信長の棺

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信長の棺の評価:

3.56/5点 レビュー 118件。 D ランク

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平均点3.56pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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未読の方はご注意ください

全124件 61〜80 4/7ページ
No.64
(4pt)

太田牛一

多くの信長小説で本能寺の変での信長の遺体について踏み込んだ作品はこれまでほとんど無かったが本作品では本能寺から南蛮寺までの地下道説を取り入れたところが面白い。結局地下道での遺体回収となったが着目点が面白い。牛一本人の人物描写に少し物足りないところは否めない。歴史小説224作品目の感想。2010/02/01

信長の棺〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈下〉 (文春文庫)より
4167754029
No.63
(3pt)

やはりそういう結末か

信長の遺体が見つからなかったというところがこの物語のきっかけになっていますが思ったとおりの結末でした。本能寺と南蛮寺の地理的関係まで知りませんでした。本能寺に抜け穴があったんじゃないかというのは小学生の頃から想像していたことでした。それからどうやら秀吉が明智光秀の謀反に少なからず関わっていたんじゃないかというのも同様です。その抜け穴を秀吉の部下が横から塞ぐというのはちょっと難しそうに思うな。無理がある。前後するけど桶狭間の奇襲は信長のだまし討ちだったというのは考えたことが無かったです。大田牛一の「信長公記」は持っているのですがその他にも彼の著書があるのは知りませんでした。概してストーリーは面白かったかな。あまり感動は無かったです。
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.62
(4pt)

信長の遺骸は何処へ消えたか

多くの信長小説で本能寺の変での信長の遺体について踏み込んだ作品はこれまでほとんど無かったが本作品では本能寺から南蛮寺までの地下道説を取り入れたところが面白い。結局地下道での遺体回収となったが着目点が面白い。牛一本人の人物描写に少し物足りないところは否めない。歴史小説224作品目の感想。2010/01/31

信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.61
(2pt)

後半だれる

導入部分の上手さから謎へと導かれる前半部分は見事だが、後半の息切れもまた見事で最後は大半が告白シーンに終始するというのはいかがなものか。考えた結末ではあるが、どんでん返しというほどの意外性は感じられずちょっと期待外れ。切り口は新しいが行き着くところはほぼ同じという感じ。
信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672
No.60
(4pt)

後世に記録を残すこと

ハードカバーで出版されたのが3年前。その時も読みたかったんだけど、読まなかった。当時は、小泉首相の愛読書、なんて言われていてそれに乗っかるのがいやだった。

文庫化されたのをきっかけに読んでみた。

生きている信長は一切出てこず、本能寺の信長の死の真相、信長の遺骸を、信長の伝記作者が、追い求めるという話。

作者は、これを書いたとき75歳というから驚き。主人公も老年に差し掛かっているが、若々しく、著者もきっと、精力的な人なんだろう。魅力的な若い女と結ばれるシーンもいい(話としては甘すぎるが...)

時代小説に謎解きを加えて、とっても面白い小説になっている。

公文書の保存という仕事をしていた自分にとっては、後世に記録を残そうとする、主人公の気持ちはよく分かる。こういう人たちがいなければ、歴史って、伝わらなかったんだろう。もちろん、権力者の都合のいい歴史なのかもしれないが、そうではない、書き手もいたのだろう。
信長の棺〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈下〉 (文春文庫)より
4167754029
No.59
(4pt)

「天地人」から歴史に興味持った人だって読んで面白い

歴史小説には、通が好むいかめしい雰囲気がありますが、この本は"素人”が手を出しても十分に楽しめると思います。
私も『天地人』から改めて信長や秀吉に興味をもって本作を手に取りましたが、歴史ミステリーの面白さを再認識しました。
 解説によると、本作は著者75歳にしての処女作とのこと。主人公の太田牛一ともオーバーラップしてきます。
途中の”お色気”もその辺が関係しているのでしょうか?
一家言をお持ちの歴史小説愛好家には、突っ込み所も多いのかも知れませんが、入門者には納得のお話。
むしろ、読めない漢字、特に人名が多く、どうせなら読み仮名ももう少し振っていただき、とことん初心者に優しくしていただければ助かったと思います。
大河ドラマから、歴史ミステリーに興味持った方にお勧め。文庫ですしお手軽です。
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.58
(1pt)

きもちわるい・・・

上巻の途中までは物凄く「面白い!」と思いながら読みました。
信長の側近から見た信長像というのが新鮮で。
なぜ光秀が本能寺を起こしたのかとか、すごく興味津々で夢中になって読んでいました。

しかし…途中しのびの女が出てきたあたりから、もう気持ち悪くて気持ち悪くて。
若い娘と主人公である老人の恋愛模様がもう頻繁に作中に出てきて、歴史ミステリーが台無し。
だいたいその娘の叔父が本能寺の真相を知っているとかってもう出来すぎじゃないの?!
とにかく気持ち悪くて途中で本をびりびりに破りたくなりましたが、結末が知りたかったのでかなり飛ばし飛ばし読みました。

