蘭の告発
- バーナビー警部 (3)
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アガサ・クリスティより構文も複雑、単語や句動詞が難しく辞書が不可欠(ODE程度では見当たらないものも多い)、わからない固有名詞も多々出てくるが、なんといってもあのTVのバーナビー警部シリーズ第1話の原作。単なるミステリーというより登場人物の心理描写を楽しむ普通の小説として読める傑作。 | ||||
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いつ買ったのかも覚えていないし、何に興味を惹かれて買ったのかも分からないものの読んで見ると意外に面白く、結果的に愛読書の1つとなりました。 何はともかく私もシリーズの他の作品が読みたいのですが、無理なのかもしれないですね・・・。 舞台はイングランド中部のとある村。81歳の老女が死んだことからストーリーは始まっていきます。当初は自然死と見られていたこの老女が、実は毒殺されていたことが分かり、主人公バーナビー警部の捜査が始まるのですが・・・。 舞台となっているのは事件などとても起こりそうにない、田園風景の広がるのどかな村です。そんな村の中で、当初幸せに暮らしているかのようにしか見えなかった住人達の抱える秘密が、徐々に明らかになっていきます。それらの「秘密」は意外なほどにどぎつく、そのどぎつさは、舞台となっている村ののどかな光景との対比で更に際立ちます。ページをめくる度に「おやおや」と言いたくなるような事実が次々と明らかになるので、気付くと読むのをやめられなくなっています。その感じは正に覗き見しているかのような感覚で、自分の嫌らしさにやや辟易としつつも、やっぱり他人の秘密は面白い。「これじゃあ、誰が犯人でもおかしくないよな」などとあれこれ推測しながら読んでいると、更に凄惨な第二の事件が起こり、事態は急展開していきます。そして一気に結末を迎えるのですが・・・。 結末は、人によって感じ方は異なるとは思うのですが、私にとってはやや哀しく、どこか美しいものでした。 犯人に同情する必要など無いことをもちろん分かってはいても、それでも何故か切ない。 結局のところ、犯人もまた、ただただ幸せを求めていただけなのでは無いだろうか? 手段が間違っていただけで、もしあの時こうだったら、もしああしていたのなら、違った結末を迎えることが出来たのではないだろうか? こんな具合にいつの間にか犯人の立場で物を考えている自分がいたのですが、これぞ正に筆の力。そう思わせるだけの哀しく美しい結末を作り上げた作者の勝利なのでしょう。 (とは言え、この結末。別の角度から見れば、『美しすぎてリアリティに欠ける』ものなのかもしれません。でもやっぱり、個人的にはこれ以外の結末はありえないよなあと思いつつ。) 主人公のバーナビー警部は、なかなかの好人物。あからさまに冴えた頭脳を持っているわけでも無ければ、正義感でいっぱいの熱血漢でも無い。それでも着実に事件の裏側を掘り下げていき、犯人にたどりつく姿に共感をおぼえます。事件の最終局面で、犯人のために「時間が無い」と焦り、思考停止した状態で走るバーナビーの姿は印象的です。 | ||||
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何年か前に、NHK−BSで『バーナビー警部』シリーズが放映された。とてもおもしろかったので、これを機に原作もどんどん邦訳される事を期待したが、残念ながら火はつかなかった。本書はシリーズ第1作だが、TV放映よりずっと前に邦訳され、忘れ去られている感がある。 舞台は英国の小さな村バッジャー・ドリフト。老ミス・シンプソンは、珍種の蘭を森で探している際に、とんでもない光景を目撃し、大あわてで家に逃げ帰る。その翌朝、彼女が自宅で死んでいるのが発見される。80歳という高齢のため、あっさり自然死とみなされる。だが、蘭探しのライバルで、無二の親友の老ミス・ベルリンガーは不審を抱き、近郊の町コーストン警察のバーナビー警部に訴える。 事件の真相はかなり陰惨で、人間関係もドロドロしているにもかかわらず、不思議と暗さや重苦しさ、イヤらしさを感じさせない。バーナビー警部の穏やかで暖かい人柄も一因だろう。特に、ミス・ベルリンガーの訴えを信じたわけではないが、一笑に付す事はせず、いちおう調べてみようとする誠実な態度に、とても好感が持てる。また、野心家だが名前の通り(?)とろい部下のトロイ刑事や、良き妻だが料理は超ヘタクソのバーナビー夫人なども、話にユーモラスな味わいを添えている。 さほど意外性はないが、最初から最後まで楽しめる、おもしろい推理物である。このシリーズ、もっと紹介されてほしいと思う。 | ||||
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