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(短編集)

崩れる 結婚にまつわる八つの風景



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崩れる 結婚にまつわる八つの風景の評価: 4.09/5点 レビュー 45件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.09pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全35件 21~35 2/2ページ
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No.15:
(4pt)

惜しい・・・

自註解説によると「短編のリズムがわからず」とあるが、なかなかどうして面白かった。
特に表題作「崩れる」の中で、暑い日に素麺をゆでていて積もり積もった不満が爆発するところ、友人の「いやになっちゃう」が「いいでしょう、羨ましいでしょう」に聞こえるところなど妙なリアリティが感じられて、本当にこれは男性が書いたものなのか一瞬疑ってしまった。
反対に独身男性の認識不足が現れたなと感じたのが、「誘われる」。「勤めを辞めて一日中家にいるというのも、あまりにも暇すぎて苦痛だった。」「暇を持て余していた」としきりに暇を強調しているが、歯もはえそろわない幼児を一人で育てる母親が「暇」なわけは決してない。閉塞感はあっても暇ではない。むしろ下手な仕事をしているよりずっと気の抜けない状態のはずだ。「外で働く=忙しくて大変、家にいる=暇で気楽」という図式に安易に走ってしまったな。こういう男性の思い込みが、若い母親たちを育児ノイローゼに追いやっている要因の一つだと思うのだけど。これじゃ杏子の夫とあまり変わらない気がする。女性の気持ちに寄り添っているつもりでいるぶん、かえって始末が悪いか。慣れない土地のマンションの一室で育児に明け暮れる母親の孤独を描いたがんばりは評価したいし、全体的には面白かったんだけど、惜しい。
崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)より
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No.14:
(5pt)

副題は無視してください

8つの短編から構成されています。一つ一つの内容の完成度は高いと思います。考えさせられるもの、共感できるもの、ブラックユーモア等々いろんなジャンルが楽しめます。ただし「結婚にまつわく八つの風景」という副題に期待して購入すると期待を裏切られてしますかもしれません。この副題から結婚生活に望みを持てない人、あるいはこれからの結婚に期待を抱いている人のどちらかが手に取りそうですが、内容的にはそのどちらでもありません。比較的登場人物たちが新婚に近いという共通点はあるかもしれませんが、決して結婚生活から見えてくる風景を題材にしたものではありませんのでご注意ください。
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No.13:
(5pt)

ひねりが効いていて非常に秀逸。

女性の視点もさることながら、男性の視点もこれまたリアルに描かれている。

これ程、夫婦間のどろどろな嫌悪感をリアルに描いてものはあまり無いのではないだろうか。

未婚者は特に読むべし!!

スタンディングオベーションしたくなるような傑作!
崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)より
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No.12:
(4pt)

いずれも1994年から1996年に掲載されていた作品であるのだが、今読んでもまったく違和感がない

著者の解説を読んで知ったのだが、本短編集はいずれも1994年から1996年に掲載されていた作品であるとのこと。にも関わらず、今読んでもリアリティが抜群でまったく違和感がなく楽しめた。

特にストーカーの話や、公園デビュー、留守番電話の話など、まだ当時社会問題になっていなかった話だったので新鮮だった。

個人的には表題作「崩れる」が一番好きだった。仕事をせず家でダラダラしている夫と成人した息子を養うために必死になってパートで働く主婦の話。夫のだらしなさや、夫と息子の妙な確執など笑える場面が多かったが、最後はヒヤッとさせられた。
崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)より
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No.11:
(5pt)

怖い

スリラー貫井の一面を垣間見た。怖い。怖すぎる。「追われる」なんて恐怖のあまり本を閉じてしまった。読み進まない(笑) 決して、悪い意味ではありません。でも続きを読む勇気が私にはありません。肝試しにどうぞ。
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No.10:
(4pt)

女性として、我慢できないすべてがあだになる。

知っていましたか?

