やぶにらみの時計

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長編
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あらすじ

2021年11月09日 やぶにらみの時計 (徳間文庫)

昨日までの『きみ』はもう居ない。恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探しの迷宮。「あんた、どなた?」妻、友人、そして知人、これまで親しくしていた人が〝きみ〟の存在を否定し、逆に見も知らぬ人が会社社長〈雨宮毅〉だと決めつける──この不条理で不気味な状況は一体何なんだ! 真の自分を求め大都市・東京を駆けずり回る、孤独な〝自分探し〟の果てには、更に深い絶望が待っていた……。都筑道夫の推理初長篇となったトリッキーサスペンス。幻の連載長篇『アダムと七人のイヴ』第一話も特別収録。(「BOOK」データベースより)

評判

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やぶにらみの時計の総合評価:

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No.1
(5pt)

著者初期の傑作群のひとつ

著者はその初期に、本書、「猫の舌〜」、「誘拐作戦」など、さまざまなスタイルで、仕掛けを施した、実に凝ったミステリを発表していた。
本書のキモは二人称である、ということだ。

長編ミステリの全編を二人称で描写する、というのは、大変難しい。
近年では竹本健二の「カケス〜」があるが、その仕掛けが成功しているとは言いにくい。
本作も、二人称描写が、かならずしも効果的だったとはいえない。

しかし、著者が本作にこの描写法を選択したのには理由がある。
多分、従来のミステリとは異なるスタイル、というのを意識したはずである。
新しいミステリのクリエイト、という著者のフロンティア・スピリットの表れである。
それと、二人称描写による奇妙な幻惑感。
主人公の不安感が、その不安定な表現方法によって、妙にリアルに描写されている。
これが、本作を非常に印象深いものにしている。

正直なところ、ストーリーはたいしたことはない。
しかし、そのストーリー以上に、本作は仕掛けが記憶に残る作品である。
そして、著者のそのチャレンジ精神、ミステリ魂にエールを送りたい。
やぶにらみの時計 (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: やぶにらみの時計 (徳間文庫)より
4198946922
No.0
(5pt)

著者初期の傑作群のひとつ

著者はその初期に、本書、「猫の舌〜」、「誘拐作戦」など、さまざまなスタイルで、仕掛けを施した、実に凝ったミステリを発表していた。
本書のキモは二人称である、ということだ。

長編ミステリの全編を二人称で描写する、というのは、大変難しい。
近年では竹本健二の「カケス〜」があるが、その仕掛けが成功しているとは言いにくい。
本作も、二人称描写が、かならずしも効果的だったとはいえない。

しかし、著者が本作にこの描写法を選択したのには理由がある。
多分、従来のミステリとは異なるスタイル、というのを意識したはずである。
新しいミステリのクリエイト、という著者のフロンティア・スピリットの表れである。
それと、二人称描写による奇妙な幻惑感。
主人公の不安感が、その不安定な表現方法によって、妙にリアルに描写されている。
これが、本作を非常に印象深いものにしている。

正直なところ、ストーリーはたいしたことはない。
しかし、そのストーリー以上に、本作は仕掛けが記憶に残る作品である。
そして、著者のそのチャレンジ精神、ミステリ魂にエールを送りたい。
やぶにらみの時計 (1961年) Amazon書評・レビュー: やぶにらみの時計 (1961年)より
B000JANLK2
No.-1
(5pt)

著者初期の傑作群のひとつ

著者はその初期に、本書、「猫の舌〜」、「誘拐作戦」など、さまざまなスタイルで、仕掛けを施した、実に凝ったミステリを発表していた。
本書のキモは二人称である、ということだ。

長編ミステリの全編を二人称で描写する、というのは、大変難しい。
近年では竹本健二の「カケス〜」があるが、その仕掛けが成功しているとは言いにくい。
本作も、二人称描写が、かならずしも効果的だったとはいえない。

しかし、著者が本作にこの描写法を選択したのには理由がある。
多分、従来のミステリとは異なるスタイル、というのを意識したはずである。
新しいミステリのクリエイト、という著者のフロンティア・スピリットの表れである。
それと、二人称描写による奇妙な幻惑感。
主人公の不安感が、その不安定な表現方法によって、妙にリアルに描写されている。
これが、本作を非常に印象深いものにしている。

正直なところ、ストーリーはたいしたことはない。
しかし、そのストーリー以上に、本作は仕掛けが記憶に残る作品である。
そして、著者のそのチャレンジ精神、ミステリ魂にエールを送りたい。
やぶにらみの時計 (中公文庫 A 60) Amazon書評・レビュー: やぶにらみの時計 (中公文庫 A 60)より
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