十一月の男
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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フリーマントル4作目の本書ではアメリカ次期大統領の有力候補と目されるアメリカ大使が大統領選を優位に運ぶためにソ連に対して行った駆引きに巻き込まれる老スパイとイギリス人大富豪の姿を描いた作品だ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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フリーマントルがデイリー・メールの外報部長を辞して、作家専業に身を転じてからの 第一作であり、"チャーリー・マフィンシリーズ"が始まる直前の1976年の作品でもある。 四年に一度、11月に実施される米大統領選挙に絡んで、KGBが巡らす陰謀を背景に、 大富豪ホラスを陥れるための作戦のカギを握る老スパイ・アルトマンの苦悩と闘いを 描くスパイ物。念入りな人物造形とねちっこいまでの心理描写はフリーマントルらしさ でもあるが、読者を選ぶ作風でもある。彼の初期作品は、人を道具扱いする諜報戦の 持つ非人間性の告発、その世界に生きる者の苦悩を描く、丁度グレアム・グリーンや ジョン・ル・カレなどに通底するものだ。チャーリー・マフィン以降は娯楽性も加味した 作品も増えてくるが、本作品はうらぶれた老スパイが抱える過去と、現在も続く悲劇が 印象的で、物語の色調は暗いし結末も救いがない。話の筋は想像力で補わなければ ならず、何が進行してるのか解説してくれるわけではないので、工作戦の把握に骨が 折れる。当節風のテンポのよい娯楽小説を求める人は手に取らない方がいいだろう。 | ||||
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