作者の妄想願望を垣間見たようで最高にイヤな気分になりました。
次の「秀吉の枷」はすっかり読む気が失せました。買わなくてよかった…

信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.57
(4pt)

全巻読みましたがレビューはここだけね

物書きが物書きを通じて「語る」という形式がまず面白い。
決して新しい試みではないが、おそらく本来の書き手(=加藤氏)にとっては、それぞれのキャラクターを、本の中の書き手にどう語らせようか、という作業は、パズルを当てはめていくようなとてもスリリングなものであったに違いない。

歴史小説、というものはある程度「場」が限られており、しかも信長の時代というのは日本史の中でもとりわけ細かく語られている時期でもあるし、なかなか想像力を踊らせにくい状況ではないかと思う。
そこに、「物書き」を主人公としてもってくることにより、その想像力をも加えた形であたかも二重の効果を狙ったのがこの作品ではないだろうか。

登場人物もあまり耳慣れない人々が多い。巻末に付記された参考文献の多様さを見ると、どれほどの下敷きがあったのかがわかり、恐れ多い気がする。
そしてそれらの人々にパーソナリティを与え、大きなミステリーの謎解きに迫っていく手法はとても緻密で読み応えがあった。

信長の遺体はどこに葬られたのか?
冷徹な目のあの英雄がどんな死に顔を見せていたのか?
憎むことも愛されることもとても極端だったこの人間の本性をところどころに鏤めながら小気味よく話が進んで行くのはとても爽快だった。

でもね
どうして
色恋が
それも
交合の
シーンが
必要なの?
 
そこだけ点を引かせてもらいます。要らないよっ!
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.56
(4pt)

信長の近臣が本能寺の変後の信長の遺骸を追う奇想天外の小説

織田信長の伝記「信長公記」を著した信長の家臣であった太田牛一、その人の目を通して本能寺の変の真実に迫る奇想天外な小説である。信長の近臣であった太田牛一の目を通して真実に迫る探求は、着想として創造的と言えよう。太田牛一を主人公に配することで、時代状況の描き方が新鮮になっているように感じられる。

織田信長の将来構想に始まり、明智光秀の本能寺の反乱を経て、豊臣秀吉の時代へと移行する過程が太田牛一の目を通して語られていく。本能寺の変における明智光秀の表面的な反乱とは別に、織田信長を死に追いやる影の人物も強ち嘘とはいえない時代状況であったかもしれない。圧巻は小説のタイトルにも連なる信長の遺骸が秘密裏に埋められていたことだろう。多くの材料を用意し、読者に先へ先へと読み進む興味を起こさせる小説である。本能寺の変に関心のある方は、入門的にも読んで楽しめる小説であるように思う。
信長の棺〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈下〉 (文春文庫)より
4167754029
No.55
(5pt)

日本史上最大のミステリー

『明智光秀はなぜ、信長を裏切ったのか?』
これは日本史上未だ解き明かされない最大の謎の一つだが、
本書は主人公を信長の物語の語り部たる太田牛一の視点で描くことによって、
新たな解を導き出している。
織田随一の武将光秀が裏切った背景にあったもの、
典型的なホワイダニットを解き明かしていく物語は70歳を超える処女作とは思えない意欲作であり、その力に読み手としてぐいぐい引き込まれていくものがあった。
オススメの一冊です。
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.54
(2pt)

小説である必要がない

確かに、続きが早く知りたくてついつい読み進んでしまう内容ではあった。また、そうして辿り着いた「結論」も、まず面白いと言えるものだろう。
だけど、これだけのページ数を費やす意味のあるものだったかといえば……。

とにかく、歴史ミステリとして見たときに、主人公(=探偵)があまりに活躍しなさすぎだと思う。動き回ってはいるものの、発見も中途半端なら推理も中途半端。重要な新事実は基本的に、偶然や他人によってもたらされる。あまつさえ、最終的な「真相」までも。

また文体も、文意はよく伝わるのだが、小説としてはこなれない雰囲気で、ちょっと稚拙さすら感じる。有り体に言うと、おっさんくさい。
構成も、時系列上をあちこちに跳び回るところが多く、もどかしい。新聞連載だから仕方ない部分もあるだろうけど、通して読むとやや辛い。

『歴史読本』かなにかの一記事として「結論」だけを発表してくれれば、丁度よかったのに。
信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672
No.53
(3pt)

