■スポンサードリンク
智天使の不思議
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
智天使の不思議の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.88pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっと理解しがたいミステリである。 まずこれを言わないと以下の議論がすすまないので、最初にこの小説は叙述モノであることをばらしてしまうが、どうもこの作者は叙述トリックというものが理解できていないように思える。 具体的に言うと、一応はアリバイ崩しものといえるかもしれないこの小説において、作者は読者に対してこそ明確なアリバイの根拠を提示しているが、実際の小説の舞台においてそのアリバイは何ら意味のないものであって、警察の捜査陣が拘泥するべきものではまったくない、ということである。 と言ってもわかりにくいので、もう少し興味を削がぬ程度に、よくあるわかり易い例におきかえて説明すると、犯人が女性であることが明白な事件で、犯人である女性をあたかも男性であるように表記している叙述モノを想定して欲しい。この場合、その登場人物を男性だと思っているのは通常読者だけのはずであり、警察が調べればその人物が女性であることはすぐに明白となるばかりか、関係者も皆その人物が女性であることを知っていたにもかかわらず、警察はその人物を男性と思って容疑の対象から外してしまっていた、という小説があったら読者はどう思うだろうか? この小説で用いられているトリックは、まさにそんなトリックなのである。 ご興味のある向きにはぜひとも一読をおすすめしたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作家としての評価よりも、その言動が各方面に物議を醸しだしてしまう氏の新作。某直木賞受賞作に対するアンサーとして、書かれた作品だと聞いて、初めてこの作家の本を手に取った。で、一読しての感想は……酷いの一言。 と、〜した。という言い回しの多用。あの女の正体は、吸血鬼、悪魔の化身、冷血非道の魔女などという現代作家とは思えない表現の頻出。天馬ルミ子に代表される、脱力するしかないネーミングセンス。あくまで、謎を解く役回りでしかない探偵。浅はかな歴史観と、引き合いにだされた『春琴抄』などの文学に対する偏見に満ちた解釈など、数え上げればきりがない。あとに残るのは、ミステリマニアだけが喜びそうなトリックだけというていたらくだ。担当編集者はノーチェックなのだろうか。それとも、このクオリティで出版可能だと判断したのか。 何よりも、問題なのはこの作品が、前述の某作品へのある種の批評として書かれた節が強いということだ。作者はあの作品が、広範に渡って受け入れられた理由を、もういちど見直す必要がある。決してミステリ読者だけでなく、一般の読者層にも支持された理由を。推理小説と名がつく以上、「小説」部分があまりにもずさんであれば、どんな秀逸なトリックも活きてこない。そのことを作者にはどうしても伝えておきたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
名探偵水乃サトルシリーズ初の倒叙推理で楽しみにしていたのですが、犯人の時代設定の背景はかなりのページを割いて説明しているのですが、対して、水乃サトルとの対決場面はあっけないと思うほど少なく、展開も犯行を正確に読者に提供している訳でもなければ水乃サトルと手に汗握る頭脳攻防をしているわけでもなく淡々とラストが訪れたような勿体なく感じた作品。水乃サトルも魅力あるキャラクターだけにかつての「刑事コロンボ」シリーズのような名犯人との知能戦を期待したのですが、それからすればいまいちの感が強い作品。次作に期待したいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前半で犯行方法(しょぼい密室トリックなど)が犯人側の視点から書かれているので、後半の名探偵(地味)の推理は、結果を知っている退屈な映画を観ている気分になる。普通ミステリのトリックといえば見破れないものなのに、この作品は、トリックバレバレです。本当につまらない。なんなんだろう、これは。びっくりした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!