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(短編集)
夢のカルテ
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夢のカルテの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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13階段、ジェノサイド、を読んでからの本作だったので、カウンセラーを職業とする者が1患者にあっさり恋をする展開に興ざめし大いにがっかりして数ページ読んで暫く置いておいたのですが、参考にここを見たら高評価だったのでもう一度読んでみました。 もう一度読み出してみたら、おもしろかった! それぞれの事件は高野さんらしさも出ていたし、なにより2章は大号泣だった。 夢で解決すると言う手法はシリーズ化できるのでは!と思った。 まぁ、でもやっぱり高野さんの本に恋愛要素はいらないかな~。(死刑台の細か「過ぎる」描写やグロ「過ぎる」殺人描写もいらないけど。) | ||||
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操作中の発砲事件がトラウマとなった刑事は,若い女性カウンセラーのもとを訪れる. 夢に入り込むという特殊能力を持つ彼女と,トラウマから立ち直った刑事の恋愛関係は? 心理学や催眠療法,カウンセリングについて,それなりに調べこんである. このあたりはかなり丁寧な作りで,リアリティが感じられる. ただ,この種の精神分析的な手法が 現在の精神医学で受け入れられているかどうかは少々疑問ではあり, デフォルメされた古いフィクションと考えた方がよいかもしれない. 中盤以降は,いくつかも事件を夢で解決するストーリーがつながるが, それよりもむしろ,自分の感情が治療関係によって生じた転移ではないか, と悩む女性の葛藤がメインになる. ただ,正直なところ,それのどこが問題なのかがよくわからない. 治療関係が終了した後でも愛情が続いているなら, きっかけが転移でも別にいいのではないかと思ってしまう. なので女性の悩みに共感できないし, 男性目線に立てば,理解不能な女性の行動に振り回される姿に同情すらしてしまう. | ||||
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思っていたのと少しちがいました。本の状態はよかったです。値段も安かった。 | ||||
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高野和明一人で書いたわけではないからかもしれないけれど、本当に読みやすい本でした。 初めて著者の作品を読むにはちょうど良いかもしれません。 内容はすべてがネタバレになってしまいそうなので割愛しますが、読後感も良くいろいろと興味深い内容でした。 | ||||
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四篇から成る連作心理療法ミステリー。読後、震えるほどの感動を覚えた。他人の夢を自由に行き来出来る心理療法カウンセラーの来生夢衣と銃撃事件の悪夢に苦しむ麻生刑事が、恋を育みながら、事件を解決する。 第二章の『婚約者の夢』と第四章の『少女の夢』、そして、エピローグでは泣いた。 ファンタジック・ミステリーと紹介されると男性読者は敬遠するような気がする。感動の連作ミステリーと紹介した方が良いかと。 | ||||
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『13階段』、『K.Nの悲劇』、『クレイブデッカー』の順で読んだけど、後味が似通ってる。収まるとこが同じ。もう少し余韻が残ってもいいかな。 でも、なんだかんだやっぱり面白いので星は満点です。 | ||||
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お勧めの商品の中にあって面白そうだったので読んでみた。 個人的には、『幽霊人命救急隊』のほうが面白かったが、いい作品だったと思う。 4つの話はどれもよかったが、一番印象に残っているのは、2話目の『婚約者の夢』。 ここまで思われるような人間になりたいと思ったし、またそう思うことができる人間でありたいと思った。 作者の作品をいくつか読んで、まだ読んでいないという人にはお勧めしたい。 きっとお気に入りの作品の一つになるだろう。 | ||||
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正直言うと、彼女がカウンセラーでありながらクライアントであった健介に恋愛転移する点ではうーん…と思いました。 健介とともに事件を解決していくお話だから話を膨らませる為にはこうするしかなかったのでしょうか。 その点では少しリアリティを出してほしかったです。 しかし1,2日あれば早読みでも内容がつかめるぐらいの読みやすさがあります。 短編ストーリーなので事件でも人間のエゴイズムも深くなくてさらっと受け流しているような文章でした。 | ||||
