誰よりも狙われた男

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誰よりも狙われた男の評価:

8.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

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No.1
(8pt)

巨匠、健在!

ジョン・ル・カレが2008年に発表した21作目の長編。1931年生まれなので、77歳での作品なのだが、老いをまったく感じさせない、エキサイティングな国際謀略小説に仕上がっている。
イギリスで誕生し、現在はハンブルグに拠点を置くプライベート・バンクの2代目オーナー、トミー・ブルーは、ドイツ人女性弁護士、アナベルから面会を求められ、「わたしの依頼人は、あなたが救ってくれると信じています」と告げられる。その依頼人とは、テロの容疑者としてロシア、トルコの刑務所で拷問を受け、脱走してハンブルグに密入国したチェチェン人とロシア人のハーフの青年イッサで、ブルーの銀行の秘密口座の番号を書いた紙を所持していた。
イスラムの過激派として国際手配されているイッサがハンブルグにいることを発見したドイツの諜報機関は、イッサを利用したある諜報作戦を進めようとする。だが、その作戦はドイツ内部の権力争い、イギリス、アメリカの諜報機関からの介入によって、思い通りにはいかなくなってしまう。果たして、トミーとアナベルはイッサを救うことが出来るのか? 最後の最後に訪れたのは・・・。まるで映画のような幕切れが印象深い(すでに映画化されており、2014年中に日本でも公開予定という)。
ル・カレの作品にしては分かりやすい筋書きで、どんどん物語の世界に引き込まれて行く。また、お得意のスパイの世界での駆け引きもたっぷりと描かれていて、古くからのファンも満足できるだろう。

iisan
927253Y1