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流星ワゴン
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流星ワゴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全307件 141~160 8/16ページ
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重松清さんの小説は、初めて読みました。 この本は「本の雑誌」の年間ベスト1にもなっています。 著者自体が岡山出身ということもあり、 物話に出てくる主人公の父親は、広島弁か岡山弁で話し、 なおかつ親子関係もわたしの境遇に近いこともあり、 感情移入がしやすく、入り込むというよりも、 のめり込むという読み方になりました。 おおまかにいうと、主人公は38歳、家庭崩壊とリストラに合い、 生きていくのがイヤになり、死にたいと思ったそのとき、 幽霊親子の乗ったワゴン車がお迎えにくるという、 荒唐無稽なファンタジーです。 そのワゴン車の親子が、主人公を「たいせつな場所」に案内します。 「たいせつな場所」だけにTPOが関わってきます。 たいせつな場所、時間、機会を兼ね備えたところ。 それが分岐点となり、少しずつ人生に歪みが生じる「たいせつな場所」です。 それはわたしにも、そしてだれにでも、その「たいせつな場所」があります。 読んでいく途中、こころの中で凍結させていたわたしの「たいせつな場所」が、 溶融を初めて、たまらなくなることが何度もありました。 決してハッピーな結末が用意されているわけではないのですが、 「たいせつな場所」に向き合うことで変えられる一抹の希望が、 もしかしてハッピーなことなのかもしれません・・・ | ||||
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主人公の家庭は崩壊寸前、もう死んでもいいやと思ってる時に主人公の前に 一台のワゴン車が現れるところから物語は始まる。その車に乗り込むと1年 前にタイムスリップする。本書には3組の父と息子が登場してるが、主人公 のこんなフレーズが長編流星ワゴンの魅力を表している。 「分かれ道はたくさんあるんです、でもその時には何も気づかない」 「ワゴン車は流れ星だったかもしれない、僕は流れ星にのってドライブしたの かもしれない」 | ||||
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重松清の作品を読むきっかけになった一冊です。本屋の店頭に並んでいる中に真っ黒な表紙がやけに印象的でつい手が伸びてしまいました。買って正解でした、というよりなんで今まで読まずにいたかを悔やみました(笑)内容や感想はあえて書きません、読んでみてください。読み終えたあとの涙は心が晴れていくような涙だと思いますよ。 | ||||
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ファンタージ作品でありながら、主人公の厳しい現実がリアルに描かれている。 ちょっとしたよそ見で引き起こした交通事故は、その相手側の運転手の人生も変えてしまう。 どんなに注意して暮らしていても、避けられないこともある。 主人公も避けられない運命だったのか、仕事を失い、家族もバラバラになってしまう。 過去にさかのぼった主人公が、運命を変えようと必死に努力し、 最後にはある種の覚悟をもって現実に戻って来る。 非現実的なハッピーエンドより、希望の持てる最後だった。 | ||||
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キャラメルボックスの芝居を見て購入しました。 現実に絶望して、行き場のない主人公。 そんな彼の前に、一台のワゴンが現れる。 そのワゴンに乗って過去を変えるのかと思いきや、結局過去は変えられず。 このままじゃいけないと分かっていても、何も出来ない主人公はあまりにも痛々しい。 それでも、そんな悲惨な現実の中にも、大切な場所があることを彼は知る。 絶望の中に希望を見いだせる名作。 | ||||
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冒頭は気持ちが落ち込むような内容、 読むのが憂鬱になる感じでした。 しかし読み進めるうちに引き込まれ、 不思議な世界観なんですが、 無理やりな感じがなくスラスラ読める。 自然と感情移入してしまい、 後半は涙が止まらない程感動しました。 | ||||
