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鳴物師 音無ゆかり 依頼人の言霊(事件ファイル)
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鳴物師 音無ゆかり 依頼人の言霊(事件ファイル)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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赤い、赤い。この本の印象は赤です。ゆかりの衣装、夕陽、ほとばしる血、かな。超能力の体をしているが、実は綿密な調査の元、赤い血が流れる心を取り解し、「鳴りました」と仕切りをつける。ゆかり自身が取り解されていないからこそ、他人のそれが分かる。人間ってそういうもんだよね。似た者同士、なんか匂いを嗅ぎつけるんですよ。世間に横たわる、人間だからこその悩み、困難を、それなりに「それはあんたの問題だけど、進むも留まるもあんた次第だよ」って、実はこっそり解決の糸口を見つけてくれる。人はどこまでも思い込みで生きている、だからちょっとだけその思い込みを訂正してあげるよ、という本です。一家に一冊、富山の置き薬的な本です。 | ||||
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人の心に取り付いた言霊を取り除く、「鳴物師」という主人公が活躍するミステリー風の物語。謎はそれぞれの依頼人がかかえる心の闇。音無ゆかりは、自身に与えられた能力でそれに寄り添い、立ち直るきっかけを与える女神(実際は巫女さん?だけど衣装はアイドル風)のような存在。人間関係の繊細さや、悩みを抱えた登場人物たちの描き分けがうまく、作者の力量が発揮されている。「鳴りました。縁日到来」の決め台詞も良い。ぜひ映像化をしてもらいたいし、思わせぶりな終章もあることだし、続編を期待したい。 | ||||
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「鳴りました」私ができるのはここまで、後はあなた次第。というのがたまらなくステキ。人生なんてどろどろ、色々あってそうそう簡単には解決できない。だからこそ一つ一つ向き合って行かなければならない。そこらへんの深いところをさりげなく「後はあなた次第」ってスッパリ切ってしまうところが新鮮。 テレビのサスペンスとか、最後に犯人がとうとうと犯行に及んだ経緯を説明する、というか言い訳をする。そうすると刑事が、被害者は本当はいい人で、とかうだうだと説教し、犯人が泣く、というパターンが多い。 そうそう簡単にはいかんだろう、と思うしウザイ。 でも、この本はそういった流れの多いこの手の話に、新しい「さりげなさ」という「ずっしり重い人生」を示してくれていると思う。 じゃあ「ゆかり」はどうなるの、というところが知りたい。続編が楽しみ。 | ||||
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この物語は、主人公の音無ゆかりが依頼を受けた、五つの事件を中心に構成されている。 主人公はまだ18歳の美少女であるが、次々と難事件を解決していく。これらの事件を通して、著者が一貫して主張したかったと思われる思想が記述されている箇所がある。本文中より抜き出すと、「遥か古代から言葉には霊的なパワーがあるといわれていた。言葉にして発することで、そのとおりの結果をもたらす力がある、とー中略ーそれは言霊と呼ばれた。一方で、日々の生活のなかで受けた苦しみやストレスを言葉にせず呑み込むと、発散されなかったパワーは体内に言玉となって巣くい、出口を探してもがく」 ふたつの「ことだま」を漢字の使い分けによって区別しているところが、言葉を扱う職業としての作家魂を感じさせる。また、本文中で場面がパッと切り替わるところが何箇所かあるが、まるでテレビドラマを見ているようで、変化があり、読者を飽きさせない。 物語の終わりで、主人公のゆかりが「アタシは鳴物師として生きてみせる」と言うシーンがあるが、その後彼女がどんなふうに成長していくのかが、気になる。是非、続きが知りたい。 | ||||
