春にして君を離れ

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評判

春にして君を離れの評価:

4.48/5点 レビュー 244件。 B ランク

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平均点4.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全411件 361〜380 19/21ページ
No.51
(5pt)

今までのアガサクリステイの最高傑作

アガサの推理小説はポアロも、ミス・マープルもそれ以外も読んできた私だが、この作品は「怖い」殺人事件があるわけでない。しかし、子育ての終わった3人の子の母が5日間、砂漠のど真ん中の駅の宿舎で足止めを受けた偶然のために、明らかになっていく「恐るべき家族の虚像」愛とは何か?恐るべき勘違いではないか?平穏無事と思っていた人生がリアルタイムで「全然平穏無事」でなかったことが明らかになる。気が付いた夫人はイギリスに帰って、どうするか?長女に会い、夫に会う。砂漠で気づいた自分か?元の自分か?どっちを選んだのか?その結果、妻はどうなり、夫はどうなるのか?家族は?
最後の最後までハラハラで読みました。
砂漠での半ば自殺未遂のような放浪までした妻の取った最後の態度とは?

世の古今東西を問わず、普遍的な問題だったと思う。

臨場感があって「怖い」、そして極めて現代的な問題を扱っている。読んだものすべてが、何らかの感想を「持たざるを得ない作品」であるところがすごい。
アガサをただの推理小説作家を思っていた私が浅はかだった。

この作品に引き込まれていくのは「そして誰もいなくなった」以上だ。
読めばわかると思う。表紙の絵もなかなかいいと思う。
アガサの最高傑作だと思う。「アクロイド殺し」よりすごい作品だ。出あえてよかった。

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.50
(5pt)

ミステリーではない怖さ

ポアロやマープルのシリーズをある程度読んだ後に手にした作品でした。
ミステリーじゃないので迷ったのですが、思わせぶりなタイトルに惹かれ。
最初は波がなく退屈そのもので「失敗したなぁ」と思ったのですが、
半分を過ぎるあたりからは一気読みでした。
身近な筈の家族が、実は深く恐ろしい葛藤と欺瞞を生む温床になるとは…。
人間なので熱しも冷めもしますが、
その残酷さを実に美しく完璧な形で読まされた、という感じです。
“彼”の最後の言葉――凍りつきます。



春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.49
(5pt)

ミステリーではない怖さ

ポアロやマープルのシリーズをある程度読んだ後に手にした作品でした。
ミステリーじゃないので迷ったのですが、思わせぶりなタイトルに惹かれ。
最初は波がなく退屈そのもので「失敗したなぁ」と思ったのですが、
半分を過ぎるあたりからは一気読みでした。
身近な筈の家族が、実は深く恐ろしい葛藤と欺瞞を生む温床になるとは…。
人間なので熱しも冷めもしますが、
その残酷さを実に美しく完璧な形で読まされた、という感じです。
“彼”の最後の言葉――凍りつきます。



春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.48
(5pt)

他人に重ねて読んだが、実は私のことなのかも知れない

毒親の話。毒親が自分を見つける話。ときいて 
「それはさぞや胸がスカッとするだろう」
と読み始めました。

しかし、いやぁ、深い。

「親の価値観」を「あなたのため」だからと押し付けてくる親。
「ああ、いるよねー」「うちの親もこれあるある」と読んでいましたが

…これは、自分のことなのかもしれない。
今はそうではないかもしれないけれども将来そうなるかもしれないのでは
ないか?夫に、友人に、実はこんな迷惑をかけたりしてるのでは
ないか? 深く自省することを「うつっぽい」と表現し、そういった
自分にとっては気持ちよくないテーマから逃げていたことを反省した。

今はこの小説をまだ受け止めることができた。
でも10年後、20年後、いつか「この主人公がどうしてみんなに憐れまれているのか
わからないわ」と思うときが来るかもしれない。
その時、私は主人公と同じ状態になっているのだ。

自分の状態を判断するために、この本は本棚に入れておこう。
同じ本は2回読まないが、この本は何度も読みたい。いや、読みたくなくても
読まなくてはいけない、と思った。