虚仮(こけ)を虚仮と観じて読み楽しむべき本

津本陽氏が「本能寺の変」はなぜ起こったかで「論理的欠陥」が多すぎると評した本。1.信長の遺体は阿弥陀寺の清玉上人が引き取ったという説、2.朝廷黒幕説、3.本能寺からの秘密脱出路での信長圧殺説、4.秀吉の中国大返しが迅速すぎる謎を組み合わせて物語を構成しているが、2は著者が著作を開始した約10年前の有力説。暦問題を含め公武の深刻な軋轢はなかった、本能寺の変は光秀の単独犯行という説が現在は支配的。上記1〜4は津本氏の上記著作や信長は謀略で殺されたのか等で論破されているので、興味のある方はそちらを読まれたい。1点指摘すると、現代でも激しく損傷した焼死体の男女の判別すら困難だから、信長の遺骸が見つからなくても不思議はない。遺骸に執着する主人公の行動が理解できないが、それで本書を蹴ってしまってはおしまい。上記1〜4の少数説に、秀吉の出自・桶狭間の戦いに関する作者の推理(どちらも根拠があるとは思えないが)を合体させた空想物語と割り切って読むなら、伏線の張り方の巧みさ等、「ミステリー小説」としてはなかなか面白い。信長が少人数で本能寺に泊まった理由についての推理は傾聴に値する。しかし、本書を歴史の真相に迫った「歴史小説」と捉えるのは危険。例えば家康は本能寺の変後に堺を出発したとするのが定説。何故本書では変の前に出立したとするのか、根拠を明確にした著者の立証の機会を望む。

信長の宗教弾圧を難じる縄田一夫氏の解説は的外れ。司馬遼太郎、塩野七生氏等が説くように、我々が平穏に暮らせるのは、信長が宗教勢力から牙を抜くという荒療治を徹底したからだ。

本書は特に信長・本能寺の変に詳しくない人の入門に適するが、読者は本書での推理にとどまらず、英雄信長の生涯・本能寺の変という日本史最大級の謎への関心を深めることを期待する。
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.52
(2pt)

小説としては・・・

作品の着想および、筆者の文章に関してはいうことはありません。
しかしながらストーリー展開が今一つでした。
作品全体で本筋から離れたシーンに割かれているページ数が多く、
読む時間が無駄になるのみならず、作品の流れを失念しそうになります。
上巻を読んでいる間は伏線かと思っていたのですが・・・。
また、最後の方の展開もやややっつけに感じました。
どちらかといえば小説より新書で読みたい本です。
信長の棺〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈下〉 (文春文庫)より
4167754029
No.51
(5pt)

様々な謎の解明を試みた意欲作(異論もあるだろうが・・)

本書は75歳の新人(?)作家による
本能寺の変をめぐる様々な謎の解明を試みた意欲作。
主人公は信長や秀吉に仕え、「信長公記」の著者としても知られている太田牛一。
本書の著者と同様に牛一も70過ぎの老人であり、
信長の謎を追う牛一の姿は次第に著者の分身の様に思えてくる。
そんな牛一が美貌の若い女性に惚れられて子供まで儲けてしまう所には
思わず苦笑してしまったが、
終りのほうで牛一が「老いの妄想とお笑いくだされ」と言ったセリフは、
牛一の口を借りた著者自身の言葉と私は理解した。
本能寺の変や桶狭間の合戦にまつわる様々な謎や秀吉の出自の秘密などが、
テンポ良く明らかになっていき(都合良すぎる展開もあるが)、
最後まで飽きずに一気読みできる。

信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.50
(4pt)

斬新で大胆な見方

この物語は本格歴史ミステリーといっていいと思うが、過去何回もモチーフにされてきた「本能寺の変」における織田信長の遺骸未発見の謎がメインテーマである。

信長唯一の伝記「信長公記」の作者であり、かつて信長と秀吉に仕えた元武士の著述家、太田牛一が主人公となり、この謎に迫る。

著者は牛一の視点を通して、すでに何人もの作家や歴史家が挑んでおり、いささか手垢がついた感のある「本能寺の変」の謎の真相ばかりでなく、「織田信長」その人の人物評価をはじめ、「桶狭間の戦い」の真相や「太閤秀吉」の出自にいたるまで、客観的・論理的に新しい解釈をしている。本書がベストセラーとなっている所以だろうが、私も「こんな斬新で大胆な見方もあったんだ」と興味深く読んだ。

著者はもともと経済・経営の専門家として、その著述・講演活動や企業の経営指導が高い評価を受けており、この作品が75才にして初めて発表した小説とのことだが、とても作家第1作とは思えない筆力に圧倒された。

信長の棺〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈下〉 (文春文庫)より
4167754029
No.49
(4pt)

