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FINE DAYS
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FINE DAYSの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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ちょっと不思議なお話。ファンタジーやホラーにまでは行き切らないが、現実そのままでもない。不思議譚が、登場人物のピュアな心情を真っ直ぐ描ききる。ひとひねりしたラブストーリー。 表題作のラスト「今はもう覚えていない」は、美しく力を持つ一文だ。私達の通ってきた過去の、あんなに圧倒的な悲しみや喜びが、時が経ってみれば魔法にかかっていたみたいにボンヤリしてしまっていることって、本当にある。 恋愛がもう一方に持つ、影のような悲しみをうまく描いている。 | ||||
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ファンタジーのようなミステリーのような短編が4本収められていました。本の装丁のように明るい世界観を映し出す文体が心地よい本でした。読み始めはミステリー色が強くエンターテイメントとわりきりつつ楽しく読み進めた。しかし、読後感は全く異なるものだった。もう一度読み返す必要あり。と、特に(4)『シェード』については、そこにひもとかれている主人公の決意に深く胸を打たれたのでした。次は、スローリーティングで、読み返すこととしよう。■(1) Fine Days:高校でのお話。主人公の僕と、同じ中学出身で女子をしめている安井、そして、口数が少なく絵を描く神部は校舎の屋上で、思い思いに時を過ごす。1学年下に転校してきた髪の毛の綺麗な女の子と彼らをめぐるお話。(2) イエスタデイズ:余命宣告された父の35年前に別れた恋人を、末っ子の主人公が探しに行く話。(3) 眠りのための暖かな場所:幼少の頃妹を亡くしたという過去に縛られる大学院生の女の子が主人公。大学のゼミの後輩を通じて自分を振り返る話。(4) シェード:29歳の彼女を持つ26歳の主人公が、クリスマスプレゼントを骨董屋に買いに行く。骨董屋の窓越しにいつも眺めていたランプシェードを買い求めようとするが、それは既に売られていた。ランプシェードにまつわる物語は、彼の心にある決意を呼び起こす。 | ||||
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4つの中短編が集められています。ミステリー、う〜んファンタジーかな、の薫りが漂うような作品。春樹さんのような異空間のものというより、からくりのある世界が展開されます。「恋愛小説」というイメージは持てませんでしたね。 4つの作品の中では「シェード」が一番好きです。老婆が伝えるおとぎ話がベースなのですが、ひきこまれるように読みました。間の取り方、話のペースがとても好きです。★5つ。 「イエスタデイズ」も面白い。意欲作。からくり仕掛けの作り方が面白い。欲を言えば見え隠れするからくりのピアノ線を切ってしまうような展開になると、作者のもっとオリジナリティが見えるような気がします。「面白いからくりを作りましたね」で終わってるかな。★4つ。 「FINE DAYS」「眠りのための」はボクには今ひとつ。「FINE」が★3つ。「眠りの」が★2つって感じです。 読む時間は楽しめる小説です。 | ||||
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「MISSING」という同著者の処女作を読んだことがある。物語はもう忘れてしまったが、本作同様本多ワールドと形容したい内容であったと記憶している。本多ワールド、なんとも独特な世界観を感じる。それは「突飛」とも言うのかもしれない。「非現実的」だとか、ただの「創作物」という意味とも違う。独特としか言いようがない世界観が広がっているのだ。「あるかも」と思わされることがそこにはある。まず、物語もさることながら人物がおもしろいのだ。何か傷をおったというか、なにやら難しい人々が登場してくる。難しい人は、「実際そんな奴はいないよ」と思う反面、「皆、こういう面持っているよね」とも思える。だから、「独特である」と表現する。本多ワールドなのだ。 | ||||
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同じ短編集でもMOMENTとは一線違った作品で、ミステリーのエッセンスを加えた、正に「恋愛小説」です。1作目のFINE DAYSはやはり若さゆえ素直に結ばれなかった2人の物語であるが、もう少し心の描写を深く描いて欲しかった作品です。六番目のサヨコを読んでいるような寒さも体験できます。2作品目の「イエスタデイズ」は決して結ばれぬ相手との恋を得意のミステリーワールードで美しく描いています。3作目の「眠りの・」は正に本多ワールドの真髄である”不思議な力”を持つ人を取り巻く物語です。しかし、キレイな恋愛小説にまとまっています。4作目の「シエード」は一番完成度が高い作品で、ミステリーといよりは、ファンタジーのようですが、空想と現実がオーバーラップする描写は見事で、一気に最後まで読みたくなる作品です。読み終えた後には前向きな気持ちになれる作品です。以上の4作品でミステリー恋愛小説の世界を堪能ください。 | ||||
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本多さんの作品は、これまで「MISSING」と「ALONE TOGETHER」を読んでいますが、後者の作品がおぼろげな記憶ではありますがあまり好みの作品ではなかったため、彼の作品を読むのをやめてました。最近になって本屋で本作を見つけて、活字を読みたい気分だったので何となく手にとって読み始めてみたらあっという間にその独特の世界に入り込んでました。4つのストーリーのどれも奇妙で哀しくて、でもどこか救いのある物語。読後感は不思議な余韻に包まれます。中でも3つ目の「眠りのための暖かな場所」はとても良かったです。感動!というわけではないのですが(むしろ逆?)、読後感は4つの中で一番鮮烈な印象を残しました。どのお話も、「その後はどうなったの?」と、続きが気になる終わり方ではあるけれど、上手くまとまっているので特にこれといった不満もありません。普通のラブストーリーに飽きた方にぜひ読んでほしい作品です。 | ||||
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