夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

夫・石井夏彦の浮気が原因で、5年続いた結婚生活に終止符を打った恵子。

平凡で慎ましやかな生活を送っていた主婦永井純子のもとに、不可解な贈り物が届いた。

「本当の自分になるの」突然、自信に満ちた表情で語る秀子に、喜美代は恐怖さえ覚えた。

単調な日常と無関心な家族。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

ドラマの記録係として活躍する田所有記は、見知らぬ女から「復讐殺人の一部始終を記録して欲しい」と頼まれる。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

子供を作るか否かで夫とすれ違い始めた志奈子。幼なじみのプロポーズに戸惑う智美。

独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

大学時代の友人たちと、十四年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。

なぜ、充たされないの？ 恋愛、仕事、家庭心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・ 「私の幸せって何？」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。

家族と絶縁状態だった姉が急死した。都会でたった一人で生きてきた姉。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

仕事がしたい。なのに、あの男は“私の家”に帰ってきて偉そうに「夕飯」だの「掃除」だの命令する…。

夫の定年を機に安曇野で田舎暮らしをしていた中井絹子を不幸が襲った。夫が脳梗塞で急逝したのだ。

中学2年の夏、桃子は親友のすみれとバス旅行をしていた。ところがそのバスが事故を起こし、ふたりは崖下に転落してしまう。

十二年連れ添ったペットを亡くした女性、仕事中の夫からの電話に苛立つ主婦、披露宴で友人のスピーチを聞く新婦、娘から結婚の相談をされる母、母の遺品から見つかった一通の手紙…。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

二十三年前に殺された父。母が殺人依頼したのかも……(「見知らぬ乗客」)。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

安藤亜衣里、木村京美、市川郁子。

いま旬の女性ミステリー作家による、「イヤミス」短編を集めたアンソロジー。

ＴＶドラマ『トライアングル』の著者が贈る七つの家族のカタチ。最期は結局一人になる。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

パーティー会場で孤独だった私に、不思議な目をした少女が突然声かける。

東京の大学病院に勤めていた内科医の望月美並は、長野県大町市で祖父のあとを継いで警察嘱託医を務めることとなった。

三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。

優しい微笑みのかげに、静かに燃える殺意。“彼女”はあなたの背後にいるかもしれない。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。

女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

主婦の典子のもとに、差出人不明のまま突然届いた中学時代の「交換日記」。

「ひとおもいに、ひとおもいに、夏子、あの男を殺してしまいなさい」―翻訳家の笠木夏子は、少女時代の家庭教師・金子敏弘に偶然、再会してしまう。

色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。

浅井久子は、12年前に夫をひき逃げで亡くした。犯人が分からないまま時効を迎えた今も、悲しみが癒されることはない。

舅を看取り、姑の介護に尽くした紀子は、二人の義姉と夫の裏切りにあい、十四年間の結婚生活に終止符を打った。

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。

売れっ子ミステリー作家が手紙にまつわる謎を解く。『ふたたびの加奈子』が映画化され、注目を集める著者の最新刊。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

夫と義母を殺した罪で、懲役10年の判決を受けた茅野春子。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

「あなたの大切な一日、私に下さいませんか」―三十五歳の会社員・楠木葉子は、父亡き後、母と妹を養ってきたしっかり者。

謹め先が倒産し、故郷に戻った唯木緑は、幼なじみの田中紀之と婚約した。

刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。