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ハルさん
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ハルさんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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ドラマにもなったからと読んでみた 父子愛溢れる作品 当然だが尺制限あるドラマより断然内容も濃く温かな気持ちになれた | ||||
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人形作家のハルさんは若くして妻・瑠璃子さんを亡くし、男手ひとつで娘のふうちゃんを育てあげた。今日は彼女が嫁ぐ日。式場へ向かうハルさんは、ふうちゃんの成長の折節で遭遇した五つの小さな謎のことをひとつひとつ想い出していく…。 親一人子一人の生活の中で出くわしたのはどれもが本当に些細で柔らかな謎ばかり。 幼稚園でふうちゃんの同級生のお弁当から卵焼きが消えた理由。 小学生のふうちゃんが夏の日に突然姿をした事情。 中学生のふうちゃんの描いた絵が捨てられていたわけ。 高校生のふうちゃんがバイト先で拾った指輪の持ち主の居場所。 大学生のふうちゃんが帰省した日に起こった人形盗難事件の真相。 こうした謎が解けても解けなくても誰かの人生を大きく狂わせるような悲劇がもたらされることはありません。 それはひとつには、謎をもたらす登場人物たちもそれを解くハルさんも、皆が一様に邪(よこしま)という言葉を知らぬかのように純真な存在だからでしょう。ハルさんは人づき合いが決して得意ではない引っ込み思案な性格ですし、ふうちゃんは健気で無垢な心を持った女の子として描かれます。 そう、これはまるで幼い子どもにゆっくりと読み聞かせるお伽話のような温もりをもった物語です。事実、作者がこれを紡ぐのに用いる日本語はまさに絵本のような柔らかさ。読者をやさしく包みこんでいきます。 それもそのはず、作者が出版の世界に足を踏み入れるきっかけとなったのは第20回福島正実記念SF童話賞の入選だったとか。作者の筆致がこうした物語ジャンルから生まれたということでしょう。 さらに、あとがきで恬淡と綴られることによれば、作者の実父は家族に暴力をふるう人物だったため、その反動としてハルさんという慈愛に満ちた人物が造詣されたというのです。 作者自身が、実世界からは少し離れた場所――有体に言えば、浮世離れした世界――に安息を得んがために語られたお話。そんな印象が強い連作短編集といえるでしょう。 | ||||
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引き込まれるように読みおえました。 ふうちゃんの成長が嬉しく自分の娘と重ていまいました。 | ||||
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あとがきを読んだので星三つです。 あとがきが無ければ二つです。 作者も書いているようにこの親子には幸せになってもらいたいという思いがこの小説に 書かれているようです。今時あのラストはないでしょうね。王子様とお姫様は幸せに 暮らしましたとさみたいな。朝日新聞には結構な批評でしたが。 「童話」として見れば星四つかも。 | ||||
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07年02月の単行本の文庫化.娘の結婚式に向かう父親が,思い出を回想する形で描かれる全五篇で, 一応,日常の謎系ではあるものの,それらは幼い娘を思い浮かべる中でのエピソードの一つに過ぎず, 妻を亡くした彼が,娘に精一杯向き合い,ともに過ごし,成長していく十数年が丁寧に綴られています. また,各話のエピローグで現在に戻り,そういえばあのとき…と,次の思い出話へと移るのがよく, 幼稚園に始まり,だんだん大きくなる娘の様子には,こちらも彼女を送り出す父親になったかのよう. 思春期特有の反応を見せたときには,自信のなさげな父親の姿も相まって,思わず胸が詰まらされます. ただ,父娘の物語としては大いに評価できるのですが,謎解きものとして見るには違和感が拭えず, オカルティックな要素を用い,そのまま『答え』にまで導いていくやり方には評価が分かれるところ. 父娘に重きがあるのは理解しますし,亡き妻(母親)も娘の結婚式を見守って…とも解釈はできますが, やはり謎解きを絡めるからには,それが弱くてもいいので,現実的な話運びで解決をして欲しかったです. とはいえ,日々の何気ない生活の中に垣間見える『二人』の成長や,愛情のやり取りはとても印象的で, 最終話から続くエピローグにおいて,これまでの場面をオーバラップさせる演出にはこみ上げるものが…. 『ハルさん』とは父親の愛称ですが,英題が『DAUGHTER』というのも,読み終えた後には素敵に映ります. | ||||
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再婚もせず娘を一生懸命育てようとする、父親の深い愛情が感じられた。 ふうちゃんとの日常生活の中で起こった謎は五つ。そのどれもがほのぼのと したエピソードだ。ミステリー的要素は弱いが、父と娘の愛情物語だと 思って読めばそれなりに味わいがある。子供はいつか親の手から飛び立って いく。一つ一つの思い出をたどりながら、ハルさんもふうちゃんを自分の 手元から飛び立たせる心の準備をしていく。その親としての気持ちがちょっと 切なかった。ふんわりやさしく、心温まる作品だった。 | ||||
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再婚もせず娘を一生懸命育てようとする、父親の深い愛情が感じられた。 ふうちゃんとの日常生活の中で起こった謎は五つ。そのどれもがほのぼのと したエピソードだ。ミステリー的要素は弱いが、父と娘の愛情物語だと 思って読めばそれなりに味わいがある。子供はいつか親の手から飛び立って いく。一つ一つの思い出をたどりながら、ハルさんもふうちゃんを自分の 手元から飛び立たせる心の準備をしていく。その親としての気持ちがちょっと 切なかった。ふんわりやさしく、心温まる作品だった。 | ||||
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