青き犠牲
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
青き犠牲の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
青き犠牲の総合評価:
8.00/10点 レビュー 3件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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彼の遺した作品で、読み落としている傑作はないか、と探して巡り合ったのが、本作品です。
本作品は、1986年に文藝春秋に発表されたもの。
直木賞の受賞が1984年であることを考えると、かなり脂の乗った時期の作品ではないかと思います。
物語の主人公は、彫刻家を父に持つ、高校生の杉原鉄男。
ガールフレンドの前島順子は、彼の異変に気づく。
心配して声をかけても、冷たい返事しかない。
やがて彼女は、鉄男が「ギリシア悲劇集」に没頭していたことを知った。
そこで、鉄男が注目していたのは、「私は自分の母親と交わり、また父の血をこの手によって流さねばならぬ運命にある」という一節であった…。
やがて、鉄男が18歳の誕生日を迎える頃、ある事件が起こる。
この自分の母と交わり、父を殺すという運命でお分かりのとおり、本作品のテーマは、オイディプス王の悲劇です。
これが、鉄男の周辺で、どんな意味を持ってくるのか、読者は読み進めるうちに知ることになりますが、そこには、著者の作品の特徴である、情感的で美しい文体に彩られた、トリッキーな作風が如何なく発揮されています。
著者は、騙し絵のような作品を得意としています。
ある事件がミステリの常套手段として起こるわけですが、そこには、読者が思いもかけない罠が張られています。
冒頭の展開だけで、真相に迫ることはほとんど不可能と言ってよいでしょう。
これは、ミステリのプロ中のプロが書いた作品として、評価されて然るべき作品と言えるのではないでしょうか。著者が仕掛けた罠に、是非とも翻弄されてみてください。