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表紙の絵と「事件ファイル」といういかにもありそう〜なタイトルから、若者向けかなと思いつつ読み始め……。 真っ赤な服で、少々はすっ葉な言葉づかいの少女が主人公。鳴物師とか音聞きとか、耳慣れない言葉になんとなくタジタジ。「いったい何の話なんだ?」と狐につままれるような気持ちで読み進んでいるうちに、いつのまにかその世界に引き込まれている自分に気づきました。 血なまぐさい過去とか、日本人が心の奥底に持っている神秘や人知を超えた力への恐れとも憧れともつかない、そういったものを刺激してくれる設定もうまい! しかし、物語を通してじんわりと伝わってくるのは、やはり人間の心です。物語の核をなす3人の人物もそれぞれに個性的で、微妙に絡まる彼らの関係も興味深い。 作者が今までの小説の中で描いてきたことと、共通する何かを感じます。 老若男女とりまぜた脇役もなかなか味のある人物であふれています。こんなに様々な人物とその気持ちを描けるなんて、すごいなあと思いました。 とにかく続編ですね! 絶対に続編が必要です。 | ||||
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スピード感にあふれ、先が気になってしかたなくなる小説です。 優しさに包まれるような温かい空気の漂う「朝陽のようにそっと」や、禁断の愛を描いた「愛は午後」がとても良かったので、期待大でしたが、読んでみたら……期待以上でした! 上野先生特有の温かい眼差しで鋭く人間心理の奥の奥を描いた文章は、今まで通り! 加えて、伝説的なものを絡めたストーリーやくすっと笑える小気味良い会話が、いつもの作品とは一味違うスパイスになっています。 早く、続きが読みたいです。 | ||||
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心ではわかっていても「言葉」に出来ない「言葉」を言わせることで人の悩みを解放するというお話です。 そのために探偵のような事もして相談者が話さない裏事情を理解するという手の込みようは、主人公が単なる霊媒師??ではないということを物語ってます。 人の悩みを真剣に解決しようと思ったら、本当のことを知らないと解決出来ない。「言わないこと」の中にこそ大事なものが隠されている。 でも、実際、現実はそこまで踏み込めないですが、この物語の中だと探偵してでも真実を知ろうとするその強引さが現実離れしていて面白いところだと思います。 主人公の過去や血筋も思いっきり現実離れしていて、ホラーな内容なのに、あまり読後感にホラー感がないのは心の悩みを解決するほうに重点を置いてるからなのだという印象を受けました。 1話1話完結で読みやすかったです。 | ||||
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読後感がよいです。 さらっと読めて、温かい気持ちが内側に残るような感じです。 ドラマになるときの映像が浮かんで来るような作品です。 次作が今から楽しみです。 | ||||
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〈音聞き〉と〈音消し〉で解決される5つの物語。 簡潔でていねいな文章で綴られていますが、 とっても奥深く感慨深く感じることができます。 ライトノベル風の表紙だけれど、 若い人から少し年輩の方まで楽しめます。 続編でないかな〜。 実写版は北川景子さんか武井咲ちゃんでお願いします。 私ごのみでした。ぜひともご一読を。 | ||||
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”新人作家の登竜門”と言われる有名な賞をとった作家さんの最新作。 帯に惹かれて読んでみたけど、やっぱり断然おもしろかった!! ''1. 一話完結で怒濤の展開、グングン読める ''2. ヒロインがミステリアスで、超魅力的! ''3. 悩める人たちの呪縛を見事に解いていく爽快感! ''4. 亮クンとゆかりのその後もやっぱり気になるゥ と、いうことで、私も皆さん同様超オススメ! かつ、これはモチロン続編、 あ〜んど映像化に期待でしょう。 | ||||
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5つの物語が閉じ込められています。 読みやすさは抜群。 きちんとした文章で、きわめてまっとうに物語が紡がれていきます。 鳴物師、というのは聞き慣れない言葉です。 人の心にある声にならない声を聞き、それを解放するのが鳴物師、だそうです。 というわけで、鳴物師であるところの、主人公音無ゆかりちゃんの前には、いろーんな問題を抱えた人が訪れます。 イラストの表紙はラノベ風味だけれど、中身は普通の大人が読んでも意外と味わい深いなあ、と思いました。 それだけ普遍的な問題を扱っているのかもね。 長編も読んでみたいものです。 | ||||
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