子供はまだ小さいわ、とか 子供どころか独身ですけど?という
あなたももしかして「友達から」クスっと笑われてることがあるのかも
しれないですよ。怖い怖い話でした。

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.47
(5pt)

他人に重ねて読んだが、実は私のことなのかも知れない

毒親の話。毒親が自分を見つける話。ときいて 
「それはさぞや胸がスカッとするだろう」
と読み始めました。

しかし、いやぁ、深い。

「親の価値観」を「あなたのため」だからと押し付けてくる親。
「ああ、いるよねー」「うちの親もこれあるある」と読んでいましたが

…これは、自分のことなのかもしれない。
今はそうではないかもしれないけれども将来そうなるかもしれないのでは
ないか?夫に、友人に、実はこんな迷惑をかけたりしてるのでは
ないか? 深く自省することを「うつっぽい」と表現し、そういった
自分にとっては気持ちよくないテーマから逃げていたことを反省した。

今はこの小説をまだ受け止めることができた。
でも10年後、20年後、いつか「この主人公がどうしてみんなに憐れまれているのか
わからないわ」と思うときが来るかもしれない。
その時、私は主人公と同じ状態になっているのだ。

自分の状態を判断するために、この本は本棚に入れておこう。
同じ本は2回読まないが、この本は何度も読みたい。いや、読みたくなくても
読まなくてはいけない、と思った。

子供はまだ小さいわ、とか 子供どころか独身ですけど?という
あなたももしかして「友達から」クスっと笑われてることがあるのかも
しれないですよ。怖い怖い話でした。

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.46
(4pt)

小説としてのひとつの完成形

本書の話を女性特有のものとして扱って欲しくはない。
男だって、来し方を振り返るときは多い。
でも、こういう振り返り方って、ちょっと欝っぽい。
もし自分がこういう風になったら病院いくかも。


怖い本だと、私は思う。
小説としてのひとつの完成形を見たような気がする。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.45
(4pt)

小説としてのひとつの完成形

本書の話を女性特有のものとして扱って欲しくはない。
男だって、来し方を振り返るときは多い。
でも、こういう振り返り方って、ちょっと欝っぽい。
もし自分がこういう風になったら病院いくかも。


怖い本だと、私は思う。
小説としてのひとつの完成形を見たような気がする。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.44
(4pt)

押し付けの愛?

人を愛するということは その人の人生をも左右すること?

幸せの価値は人それぞれ。
あの人 気の毒だなーと思っても その人にとっては幸せだったりする。
相手に良かれと起こした行動も 疎まれきらわれたりする。

いつの時代も 難しい問題です。
考えさせられる 作品です。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.43
(4pt)

押し付けの愛?

人を愛するということは その人の人生をも左右すること?

幸せの価値は人それぞれ。
あの人 気の毒だなーと思っても その人にとっては幸せだったりする。
相手に良かれと起こした行動も 疎まれきらわれたりする。

いつの時代も 難しい問題です。
考えさせられる 作品です。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.42
(5pt)

希望でも絶望でもない

愛する人のために何かをしてあげて、
そして実際に喜んでもらえた、という経験は、
誇らしい記憶として何度も呼び起こされるものです。
でも、愛する人は、うわべで笑っていただけだったのかもしれない。

あの人のようにだけは、なりたくない。
そういう哀れみの目で見下していた人間よりも、
自分のほうが嫌われ者だったりするのかもしれない。
でも、これまでの生き方を変えるほどの、転機ってあるだろうか。

どの登場人物も人格は不完全で、人間臭く、
それぞれの中の正しさを貫き、そしてお互いがすれ違います。
もやもやと決着のつかない雰囲気が、現実味を帯びて迫ってきます。
内面の叫びを描いた作品なのに、視覚の描写がとても具体的。

退廃的な絶望があっけなく克服されると同時に、
虚構めいた希望は見事に砕け散ってしまう。
人は、自分の心の範囲でしか世界を解釈できないという事実が、
そよ風に乗って吹き付けてくるような、そんな感じがしました。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.41
(5pt)

希望でも絶望でもない

愛する人のために何かをしてあげて、
そして実際に喜んでもらえた、という経験は、
誇らしい記憶として何度も呼び起こされるものです。
でも、愛する人は、うわべで笑っていただけだったのかもしれない。