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ブックオフで買ってあった105円の文庫本が、10日ほど前に、紀伊国屋の入り口でワゴンに平積みされていた。「そんなに売れてるのか?」。読んでみると、平易な言葉に、深い味わいが込められていて、一気に長時間、読み続けても全く苦痛ではなかった。私立受験に失敗し、いじめを受け不登校になった13歳の息子の家庭内暴力とテレクラに性の吐け口を求める妻との荒んだ生活、営業職をリストラされ再就職もうまくできない日々に疲れて、「もう、死んじゃってもいいかなあ」と思いつめた永田さん(38歳)の前に、5年前に交通事故死した橋本さん父子の乗る不思議なワゴン車オデッセイが現れる。生と死の狭間を走るワゴン車に乗せられ、人生の岐路となった場所へ<思い残しをなくす旅>が始まる。そこに遠く故郷岡山県?の病院で癌による危篤の床にあるはずの父(63歳)が現れ、何故か自分と同い年38歳の姿で、チュウさん、朋輩として旅を共にすることになる。金貸しに転じ、成り上がりの力漲る父には、中学生頃から反感が芽生え、成人後は全くの絶交状態だった。しかし、目の前に現れた同い年の若いチュウさんは、元気で前向きだが、子どもの頃には見たことがないような気弱さ、自信のなさもみられた。チュウさんが現れたのも息子との断絶に対する深い思い残しによるものだった。永田さんは、本当の<現実>を変えることは不可能だが、過去の大切な分かれ道に立ち返り、思い残しをなくすために、もう一度やり直しをしてみることを繰り返す。物語全体に透明感があり、素敵な再生の物語・ファンタジーに仕上がっている。現代版『銀河鉄道の夜』だと思った。著者の人柄なのか?、登場人物の心の内面と変化が非常に丁寧に綴られ、物語り全体に人間を見捨てない優しさが溢れている。その安心感の中で、心に深く沁みるシーンや深く心を掘り起こされるような言葉がたくさん出てくるので、読み耽り、堪能し一気に読み上げることができた。流星ワゴンの最大の奇跡は、現世に戻った主人公が、<思い残しをなくす旅>の記憶を喪っていないことだろう。これは、物語としては少し甘いが大きな救済だ。そして、読み手はなにも教訓を求めているわけではない。この救済ある終わり方で十分に癒され満足である。この本を読んで、損をすることは絶対にありません!と報告しておきます。 | ||||
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妻の浮気や息子の家庭内暴力といった現実に絶望し、自殺を考えている男の物語。 正直なところ、かなり重い作品です。ここまで主人公を追い詰めないといけないのかなあって、読んでいてちょっと引いてしまうくらい。安直なヒューマンドラマを期待していたら痛い目にあいます。 でも、この作品のいいところは、残酷な現実にもかすかな希望の光をともしてくれること。もちろん、それは簡単なハッピーエンドではありません。苦しんで苦しんで、それでも立ち向かう勇気があれば、どんな現実も変えられるかもしれないといった、ろうそくの炎にも似たかすかな希望。強風に立ち向かい、必死で守らなければ消えてしまうような弱いともしび。 男が過去のやり直しという長くつらい旅路の末に、現実をやり直す覚悟を決めていく過程はとても感動的です。たとえダメだとしても、前に進もうとする気持ちこそが大切なんだと思い知らされます。 現実に立ちすくみ足を後ろに引きかけた時、この小説は、読む人の背中をそっと押してくれるんじゃないかな。 | ||||
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38歳の主人公、一雄は人生を諦めかけたいた。 『もう死んだっていいや』 夜のバスロータリーでウィスキーを飲んで自暴自棄になっていた 一雄の前に停まっていたのはワインレッドのオデッセイ。 車窓が開かれると、少年が車に乗るように促す。 乗っていたのは5年前に 交通事故で亡くなった親子。 この車は 死が迫っている人達を過去の大切な場所に連れて行ってくれる。 ドライブを通じて 一雄は自分が気づかなかった 妻の事、息子の事を見て、 家庭崩壊の一因を知る。 さらに大嫌いになってしまった、父親が38歳の姿で オデッセイのドライブを一緒にする事になる。 重松清の人気作です。 少年少女、サラリーマンなど市井を題材を 得意とする彼のサラリーマンの父親視点の物語。 私は未婚の30代前半の男性だが、なぜか共感することが多かった。 フィクションの力はもちろんあるが、 自分が大人にになってきた、つまりオヤジの年齢に馴染んできたのかもしれない。 この小説を自分の未来の一助としたい。 | ||||
