プシュケの涙
評判
プシュケの涙の評価:
4.14/5点 レビュー 91件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全182件 21〜40 2/10ページ
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プシュケの涙の評価:
4.14/5点 レビュー 91件。 A ランク
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女子高生の転落死の謎を、主人公の榎戸川と探偵役の由良が追っていく青春ミステリー。…かと思いきや、ミステリーらしい「謎解き」要素があるのは前半部のみで、主人公かと思われた榎戸川も途中退場。
中盤を待たずに真相があっさり明かされ、その真相も「高校生の誤魔化し方」としてはある意味リアルだけど、ミステリーとしてはお粗末なもの。まだまだページ数があるので「ここからが本番か!」とその後の展開に期待しましたが、後半はミステリー要素はまったく無くなり、転落死した女生徒と由良の「過去の出会い」を描くだけの青春学園モノに。そのまま何のドンデン返しもなく、切ないと言うより後味の悪さを残したまま終了。
青春モノとして見ても、由良のキャラがいかにも漫画やラノベに出てきそうな「唯我独尊・変人美形キャラ」でリアリティが無く、いまいち感情移入ができず。「双子」という設定にも特に必然性は無し。吉野の「不遇な家庭環境」もとって付けたような、いかにもな設定でちょっと紋切り型。
また他の人の指摘にもありましたが、彼女自身、文化祭の準備にも参加せず、クラスに溶け込む努力もしないから学校での立場も悪くなっていくわけで、学校での居場所が無いのはほとんど彼女自身の責任。家庭の問題は同情するとしても、クラスメイトはそんな事情は知らないわけだし、学校の授業や行事をサボる理由にはならないでしょう。そこを本人が見つめ直して精神的に成長するという描写がなく、ただラクな方を選んでいたら由良と出会って、家庭の問題(後述)も何となく解決しました、という展開には疑問符が。せっかく最大の問題が解決したのに、その後も転落死するまでほとんど授業にも出ず、クラスに馴染もうとする事もなく、終始ラクな方に逃げていただけ。
本来、由良と吉野がお互いに惹かれ合う存在となっていく上で解決すべき「立ち塞がる難題」として、彼女を最も悩ませていた「父親の存在」が何ともご都合主義的にあっさり解決してしまうので、結局「ふたりが協力して状況を打開した」事は何も無いという有り様。ここにミステリーとしての謎(父親が何者かに殺害されてしまい、ふたりでその謎を解明しようとする。そしてその真相が転落死の謎と関連しているetc.)が出てきたらミステリーとしてもドラマとしても面白くなったし、その「解決への過程」によってふたりを掛け替えの無い存在にしていくという展開も描けたのにと思う。
切ないと言うよりも後味の悪さが残る青春小説です。文章は読みやすいですが、個人的にはミステリーとして読み始めたのでイマイチでした。