斬新で大胆な見方

この物語は本格歴史ミステリーといっていいと思うが、過去何回もモチーフにされてきた「本能寺の変」における織田信長の遺骸未発見の謎がメインテーマである。

信長唯一の伝記「信長公記」の作者であり、かつて信長と秀吉に仕えた元武士の著述家、太田牛一が主人公となり、この謎に迫る。

著者は牛一の視点を通して、すでに何人もの作家や歴史家が挑んでおり、いささか手垢がついた感のある「本能寺の変」の謎の真相ばかりでなく、「織田信長」その人の人物評価をはじめ、「桶狭間の戦い」の真相や「太閤秀吉」の出自にいたるまで、客観的・論理的に新しい解釈をしている。本書がベストセラーとなっている所以だろうが、私も「こんな斬新で大胆な見方もあったんだ」と興味深く読んだ。

著者はもともと経済・経営の専門家として、その著述・講演活動や企業の経営指導が高い評価を受けており、この作品が75才にして初めて発表した小説とのことだが、とても作家第1作とは思えない筆力に圧倒された。
信長の棺〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 信長の棺〈上〉 (文春文庫)より
4167754010
No.48
(5pt)

意外な視点から本能寺の変を衝撃的な仮説を描く

『信長公記』を記した太田牛一を主人公に、織田信長が覇権を握り本能寺の変に倒れるまでのプロセスを生き生きと描く。

 これまで、本能寺の変を起こした明智光秀の動機として様々なことが語られてきた。明智光秀の恨念説、イエズス会陰謀説・・・。本書では、これまでの一般的な学説とは一線を画し、新たな仮説をたてて本能寺の変の解明を試みている。著者の卓越した歴史観・宗教史観のたまものと言えよう。

 また、歴史小説としても読みやすい。途中若干間延びすることはあったが、終盤は一気にテンポがあがりどんどん読み進めていくことができる。本能寺の変のナゾを解明していくプロセスを、主人公太田牛一をともに歩めるのも楽しい。

 可能であるならば、本書を読む前に一般的な「本能寺の変」関係の書籍にあたり、一般的に学説として確立している本能寺の変の動機を押さえておきたい。既存の学説と対比することで、本書のアプローチの斬新さが一層高まるだろう。
信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672
No.47
(4pt)

史料に裏づけされたフィクション

おそらくは秀吉嫌い&信長好きであろう作者が書いた歴史ミステリーは、読前に一通りの予習をされておくことをオススメしたい。<本能寺の変>を核に、<桶狭間の戦い陰謀説>や<信長遺体喪失の謎>についての考察は、確固たる歴史的裏づけの元に堅牢に構築されてはいるが、基礎知識をある程度備えていないとその醍醐味を十二分に堪能することは難しいだろう。

歴史的価値が高いとされる「信長公記」「大かうさまくんきのうち」を著した、実在の人物太田牛一その人が、信長に関わった人物の証言や書物などから<信長の棺>を探し出そうとするくだりが、膨大な史料の空白を緻密な推理で埋めることにより本書を書きおろした作家加藤廣自身の姿と重なっている点が、読んでいてとても面白かった。

キリスト教の聖杯の秘密を暴こうとした「ダヴィンチ・コード」を思わせる結末は、若干フィクションが勝ちすぎているような気がしないでもないが、<勝者によって書き変えられた改竄の積み重ね>を史料とだけ思っている人たちにとって、<日本の歴史>を見直す新しい視点を与えてくれる好著であることは間違いない。
信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672
No.46
(3pt)

信長の死にまつわる謎解き


本能寺の変において信長の遺骸が何故発見されなかったのかに関しては以前から疑問に思っていた。本書はその謎に対して作者なりの解答を出すことを試みた意欲作だ。その謎を解明する過程で、明智光秀が謀反を起こすに至った理由や、桶狭間の合戦の合戦の裏側や、豊臣秀吉の出自などについて斬新な解釈が行われており、興味深く読むことができた。

ただ小説としてどうかというと、良い小説につきものの読み終わった瞬間の面白かったという充足感がなく、欲求不満というかすっきりしない感じ残った。その理由としては、冒頭で大げさに登場した信長からの預かり物である木箱の中身や目的が、終盤で明らかになってみると冴えない内容であったこともあるが、信長や秀吉といった英雄の姿が矮小化して描かれている感じがする点が大きいと思う。いっそのこと、主人公の太田牛一になりきって信長に対する思い入れをたっぷり入れ込んだ作品にすれば、もっと感情移入できる作品になったのではないかと思う。


信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672
No.45
(4pt)

プロット上等

なにかと話題の作品を、遅ればせに読んだのですが、期待にたがわぬ作品でした。

ビジネス世界に生きてきた著者は、作家的な洞察力も磨いていたというわけでしょう。

往年の山岡、司馬といったお歴々が書いてきた信長像だけにあきたらぬ人にはお勧めです。
とくに、山岡作品では、信長・秀吉・家康が基本は大の仲良しなので……そのあたりの考え方の変転に思いをいたした次第です。

信長の棺 Amazon書評・レビュー: 信長の棺より
4532170672