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ひとの夢の中に入る能力を持つ夢衣。その力を活かしてカウンセラーをしている彼女が、事件のトラウマに悩む刑事、麻生健介が患者として訪れた発端から、三つの夢の事件をへて、彼との恋愛を成就させてゆく物語です。 筋書きだけ書けば甘いようですが、たいへんピュアでいじらしい恋愛のかたちを描いています。 この物語の中の夢ですが、ひとの夢に入ってゆくときのテクニックや、ポイント地点から引き返すことができるなど、「夢の中の歩き方」が設定されていたり、間主観性夢といって、肉親や恋人などが同じ夢に入ってしまう体験などが「心理学的」な繊細さで扱われています。抑圧されたものを夢の中で発見し、とりもどせば、癒される、という大筋のとらえ方は、夢をやや単純化しすぎなところもありますが、情緒に流れがちなこうした物語に、うまく手綱をつけています。 夢衣は刑事と知り合いになった関係上、三つの事件にかかわることになります。特に、脳死状態になった女性とその恋人を夢の中で結びつけるエピソードは、比喩でなく泣けてしまいました。夢という無意識の世界では、人間は嘘がつけないのです。愛という、不確かなものを扱うのに、「夢」を用いたのはその意味でもすばらしい角度でした。そこでは隠された事実やほんとうの気持ちが、かたちになってあらわれてきます。 夢の中で猟奇殺人を繰り返す若者とのセッションでは、夢衣の芯の強さとあくまで患者を守り通すけなげさがえがかれ、父の死で声を失った少女に対する夢衣の遊戯セラピーでは,彼女の無私の優しさが心を打ちます。 そして刑事として「人を守る」ことに命を賭ける健介の誠実さも、彼の心の中に入った夢衣だからこそ確信できる、そういうせつなさがあります。普通の恋愛小説なら、あくまでも外から見てのもどかしい判断になるわけですが、この物語では、夢の世界という「真実の世界」でのふれあいがあります。最後のエピソードで、危機に陥った夢衣と、追ってきた健介が「夢」状態で通じ合うところは感動的です。 たぶんほんとうに深いところで結ばれている者どうしなら、折りにふれて感じる一体感だと思います。 けれども夢衣は、夢の働き方を知るだけに、人の気持ちを、転移や投影、補償などと分類することも知っており、自分の気持ちが愛情なのかどうか、相手の気持ちも何かの代償満足なのではないか、といつも繊細に吟味しつづけています。決して自分に溺れたりおごったりしない。恋に過大な期待や幻想をもっていません。それでも、どうしても「好き」というひとすじの気持ちがつづく。健介のほうも、自分の内面に触れてゆくことが、いつのまにか彼女につながってゆくことに。 ここまでピュアな恋愛のありかたは、「夢の探査・共有」という設定によって、初めて可能になったと思います。 そういう意味ではミステリというより、純度の高い透明な恋愛小説でした。 | ||||
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ミステリとしての色彩は薄く、むしろ恋愛小説の色濃い作品だと 思うけれど、他の作品同様、悲惨を悲惨のままで終わらせず希望 の光を残す読後感を与えてくれるので、著者高橋和明(+阪上仁 志)氏の作品は安心して読める。 “超能力”を扱うと、話の展開は楽になる反面、作品としては大 きなハンデを背負ってしまう。 読み手の方が『どうせ何でもありなんでしょう』という気持ちに なりがちだからだ。 そこで、“超能力”を扱った作品は必ず何らかのハンデを超能力 者やその周辺に設ける事になる。 この物語では、心理カウンセラーという立場だったり女としての 嫉妬だったり、人間としての心の弱さだったりして都合よくは行 かない状況を作り上げ読者の共感を得ようとしている。 それは上手く成功して、しばしば現実の世界における男女のもど かしさやじれったさに似た感覚を読者は感じる。 逆に、超能力やカウンセラーという特殊な能力・立場故に相手の 心を読み過ぎ、考え過ぎて主人公の心は迷走し、命の危険にさら された場面になって初めて『転移なんかを気にしないで、大好き な彼の胸にすがればよかった』という考えに至る。 現実社会でも往々にしてある心の動き、後悔の仕方ではなかろうか。 “超能力”を扱っていながら、とてもリアルに登場人物たちの心 が動いていくのが見事だと思う。 | ||||