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重松氏の著作を読んでいつも思うことは、3つ。 1、ノスタルジー 2、何とも言えない安心感 3、愛に満ち溢れたストーリー 概して、人と人の絆を考えさせる作品が多い中 『流星ワゴン』は家族愛という“絆”を強調する。 気持ちが折れた中年の男性が登場するところも著者の特徴の1つであるが、 設定が斬新でとても面白い。 まさにフィクションの設定ありきである。 しかし、時空を超えたストーリーであるのに、どことなく現実感があり引き込まれていく。 それらが、絶妙に混在しているからであろう。 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を想起させるとも評されているが、 私はそのようには思わない。 決してアドベンチャーではない。 ドライブの目的は死に臨む前に後悔する人間の気持ちを整理させることであるからだ。 成仏もしくは社会復帰させる目的であり、著者が読者の背中を押してくれる。 やはり、現代社会が抱える病巣をストーリーに投影しているところも素晴らしい。 …などなど 褒めたい部分はたくさんあるが、 なんといっても、 「父親と息子という観点でその絆についてヒントをくれる」作品である。 是非、父親とうまくいってない男性にオススメしたい。 父親に優しくなれます。 | ||||
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ある意味「タイムトラベルもの」と言えるファンタジーでしょうか とても興味深い作品でした 先日、「内観」というものを体験してきましたが 過去を振り返っていく作業で 「過去は変えられないけど 過去の捉え方を変えれば ストーリーの再編集ができる」 というお話を聞き まさにこの「流星ワゴン」の話だなと 思いました 2011年の冬に演劇集団キャラメルボックスで 舞台化が予定されています そちらもまた楽しみです | ||||
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父親と息子の絆の物語です。 悩み多き父親の姿が描かれております。 息子とドライヴに行きたくなる一冊です。 | ||||
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もう死んでもいいかなって思う気持ちから始まる しかし状況を読み進めるとと、もう死んでもいい程度の辛さではないように思う それでも、自分の父親との関係を振り返りつつ 自分と息子の関係を見直す それができる力強さ 後悔を振り返って、それを力にして 今に取り組もうとする姿に涙がでました | ||||
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相変わらず、わかりやすくて、やさしい。 たぶん、この物語を体験していくにあたって、登場人物の誰かには共感する部分を感じるだろう。 どうしようもなく、行き詰まるカズ。 若い頃の父親チュウさん。 橋本さん。健太くん。広樹。… 現実世界でも同じように、誰しもが外からは見ることができない 自分の世界を持っている。 そして、それは現実的な世界では、混じり合うことなく 非現実的な世界によって、つながり合っていく。 今いる世界は、思っているよりもキツイ。 それでも… 400ページを超える長い小説ではありましたが、 1日で読み切りました。 | ||||
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何も知らないままでいるのと、何もかもわかっているのは どっちが幸せだろう、と考えさせられる小説だった。 どっちも同じくらい不幸で、どっちも同じくらい幸せな気がする。 もし絶対に運命を変えられないとわかっていても 過去の大切な瞬間に戻りたいか、と聞かれたら。 やはり人は過去に戻りたいと思うんじゃないだろうか。 運命は変えることが出来なくても、運命の受け止め方は変わるから。 | ||||