あの人のようにだけは、なりたくない。
そういう哀れみの目で見下していた人間よりも、
自分のほうが嫌われ者だったりするのかもしれない。
でも、これまでの生き方を変えるほどの、転機ってあるだろうか。

どの登場人物も人格は不完全で、人間臭く、
それぞれの中の正しさを貫き、そしてお互いがすれ違います。
もやもやと決着のつかない雰囲気が、現実味を帯びて迫ってきます。
内面の叫びを描いた作品なのに、視覚の描写がとても具体的。

退廃的な絶望があっけなく克服されると同時に、
虚構めいた希望は見事に砕け散ってしまう。
人は、自分の心の範囲でしか世界を解釈できないという事実が、
そよ風に乗って吹き付けてくるような、そんな感じがしました。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.40
(5pt)

私の心の書

25才から15年にわたって、たびたび取り出しては読んでいる本です。
過干渉でコントロール型の母親に育てられ一時期拒食症にまでなった私は、この本を母に渡し読んでくれるよう言いました。
母は、「退屈な本」という感じでピンとはこなかったようでした。

必要とされることを必要とする人、この女主人公はそんな人です。相手のためを思ってやっていると思いこんでいるのがたちが悪い。結局は、自己中心的なんだと思います。

結婚して、妻になり母になり、いつも原点に立ちもどるなにかを教えてくれる、そんな本です。これだけ心理学的にも今に通じる深い内容・・アガサクリスティーは、すごい作家です。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.39
(5pt)

私の心の書

25才から15年にわたって、たびたび取り出しては読んでいる本です。
過干渉でコントロール型の母親に育てられ一時期拒食症にまでなった私は、この本を母に渡し読んでくれるよう言いました。
母は、「退屈な本」という感じでピンとはこなかったようでした。

必要とされることを必要とする人、この女主人公はそんな人です。相手のためを思ってやっていると思いこんでいるのがたちが悪い。結局は、自己中心的なんだと思います。

結婚して、妻になり母になり、いつも原点に立ちもどるなにかを教えてくれる、そんな本です。これだけ心理学的にも今に通じる深い内容・・アガサクリスティーは、すごい作家です。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.38
(5pt)

実はクリスティの最高傑作

1944年作品。当初はメアリ・ウェストマコット名義で出され、四半世紀以上自身が著者であることを漏らさないようにしたことで有名な作品だ。ミステリィでないことを知った読者ががっかりしないように、と理由づけられているが本心はそうではないだろうと読んでいて思った。

プロット建てたミステリィもいいけど、心理機微をつくこういう作品もすばらしい。もう一歩進んでいってしまうと、あのすばらしいミステリィたちよりもより素晴らしいと思えてしまう。それほどの作品だ。(変なたとえだけど柴門ふみと共通したものを感じる。)

隔離された別世界で自身のことを考えること。それは実は何にもまして恐ろしいのかもしれない。あえてこの作品をクリスティの最高傑作にあげたい。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.37
(5pt)

実はクリスティの最高傑作

1944年作品。当初はメアリ・ウェストマコット名義で出され、四半世紀以上自身が著者であることを漏らさないようにしたことで有名な作品だ。ミステリィでないことを知った読者ががっかりしないように、と理由づけられているが本心はそうではないだろうと読んでいて思った。

プロット建てたミステリィもいいけど、心理機微をつくこういう作品もすばらしい。もう一歩進んでいってしまうと、あのすばらしいミステリィたちよりもより素晴らしいと思えてしまう。それほどの作品だ。(変なたとえだけど柴門ふみと共通したものを感じる。)

隔離された別世界で自身のことを考えること。それは実は何にもまして恐ろしいのかもしれない。あえてこの作品をクリスティの最高傑作にあげたい。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.36
(5pt)

  もしも あなたが

もしもあなたが、この本に殺人事件を期待しているなら、読まないほうがいいです。
これは、殺人事件の話でも、強盗事件の話でも、ありません。
なんの暴力も、流血も、ありません。
それでも。
やや、だらけた感のある始まりから、読み進めるにつれ、息のつまるような恐ろしさが、やってくる。
なによりも恐ろしいのは、恐怖は、自分の中からやってくる、ということ。