この短編集はすべて本当は女性が書いているってこと。
まぎれもなく代筆であるということも
それを「契約」が成されていれば読者を欺くことにはならないという法律がまかり通るということも。

こう公表されてもいいくらい見事。
こんなのは初めて。

この作品だけは別名義で作家名を明かさず「男性」からの目線。「おなべ」からの目線の続編を
編集者としてプロデュースしたかった。

結婚前に読むべし。
結婚してから読むべし。

我慢できなくなる。
契約書はない。
愛は、ない。
いや、ありすぎてこうなる・・・・・・。
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No.9:
(4pt)

平凡な日常に大きな落とし穴が・・・

危うい綱渡りの人生。そんな感じが良く描けていたのでは。
新聞やネットを賑わす犯罪や事故など色んな危険と隣り合わせで生きていると改めて思った。どんなに近くで生活していても本当の内面までは判り合えない。惰性で暮らすのではなく、周りにもっと気を配れと言われている様な感覚を覚えた。
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No.8:
(5pt)

日常が描かれている故に怖い

夫と息子で悩む母、公園デビュー、結婚相談所、近所からの悪臭・・・「結婚」に何らかの形で関わる人々の逸話を集めた短編集。
ホラーあり、サスペンスありで、バラエティーに富んだストーリーで、現実的にあったら極めて恐ろしい話ばかりなのだが、皆、ごく普通の日常から派生しているだけにリアリティがあって恐怖感を誘う。推理小説というジャンルでは決して無いが、実に秀逸な作品揃いだと思う。
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No.7:
(4pt)

怖いよね。

本当に貫井さんはうまい。こんなオムニバスを読むと、「やられた!」という感じになる。とりわけ「崩れる」のキレる奥さんの不気味さは秀逸です。この本を読んだ後は、つい我々亭主族は我が奥さんに対して言葉遣いも丁寧になろうと言うものです。
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No.6:
(5pt)

秀作揃い!みんな共感する部分があるはず

どれも身近な題材を選んでいるので、いつ自分に起こっても不思議でない作品が揃っている。
身につまされて、日々の生活を反省してしなうような作品もあった。
けれど、私が一番面白かったのは、最初の「崩れる」です。
質問に答える形で話は進んでいくのですが、少しずつ少しずつ小さな不満がたまって、それをずっと我慢している。それでもその日は朝から全てが自分に不利になっていて、何か些細なことをきっかけに、ぷつんと糸が切れる。
いや~寒気がしました。
貫井ファンではない人でも読んで欲しいです。
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No.5:
(4pt)

女性の心理が描けている!

8つの短編集から成り、それぞれの題名も的を得ている。作者の貫井氏自身ご結婚されているのかわからないが、まだ比較的若いのに女性の心理がとてもよく描けている。私は常々日本の男性作家は女性が描けていない人があまりに多くてあきれていたし、そのためにあまり男性作家の本を読む気にならなかったが、この作者の鋭い洞察力、観察力には驚かされる。本のタイトルにもなっている「崩れる」はどうして最近の日本の女性はなかなか結婚しないのか、一体結婚生活に何が不満なのか?とマジで不思議だと思っている男性諸君に読んでもらいたい作品。私が一番好きな作品は「誘われる」。これは最後にどんでん返しがあり、思わぬ展開にやられた!と苦笑。この本も家事、育児にほとんど参加してない男性に読んで!もらいたい。貫井氏って女性にとってもやさしい人なのかも!
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No.4:
(5pt)

100%楽しめる、「怪談集」。

このひとの筆致は本当にテンポがよくて、肩がこらないですが、この短編集、意識した新境地なのでしょうね、1時間もあれば読める軽さですが長編とは違った独特のアジあり。貫井流「怪談集」です。これからの季節に丁度よし。
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No.3:
(5pt)

秀逸なオムニバス

短編の魅力が十分に引き出されていて、作者の才能を再認識した。このままフィルムを廻せばTVドラマ化映画になるであろうかっちりとまとまった文章には無駄がなく、大変洗練されている。日常に潜む病魔をこんなに上手いかたちで取り込んだのは、松本清張の『黒い画集』以外に見当たらない。
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No.2:
(5pt)

非現実よりも・・・

何気なく毎日生活している中で、何処かの誰かが、・・・もしかしたら自分が抱いているような「感情」。決して特別なんかじゃないけれども、「○○だったらいいのになぁ」といったマイナス感情が実際に起こってしまったら、本当に怖いですよね。 本書は結婚にまつわる話だけあって、既婚者には(?)背筋がゾッとするようなスリルが味わえると思いますよ。(そばにいる主人には見られないように書いています・・・)

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No.1:
(4pt)

日常の中から立ち上がる

作者初の短編集らしい。全部「怖い」話である。貫井氏が結婚して実感をこめて書いた話かと思ったがさにあらず、独身時に書いたらしい。やはり才能のある人なのだ。私としては女の立場からストーカーまがいの男の話を描いた「追われる」「見られる」がかなり怖かった。新婚間もないころを描いた「怯える」「誘われる」「腐れる」は、一種『ノイローゼ』がテーマになっており、怖かった。日常の中から出てくる物語というのは本当に怖い。
崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)より
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