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震度0



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震度0

震度0の評価: 5.67/10点 レビュー 6件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

警察小説というより社内権力を争う謀略小説、だが面白い!

独自の視点から警察小説の新ジャンルを牽引する著者の2005年の作品。県警組織の要となる総務課長が失踪した不祥事をきっかけとする幹部たちの権力闘争を描いたヒューマン・ドラマである。
阪神淡路大震災が発生した日、遠く離れたN県警にも激震が走った。事務方のトップである総務課長の不破が行方不明になったという。幹部からも部下からも人望厚い不破は、なぜ姿を消したのか? この事実が警察庁の知るところになれば一大不祥事であり、県警上層部は全力で行方を探すとともに事態が外部に漏れるのを必死で防ごうとするのだが、ことの背景には県警本部長の失態があり、さらに幹部の間の権力闘争が重なり、解決への道は複雑になるばかりだった…。
総務課長が蒸発しただけでも大問題だが、そこにキャリア組と地元叩き上げの確執、同じ職階の幹部同士の利害対立が重なり警察上層部はバラバラになる。さらに過去の選挙違反摘発事件、殺人犯の逃走、交通違反もみ消しなどスキャンダルになりかねない出来事が次々に起き、次第に各人の本音が露わになるプロセスがスリリング。謎解きミステリーの要素より人間ドラマに重点が置かれているのだが、下手な謎解きより格段に面白い。
横山秀夫ファンはもちろん、警察群像もののファンにオススメする。

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

震度0の感想

阪神淡路大震災があったその日に、神戸から約700km離れたN県警で発生した話である。
保身と野心。
タイトルの「震度0」が示す通り、N県警で起こっている事は、県民にとっては誰も気付かないような実際どうでもいい話なのである。
それにしても、この作者の描く警察小説に登場していた「警察官」たちは一体何処に行ってしまったのか?
同じ日本で大変なことが起こっている大震災の最中、県警幹部達が、自身の保身に身勝手なままに奔走する。
警察幹部夫人達まで、くっだらない見栄の張り合いで、読み手の失笑を買っていること間違い無しだ。

作者はこの作品で警察の何を描きたかったのか、という事になるが・・・。
「現場の刑事は立派で格好いいけど、彼らの上司である幹部連中はバカばっかりです」って事だろう。
ある意味、「挑戦」的な作品といえるのではないでしょうか。

梁山泊
MTNH2G0O

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