どうぞ、読んでみてください。

そして、人生を、見つめなおしてください。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.35
(5pt)

  もしも あなたが

もしもあなたが、この本に殺人事件を期待しているなら、読まないほうがいいです。
これは、殺人事件の話でも、強盗事件の話でも、ありません。
なんの暴力も、流血も、ありません。
それでも。
やや、だらけた感のある始まりから、読み進めるにつれ、息のつまるような恐ろしさが、やってくる。
なによりも恐ろしいのは、恐怖は、自分の中からやってくる、ということ。

どうぞ、読んでみてください。

そして、人生を、見つめなおしてください。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.34
(4pt)

推理物ではないが恐い話だった

アガサ・クリスティーの小説だが推理物ではない。第二次世界大戦前、娘の病気見舞いに行ってバクダットからイギリスに帰る途中、テル・アブ・ハミドで主人公の夫人は独り足止めをくらう。閑散としたその地で数日間彼女は今まで固く信じてきた(信じようとしてきた)理想の家庭、夫の愛情、子供達の愛情等に徐々に疑問を抱き始める。一見すると、彼女がとても見栄っ張りでプライドが高く自己中心的で、それに家族が振り回されているようにも見えるが、テル・アブ・ハミドで彼女自身が自分でそれに気づき自己嫌悪に陥りながらも反省し始めたところは凄いと思った。そして、日常の環境に戻った途端、それが一瞬にして吹っ飛んでしまったのも凄く現実的だと思う。彼女が特別な人間なのではなく、誰でも心のどこかで自分を可愛いと思っている。そして自分は(曖昧な感じで)良い人間だと思っている。だから、生きていられる。でも、家族や親しい友人、職場の仲間たちは必ずしも若しくは絶対その人のことをそうは見ていない。普通、そのギャップはなかなか判らない。だから皆それなりに仲良く上手くやっていける。そんな人間の生き方について考えさせられる話だった。一番最後の夫の言葉は私には物凄く恐ろしく感じた。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.33
(4pt)

推理物ではないが恐い話だった

アガサ・クリスティーの小説だが推理物ではない。第二次世界大戦前、娘の病気見舞いに行ってバクダットからイギリスに帰る途中、テル・アブ・ハミドで主人公の夫人は独り足止めをくらう。閑散としたその地で数日間彼女は今まで固く信じてきた(信じようとしてきた)理想の家庭、夫の愛情、子供達の愛情等に徐々に疑問を抱き始める。一見すると、彼女がとても見栄っ張りでプライドが高く自己中心的で、それに家族が振り回されているようにも見えるが、テル・アブ・ハミドで彼女自身が自分でそれに気づき自己嫌悪に陥りながらも反省し始めたところは凄いと思った。そして、日常の環境に戻った途端、それが一瞬にして吹っ飛んでしまったのも凄く現実的だと思う。彼女が特別な人間なのではなく、誰でも心のどこかで自分を可愛いと思っている。そして自分は(曖昧な感じで)良い人間だと思っている。だから、生きていられる。でも、家族や親しい友人、職場の仲間たちは必ずしも若しくは絶対その人のことをそうは見ていない。普通、そのギャップはなかなか判らない。だから皆それなりに仲良く上手くやっていける。そんな人間の生き方について考えさせられる話だった。一番最後の夫の言葉は私には物凄く恐ろしく感じた。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300813
No.32
(5pt)

ミステリだけでは勿体無い

読むごとに違う視点で感想がわく、不思議な本です。
毎回違う人物の気持ちに気づかされ、別の本のようです。衝撃的な、しかし一見何事もない、そのラストの展開には、息が詰まると同時に深く人生を感じざるを得ないのです。いつも感想は、自分のなかにかえってきて、自分を揺さぶります。「娘は娘」「愛の重さ」などは各論的で若干神秘趣味な点もあり、"愛の3部作"では本作が一番お勧めです。アガサ・クリスティのミステリだけでは、勿体無いと思います。実は毎回泣いてしまいます。10年以上読んでまだ飽きない名作です。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38) Amazon書評・レビュー: 春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385