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他人の夢の中に入ることができるという能力はとてもおもしろかった。ただ、夢の中に入ったからといって、何でも思い通りになるわけではなく、あくまでそのサポートができるだけで思い通りになるかどうかは患者次第というところも現実感があってよかったと思う。ちょっと残念だったのは、刑事という職業柄健介の時間がとれないせいで、優衣との恋人という関係が物足りなかった気がする。また、今後二人の関係がどうなっていくのかももう少し見たかった。 | ||||
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相手の夢の中に入ってその悩みを解決するという、 そんな職業がホントにあるのかどうかそこの所はわかりませんが、 とても興味深い作品でした。 カウンセラー・夢衣と刑事・健介を縦の軸として、 次々とおこる事件をうまく絡ませています。 一つ一つの話が驚くべき内容ですが、 簡潔で後味がさわやかです。 あっという間に読み終えてしまいました。 一つ難癖を付けるとすると、 夢衣と健介の思いが通じた場面です。 それまでカウンセラーとクライエントと言う立場だった2人が夢を通じて急激に接近します。 そこは別によいのですが、なぜ急に呼び捨てなんでしょう?? せめて”さん”づけくらいあってもよかったのでは。 そこがあまりに唐突で興ざめしてしまいました。 女の立場としては”〜さん”、”〜ちゃん”、呼び捨て、 この3種類はどのくらい相手と親しくなれたかを計る上で、とても重要なんです。 作者が男の方ですので、あまり注意を払われていなかったのかもしれませんが。 ここのところが私としてはマイナスポイントでした。 | ||||
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カウンセリングを受ける相手の夢のなかに入る能力をもつカウンセラーのお話。 主人公のカウンセラーのもとに、目の前で市民を射殺されたことで不眠症になった刑事が治療にやってきます。 夢の分析から事件の真相が明らかになる様子や、 連続殺人犯と思われる人物への治療など、 画面でみているような書き方がされていて まるで映画を見たような気分になる本でした。 小さい子どもに戻ってしまう、患者の様子や、昔の寂しかった出来事を思い出す主人公の姿に何回か泣いてしまいました。 「患者の恋愛転移を利用して、恋人になっているのではないか」 という不安と真正面から向きう主人公の姿が力強く好ましいです。 とても面白い本でした。 | ||||
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まず題名が甘い。「夢のカルテ」とは少女漫画のノリである。また、装丁がロマンチックで甘い。思わずハーレクインか?と誤解しそうである。そして、作者が連名。まったくもって、何だろうと手に取りたくなる憎い表紙の作りだ。 夢−ご多分に漏れず、夢はキーワードだ。主人公の名前といい、職業といい、物語の展開の鍵といい、心理学の知識を散りばめながら、読者の興味と知的好奇心を煽る。しかし、余りにもセンチメンタルな展開に、転移・逆転移という専門用語が浮くくらい、甘い砂糖菓子の雰囲気を漂わせている。 傷ついたヒーローが立ち直っていく過程、傷の癒し手が自他共に心の傷も治していくという過程、どちらも公式といえば公式だが、「癒すものと癒されるものが一体となるところに恋愛が成立するお約束」に忠実すぎるので、先が読めすぎてしまう難点があるので星4つとした。 比べるのもなんだが、人の夢に入る能力を持つキャラクターが活躍する少女マンガ、「バルバラ異界」の方が、ある意味、個人的には楽しめた。 | ||||
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悪夢はどこから現れるのか、その理由はなんなのか。依頼者は心理カウンセラーの明日美のところを訪れる。夢を通じた心のつながり。装丁がまさにぴったりで、書かれている悪夢の背景は生々しくも、全体としてみずみずしい森の中で、淡い恋とファンタジーに浸ることのできる本でした。 きっとドラマになるんだろうなと感じます。 | ||||
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自分で見る夢が、何故そんな夢を見たのか根拠が解らない事がありますが、それは幼い日々に抱いた想いであったり、不安であったり、その様なものが夢という形で現実味を帯びて表出することが有るのだと思います。 そして、その過去の直視出来なかったものに向き合う事が出来たなら、もっと人は自分に対しても他人に対しても素直に、そして優しく成れるのでは! 心理カウンセラーの夢衣が一人の男性刑事と心を通わせていく物語です。 個人的には第二章の「婚約者の夢」の明日美と俊二の互いを想う気持ちに心を動かされました。読み終えた時、何時もより少しだけ優しく素直な自分に出会えるかもしれませんよ。 | ||||
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