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戦力外捜査官 姫デカ・海月千波
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戦力外捜査官 姫デカ・海月千波の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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率直な読後感は、面白かったし続編も読んでみようかしらんというものだった。 じゃあなんで評価が☆二つだけなんですか、という話だけれど、それは欠点も多い作品だったからだ。 冷静に振り返ると中々ヒドイ。 欠点とは構成。特に冒頭がヒドイ。 冒頭である事件が語られるのだが、そこの視点人物がなんとメインキャラの二人ではない。 さらにヒドイのは、その事件の容疑者が自殺してしまうのだが、そこが伝聞体で書かれているのだ。 上の方は最初のシーン。さらに重要かつ印象に残すべきシーン(伏線として)でメインキャラとまったく関係ない名前ありの刑事が活躍してしまう事。確かに、活躍、というほど活躍するわけではないけれど、後々も時折こちらのBパートともいうべきメインとは別刑事の話が挿入される。そんで最後にメインとそのBパートが交差する。 違う線と線が交差するというジッドの『法王庁の抜け穴』なんかのまあ、よくあるパターンといえばそうなんだけれど、わりと中途半端にほとんどダイナミズムに欠けた形で合流するので、というよりむしろ予定調和的に穏やかにあー、ようやく繋がるのね、という感じのおじいちゃんのギョクモン的会合。ゆるいです。 正直、こんなのならもっとシンプルにメインキャラ二人が過去の事件を探るとかいうパートをいれて消化すりゃいいのに、と思ってしまう。繰り返しになるけれど、冒頭にメインじゃない人たちの話をするのは手が込んでるかもしれないけれど、逆に読みにくく、あ、こいつらの話なのねと勘違いする読者(私のことだ)もいるからはからデメリットもあるというのが実によくわかる。 あとBパートとメインのテンションが違い過ぎて読みにくい。さらにBパートがおもんなさ過ぎて斜め読みし、本筋がわからなくなる読者(私のことだ)もいる。 そしてもう一つ。 冒頭のBパートの容疑者が自殺するのが伝聞体、という点。 これは単なるポカ、というかセンスの違いなのかもしれないけれど、容疑者を確保するところはドラマ視点で書かれている(現在進行形的に緊張感を持って書かれている)にも関わらず、なぜか自殺するシーンは伝聞体。この場合、普通、自殺するシーンはなんとか工夫してでもドラマ視点で書くでしょ。そっちを印象に残さなきゃならんのに。なぜか、単に特に抵抗もない自宅から容疑者を連行するシーンが緊張感を持って書かれている。謎である。傘の少女のミスリード伏線のためにこっちを濃くした、ともいえるかもしれんが、最終的にはそこまで重要ではなかったので、疑問は残る。というか、かなりクエスチョン。答えは、おそらく書くのが面倒だったんだろう。確かに、面倒そうだ。 と、欠点はあるが、160ページぐらいからグンと面白くなるので、手に取ってみたものの微妙な人はそこまで頑張ってみてください。そこまで読んで無理ならあきらめろ。時間の無駄だ。 | ||||
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