜を歩く」の中で、江神がアリスに「お前はなんでそんなにミステリが好きなんや?」と問いかける。極めて本質的であると同時に、かなり難しい「問いかけ」である。私の場合、ミステリ全体について一言で回答するのは難しいが、本シリーズに関しては「作品に感じられる“甘さ”が好きだ」と答えるだろう。
江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ)より
4488025404
No.1
(5pt)

ファン待望の短編集

ファン待望の江神二郎が活躍する有栖川有栖の学生シリーズ初の短編集の登場である。個人的に好きなのは書き下ろしの「除夜を歩く」。カーの「夜歩く」に引っ掛けたようなタイトルで怪奇的な話かと思いきやアリスと江神が本格ミステリ論を語り合う話で法月綸太郎が提唱した後期クイーン問題に対する批判的な意見も垣間見える。江神曰く「本格ミステリの論理は幻なのだからそれでいいじゃないか」と。学生シリーズも残すところ長編一冊と短編集一冊になった。残り少ない学生生活を惜しむような気持ちで次回作を待ちたい。
江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ)より
4488025404