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機龍警察 暗黒市場
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機龍警察 暗黒市場の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.74pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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“機龍警察”シリーズは、警視庁特捜部と契約した3人の傭兵のうち、元ロシアの警察官だったユーリが主人公である。ユーリが警察組織に抱く複雑な思いは前二作でも描かれていたが、第三作目の本書では、その原因となったロシアでの出来事が紹介されるが、その筆致が良い。今回では、彼は再び警察組織から離脱し、過去の人間関係にからめとられてゆく。国際的謀略と恩讐が錯綜するバトルのなかで、ユーリが”警察官とは何か“という問いへの答えに到達するクライマックスは最高。 | ||||
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ユーリの半生の話がいい。 何が正義で何が真心なのか。真心は常に正しいのか。そうでないとしたら何のせいなのか。それとも何のせいにもできないのか。やり場のない思いは積み重なって結ぼれになる。 人生には矛盾がある。いうなれば、「解決」はないと思う。「変革」(「破壊」ともいえる)があり、前とは異なる自己の上に降りることだけがある。読みながらそんなことを考えた。 細かい所も効いている。例えば殉職した警官の父親の懐述。一見ありがちなセリフのようかもしれないが、同じめに遭えば誰でもこうしか言えなくなるのではないか。そんなことを思う。細かい所に、身近にあるものごとの匂いを嗅ぐような思いがする。 確執。憎悪。失意と恐怖。それらにぎりぎりでもちこたえる意志と勇気。様々な人物のそんな力が交錯して、巨大な組織力となってぶつかり合う。それはフィクションの中の超絶的な絵巻ではあろうが、上述のように細かい所が効いていて、その人物達の心情が、現実にすぐ傍らにあるような感覚が、ふとよぎる。 本書の重要な部分を、ユーリの過去の物語が占める。これだけで独立した話として成り立つと思う。 連作の全体を思うと、ライザの物語、ユーリの、更には、と様々な異質なドラマを取り込み、それらもまたぶつかりあい、全体として大河小説のようなスケールに育っていくのだろうと思った。 後の方はすごいことになる。読んでいて瞳孔が開いてくるみたいだ。ユーリは自分の力でとうとう… 月村了衛『機龍警察 暗黒市場』 早川書房 二0一二年九月二十五日 初版発行 | ||||
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第1作目(機龍警察)、2作目(機龍警察/自爆条項)ほどの派手さはありません・・・。 今回、焦点が当てられたのは、機龍兵搭乗員の元モスクワ民警:ユーリ・オズノフ。彼の過去が暴かれます。何故、祖国を追われる身になったのか、それも裏切り者の烙印を押されて。ユーリの過去を延々と振り返る内容は、警察小説としては、苦しく、切なく、良いものでした。さて、SF小説としてみると、今回、機龍兵(ドラグーン)の出番が少ないせいか、今ひとつといったところでしょうか。しかしながら、SFと警察小説を一緒に楽しめる希有な作品だとおもいます。今後もシリーズが続くことを願います。 | ||||
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