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(短編集)
夢のカルテ
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夢のカルテの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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操作中の発砲事件がトラウマとなった刑事は,若い女性カウンセラーのもとを訪れる. 夢に入り込むという特殊能力を持つ彼女と,トラウマから立ち直った刑事の恋愛関係は? 心理学や催眠療法,カウンセリングについて,それなりに調べこんである. このあたりはかなり丁寧な作りで,リアリティが感じられる. ただ,この種の精神分析的な手法が 現在の精神医学で受け入れられているかどうかは少々疑問ではあり, デフォルメされた古いフィクションと考えた方がよいかもしれない. 中盤以降は,いくつかも事件を夢で解決するストーリーがつながるが, それよりもむしろ,自分の感情が治療関係によって生じた転移ではないか, と悩む女性の葛藤がメインになる. ただ,正直なところ,それのどこが問題なのかがよくわからない. 治療関係が終了した後でも愛情が続いているなら, きっかけが転移でも別にいいのではないかと思ってしまう. なので女性の悩みに共感できないし, 男性目線に立てば,理解不能な女性の行動に振り回される姿に同情すらしてしまう. | ||||
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思っていたのと少しちがいました。本の状態はよかったです。値段も安かった。 | ||||
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正直言うと、彼女がカウンセラーでありながらクライアントであった健介に恋愛転移する点ではうーん…と思いました。 健介とともに事件を解決していくお話だから話を膨らませる為にはこうするしかなかったのでしょうか。 その点では少しリアリティを出してほしかったです。 しかし1,2日あれば早読みでも内容がつかめるぐらいの読みやすさがあります。 短編ストーリーなので事件でも人間のエゴイズムも深くなくてさらっと受け流しているような文章でした。 | ||||
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ミステリとしての色彩は薄く、むしろ恋愛小説の色濃い作品だと 思うけれど、他の作品同様、悲惨を悲惨のままで終わらせず希望 の光を残す読後感を与えてくれるので、著者高橋和明(+阪上仁 志)氏の作品は安心して読める。 “超能力”を扱うと、話の展開は楽になる反面、作品としては大 きなハンデを背負ってしまう。 読み手の方が『どうせ何でもありなんでしょう』という気持ちに なりがちだからだ。 そこで、“超能力”を扱った作品は必ず何らかのハンデを超能力 者やその周辺に設ける事になる。 この物語では、心理カウンセラーという立場だったり女としての 嫉妬だったり、人間としての心の弱さだったりして都合よくは行 かない状況を作り上げ読者の共感を得ようとしている。 それは上手く成功して、しばしば現実の世界における男女のもど かしさやじれったさに似た感覚を読者は感じる。 逆に、超能力やカウンセラーという特殊な能力・立場故に相手の 心を読み過ぎ、考え過ぎて主人公の心は迷走し、命の危険にさら された場面になって初めて『転移なんかを気にしないで、大好き な彼の胸にすがればよかった』という考えに至る。 現実社会でも往々にしてある心の動き、後悔の仕方ではなかろうか。 “超能力”を扱っていながら、とてもリアルに登場人物たちの心 が動いていくのが見事だと思う。 | ||||
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