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亡霊たちの真昼



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【この小説が収録されている参考書籍】
亡霊たちの真昼 (創元推理文庫 (118‐23))

亡霊たちの真昼の評価: 1.00/10点 レビュー 1件。 Eランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点1.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

カーマニアのみお勧め

カー晩年の作品。なんと云ったらいいんだろう、題名のようにぼんやりしたような作品だ。
一応ブレイクという名前の作家が同姓の下院議員候補への取材行で起こる不可思議な出来事と、彼の旧友が自殺と思われる状況で死んでしまうという事件を扱っている。

事件自体にあまり魅力もなく、しかも物語もミステリの謎そのものよりも1912年当時のニューオーリンズの風俗や謎の女の登場とその女と主人公とのロマンスなども描かれる。が、これが逆に物語に厚みをもたらすというよりも、冗長さを感じさせ、単なる贅肉のようにしか思えない。これも謎自体にあまり興趣が注がれないことが一番大きいのだろう。
またカーの歴史ミステリはそのサービス精神と迫真のアクションシーンなども挿入され、実に読み応えのある作品となっているのだが、本作はもうアイデアの出枯らしのようになっており、リーダビリティさえもなくなっている。

本書は『ヴードゥーの悪魔』、『死の館の謎』と併せて“ニューオーリンズ三部作”と位置づけられている。『死の館の謎』の出来もさんざんだったので、果たしてこれらが書かれるべき作品だったのかどうか、今になると判断に苦しむところがある。
作家は引き際も肝心だなと痛感する作品である。

Tetchy
WHOKS60S

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