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花のさくら通り
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花のさくら通りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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筆者のデビュー作「オロロ畑でつかまえて」、デビュー第2作「なかよし小鳩組」に続く、ユニバーサル広告社シリーズが、何と14年振りに復活した。「オロロ畑でつかまえて」は、単純に、理屈抜きで笑えたし、「なかよし小鳩組」は、杉山父娘の掛け合いが最高で、笑えて心にしみ、私は、いずれの作品も、筆者最初期の傑作だったと思っている。それだけに、私は本書を楽しみにして読ませてもらったのだが、率直にいって、本書は、シリーズ中で最も面白くない作品だった。 これは、近年の筆者の長編作に総じていえることなのだが、本書も、その内容に比して、ページ数が多過ぎると思う。本書は全494ページなのだが、「オロロ畑でつかまえて」は本書の半分以下のわずか全225ページに面白さが凝縮されていたし、逆に、傑作であり、全318ページと本書より約180ページも短い「なかよし小鳩組」でさえも、中盤には中だるみを感じたくらいだったのだから、本書は、もっとコンパクトにまとめるべきだったと思うのだ。 本書は、煎じ詰めれば、シャッター通り商店街の再生に取り組むユニバーサル広告社と商店主の物語に尽きると思う。しかし、このメインストーリーで盛り上がってくるのは、やっと終盤の70ページくらいだけであり、このメインストーリーの結末に至るまでの過程と、放火や寺の息子と教会の娘の許されざる恋などのサブストーリーの描写が必要以上に長過ぎて間延びしてしまい、読む方の集中力が削がれて、退屈してしまうのだ。はっきりいって、この程度の物語に494ページも掛けられては、読む方としては辛い。ちなみに、終盤の残り約70ページまでの私の評価は、星2つに過ぎなかった。 近年の筆者の作品は、以前と比べると、パワーが落ちてきてしまっている気がする。こう思うのは、私が筆者の作風に慣れ過ぎてしまっただけなのかもしれないと思い、今回、改めて「オロロ畑でつかまえて」も読み返してみたのだが、今読み返してみても面白いものは面白いし、やはり、当時は、今よりパワーがあったと思ってしまうのだ。私は、筆者がデビューから歳を重ねて、丸くなり過ぎてしまったのではないかという気がしている。厳しいことを書き過ぎてしまったかもしれないが、これは、筆者の熱心なファンの1人の率直な意見と思って受け止めていただきたい。再度、次回作以降でのパワーに満ちた作品に期待しておきたい。 | ||||
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パッとしない商店街「さくら通り」に、パッとしない 広告代理店の「ユニバーサル広告社」が引っ越してきた。 さえない和菓子屋の2階のオフィスで、放火魔騒ぎや 商店街の祭りにつき合ううちに、CMディレクターの 杉山は、なぜか商売抜きで熱くなっている自分に気づく。 シャッター街寸前の活気のない商店街の“活性化”を 目指す若い店主たちと、変化を好まない顔役たち。 代理店とクライアントとのせめぎ合いに、隠然とした 勢力を誇る不思議な美容室のマダムが介入。 小さな商店街の意外に複雑な人間模様に、ロミオと ジュリエットのような、教会の娘と寺の跡取り息子との恋、 別れて暮らす娘と父、妻に先立たれた男の物語が絡み合う。 楽しめるがしかし、ちょっと長い…。 | ||||
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