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【鈴木光司】
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リングの評価:
6.44/10点 レビュー 9件。 B ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点6.44pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
文明機器と超常現象の見事な融合
説明不要のベストセラーホラー。貞子は独立したキャラクターとしてお笑い番組など各種メディアに登場するほどにもなった。このビデオを観た者は1週間後に死ぬ。古来からある不幸の手紙の現代版である。これを皮切りに「着信アリ」ほか色んな都市伝説ホラーが生まれたといっても過言ではない。とにかくこの作品は当時それほどインパクトがあった。で、私といえば、なんと映画も観たことがなく、この小説が全くの初見。とはいえ、あれだけTVでCM、さらにTV放映、ドラマ化もされているので、なんらかの先入観は禁じえない。貞子も知っていたし。だから出てくる登場人物に出演俳優がダブってしまうのは避けられなかった。で、肝心の作品の中身はといえば、やはり面白い。物語の読ませ方も上手い。そして確かに怖い。書いていることに特別おどろおどろしさはなく、言葉も怖さを助長させるようなオーヴァーな表現は使われていないのだが、なんだか人を不安にさせる空気がこの中にはある。これは確かに映画化されるのもむべなるかな。まずビデオの映像に描かれたモチーフを、これらがどんな意味を持っているのか、探り当てる。そしてその過程で現れる山村貞子という名の女性の存在。彼女の一族に纏わる因縁は坂東作品のホラーを思わせる(というよりもこちらの方が先か)。そして山村貞子の存在の忌まわしさ。彼女の類い稀なる美貌にそぐわない報われない生い立ちとその一生、そして彼女に隠された驚愕の事実などなど、作者鈴木光司氏はクーンツのようにこれでもかこれでもかと超心理学、陰陽道、ウィルスなどあらゆる分野から人間の歴史の暗部に纏わる逸話を投入し、読者のページを繰る手を休ませない。そして呪いを解くオマジナイが成就したと思われた瞬間に訪れる、山村貞子の本当の呪いの正体。この衝撃は今なお戦慄を伴うほど新鮮だ。冷静になって考えてみれば、これはもう最初から眼の前に出されていたのである。全く以ってこの鈴木光司という名のマジシャンにまんまと騙されてしまった。本書が発表されたのは1991年とある。まさに本作こそ、日本にモダンホラーの黎明を高らかに宣言する画期的な作品だったに違いない。ビデオテープという文明の機器。怪異な映像。呪い。超能力。そしてウィルス。これら一見結びつきようのないキーワードを巧みに混ぜ合わせ、これだけのホラーを作り上げたこの作者の力量は、素直に素晴らしいと褒め称えたい。
怖くなかった
タイトル通りの感想。それなりにスラスラ読めたので及第点ではあるが、それだけっちゃそれだけ。7点。
リングの感想
単なるホラーでなく様々なテーマが放り込まれていて、濃密な内容で面白かった。超常現象に巻き込まれても自棄にはならずミステリ的に謎を追っていく主人公は好印象。あの有名なシーンは映画オリジナルだったのか。
▼以下、ネタバレ感想
説明不要のベストセラーホラー。貞子は独立したキャラクターとしてお笑い番組など各種メディアに登場するほどにもなった。
このビデオを観た者は1週間後に死ぬ。
古来からある不幸の手紙の現代版である。これを皮切りに「着信アリ」ほか色んな都市伝説ホラーが生まれたといっても過言ではない。
とにかくこの作品は当時それほどインパクトがあった。
で、私といえば、なんと映画も観たことがなく、この小説が全くの初見。
とはいえ、あれだけTVでCM、さらにTV放映、ドラマ化もされているので、なんらかの先入観は禁じえない。貞子も知っていたし。だから出てくる登場人物に出演俳優がダブってしまうのは避けられなかった。
で、肝心の作品の中身はといえば、やはり面白い。物語の読ませ方も上手い。そして確かに怖い。
書いていることに特別おどろおどろしさはなく、言葉も怖さを助長させるようなオーヴァーな表現は使われていないのだが、なんだか人を不安にさせる空気がこの中にはある。これは確かに映画化されるのもむべなるかな。
まずビデオの映像に描かれたモチーフを、これらがどんな意味を持っているのか、探り当てる。そしてその過程で現れる山村貞子という名の女性の存在。彼女の一族に纏わる因縁は坂東作品のホラーを思わせる(というよりもこちらの方が先か)。
そして山村貞子の存在の忌まわしさ。彼女の類い稀なる美貌にそぐわない報われない生い立ちとその一生、そして彼女に隠された驚愕の事実などなど、作者鈴木光司氏はクーンツのようにこれでもかこれでもかと超心理学、陰陽道、ウィルスなどあらゆる分野から人間の歴史の暗部に纏わる逸話を投入し、読者のページを繰る手を休ませない。
そして呪いを解くオマジナイが成就したと思われた瞬間に訪れる、山村貞子の本当の呪いの正体。この衝撃は今なお戦慄を伴うほど新鮮だ。
冷静になって考えてみれば、これはもう最初から眼の前に出されていたのである。全く以ってこの鈴木光司という名のマジシャンにまんまと騙されてしまった。
本書が発表されたのは1991年とある。まさに本作こそ、日本にモダンホラーの黎明を高らかに宣言する画期的な作品だったに違いない。
ビデオテープという文明の機器。怪異な映像。呪い。超能力。そしてウィルス。これら一見結びつきようのないキーワードを巧みに混ぜ合わせ、これだけのホラーを作り上げたこの作者の力量は、素直に素晴らしいと褒め称えたい。