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過ちの雨が止む



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【この小説が収録されている参考書籍】
過ちの雨が止む (創元推理文庫)

過ちの雨が止むの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

5年たっても不器用で、見放せないジョー

「償いの雪が降る」に続くジョー・タルバート・シリーズの第2作。顔も知らない父親かもしれない男の死の真相を探るために、素人探偵となるジョーの不器用で誠実な生き方を描いた、情感豊かな青春小説であり、謎解きミステリーである。
前作から5年後、大学を卒業し恋人のライラ、弟のジェレミーと三人で暮らしながらAP通信社の記者として働いていたジョーはある日、上司から「近くの田舎町で、ジョー・タルバートという男性が不審死したという」プレスリリースを見せられた。確かに、ジョーが生まれるとすぐ自分と母親を捨てて出て行った男の名前はジョー・タルバートだった。もし自分の父親だったら? ジョーは真相を探るために田舎町に向かい聞き込みを始めたのだが、聞かされるのジョー・タルバートが「殺されて当然のくず野郎」だったという話ばかりで、ジョーの父親捜しは、ジョーを苦しめるばかりだった。それでも「真っ当な人でいる」ことにこだわるジョーは決してあきらめず、事件の真相を明らかにするのだった。
基本的にはフーダニット、ワイダニットのミステリーだが、父親(そして母親も)と対峙することで成長する青年の物語でもある。さらに、恋人のライラ、自閉症の弟のジェレミーと家族を築いていく家族小説でもある。
ジョー・タルバートのファンには必読。読後感がよい爽やかなミステリーを読みたい方にもおススメしたい。

iisan
927253Y1

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