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人気作家、重松清の出世作。 リストラされ、妻にも離婚を迫られている38歳の僕は、生きるのにほとほと疲れ果てていた。そんなある夜、僕は不思議なワゴンに拾われる。その車の中にいたのは5年前に交通事故で死んだ一組の親子だった。やがて、親子に言われるがままドライブに付き合っていた僕は、過去の世界に投げ出され、そこで自分と同じ歳になった危篤のはずの父親と出会い……。 なんかすごいもの読んじゃったというのが素直な感想でした。 言葉がないというのでしょうか。これをどうこういうのがもったいないというのでしょうか。 とにかく傑作としか言いようがありません。 惹きつけられ、ぐっと心をつかまれ、わくわくし、涙する。 小説でこんな体験ができるのは本当に稀です。 自分が30代後半という、主人公と近い年齢というのもあるのでしょうが、それを差っぴいていも素晴らしい小説だと思います。 読み終わった後に、もう少しだけ頑張ろうと思える。 ちょっとだけでも親孝行をしておこうかなと思える。 すさんだ気分の時にぜひ読みたい一冊です。 素晴らしい。 | ||||
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作者と同世代の同性だから共感しやすい部分も多いのかもしれない。 私は重松作品は3作目だが、初めて心から面白いと感じた。 「人生に絶望した主人公の男性」「その前に幽霊が現れて」「過去に連れて行ってくれて」 と、今までも似たような設定の小説や映画はあったと思う。だからそれ自体は面白い設定 とは言えないかもしれない。 でも、そういう類の作品は大概において、過去を変ることによって人生を変えてしまい ハッピーエンドとなるのが常であるが、「流星ワゴン」はそうはならない。 過去のあの時が、自分の人生にとって、自分の家族にとって大切な時間だったということ を知ることは出来るが、知ったところで過去を書き変えることは出来ないのだ。 過去は書き変えることは出来ないが、自分の過ちに気付くことにより、辛い人生を現実と して受け止めて、前向きに生きて行くことが出来るということを教えてくれていると思う。 他の方はどうか分からないが、自分が20代くらいの時に読んだら共感出来なかったように 思う。自分の同世代に重松清という作家がいて良かった。 | ||||
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正直、美代子は自分には不快感ばかりでした。美代子が話の前から亡くなっていて美代子ではない女性と再婚みたいな話で家庭がもつれたみたいな話のが良かったのではと思います。三組の親子の話の展開が面白かったのに美代子1人が話を不快にさせた、そんな話でした。ただ物語は分かりやすく読みやすいので気になりましたら一度読んでみると良いと思います。美代子の淫女にはひきました。 | ||||
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中年男性にはものすごく身につまされる切ないストーリー。 浮気をする妻、ひきこもる息子、臨終間際の父親、そしてリストラ。死ぬしかないと思って終電で帰ったときにふとしたきっかけで乗ることになったワゴン。するとなぜか過去の自分に戻って、人生を振り返ることになった。 「あの時にこうしたらよかった」、「あの時が人生の岐路だった」ということがあるが、その時に戻れたら別の選択をするかも知れないし、できないかもしれない。 「5年前の自分に戻れたら」という妄想は誰もがするが、「今の自分は5年先の未来から戻ってきた」という名言がある。今を精一杯生きようと思う作品。 | ||||
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妻との仲も、子どもとの関係も最悪で、リストラに会い、「もう死んでもよい」と思った37歳の秋。 男は最終電車も過ぎてしまった駅前のロータリーで古いワゴンでのドライブに誘われる。 行き先は「大切な場所」。そこにはまだ全てを失う前の世界と、居るはずのない自分と同じ年の父親がいた。 26歳のときにウチは父親になり、父は「おじいちゃん」と呼ばれるようになりました。 あれだけ怖くて自信満々だった父が、ウチと同じくらい小心者で、新しいもの好きで、実は色々と世間に疎いということが今なら分かります…… 親と子の関係。子の目線で見ていた自分が、親の目線になった途端、子どもを見ながら父親を思い出すようになります。 妻と喧嘩した夜。この小説を読み終えました。 ちょっと苦い気持ちになりながら、また明日、自分から声をかけようと思いました。 | ||||
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