■スポンサードリンク


要塞島の死



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
要塞島の死 (創元推理文庫)

要塞島の死の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

マリア警部、公私共に大混乱、大奮闘!

フィンランドでは大人気の「マリア・カッリオ」シリーズの邦訳第三弾(本国ではシリーズ6作目)。警部に昇進し、エスポー警察暴力課を率いることになったマリア警部、相変わらずエネルギッシュです。
一年間の出産休暇を終えるにあたり、マリアは夫のアンティ、娘のイーダの三人でヨットで小さな島を訪れる。かつては要塞だったこの島は、船舶塗料メーカーのメリヴァーラ社が所有し、一般に公開していた。マリアがこの島を訪れたかったのは、かつて付き合いがあった鳥類学者ハッリが、一年前にこの島の断崖から落ちて死亡したためだった。島ではメリヴァーラ一家と出会い、面識を得る。
休暇を終えて出勤したマリアは、早速、昇進争いのライバル・ストレム警部がらみの組織内問題に悩まされることになる。さらに、メリヴァーラ家の長男は過激な動物愛護団体のメンバーとしてデモに参加し、警察沙汰になる。しかも、一年前にハッリが死んだのと同じ日に、同じ場所で、メリヴァーラ家の当主が同じように滑落死しているのが発見された。これは、偶然の出来事だろうか、それとも・・・。
前作では妊娠中にも関わらず激しいアクションを繰り広げて読者をハラハラさせたマリア。今回はアクションこそ大人しいものの、心理的には公私共に息を継ぐヒマもなく難題が降りかかってきて大奮闘を見せる。いやいや、並みの男では太刀打ちできないタフな警部です。
二つの死の真相解明というメインストーリーは、まあありがちな動機とプロセスで、さほど新鮮味はない。ただ、さまざまなエピソードの背景となるフィンランド社会、フィンランドの自然が印象的で興味深かった。
前作を読んでいる人はもちろん、本作が初めての人でも十分に楽しめる警察物ミステリーといえる。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!