(短編集)

あなたに不利な証拠として

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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6
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あらすじ

2008年03月01日 あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)

警官志望のキャシーが助けを求める女性のもとに赴いた時、その胸にはナイフが突き刺さっていた。彼女はレイプ未遂犯の仕業だと主張するが、刑事は彼女の自作自演と断定した。だが6年後、事件は新たな展開を見せる。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短篇賞を受賞した「傷痕」をはじめ、一人の男を射殺した巡査の苦悩を切々と描く「完全」など、5人の女性警官を主人公にした魂を揺さぶる10篇を収録。大反響を呼んだ傑作集。(「BOOK」データベースより)

評判

あなたに不利な証拠としての評価:

5.00/10点 レビュー 2件。 D ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

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あなたに不利な証拠としての総合評価:

7.83/10点 レビュー 47件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.45
(4pt)

ハードボイルドではない、純文学のような味わいあり!

池上冬樹の帯を見て購入した。『素晴らしい!素晴らしい!もうこれほど素晴らしい小説を読んだのは、いつ以来だろう』こんなにベタ褒めの帯は見たことがない。まるでコピー・ライターのような帯だ。一抹の不安は、本書がアメリカ探偵クラブ賞の受賞作なことだ。これは読者に大きな誤解を与える。確かに10編の短編は、アメリカの女性警官が経験する強盗、殺人、レイプなどの様々な事件を題材としているが、むしろ、そこに描きこまれているのは、ひとりの人間としての女性警官の苦悩であり、生々しい葛藤である。これほど圧倒的に存在感のある『声』の小説を久しく読んだことはない。

池上氏は末尾の解説にて、いみじくも、『日本の純文学が失いつつある徹底したリアリズムの強さ、叙事が生み出す詩情の輝きをあらためて印象づけてくる』と述べているのが適切だ。決して、エンターテーメント、ミステリーといった面白さはないが、是非、次のようなリアルな文章を堪能して欲しい。

『肉体が活動を停止すると、たまった体液が放出される。死体を扱うのに最適なのは体液が染しみ出る前だ。死後硬直が始まると、死体は膨張して大きな黒い水疱になり、しまいに皮膚がはじける。そのときの匂いは、味になる。わたしは死の味が舌や喉や肺をびっしり覆ってしまうとは知らなかった。煙草を吸ってもだめだった。コーヒーや、思いつく中でもっとも刺激の強いアルコール、ストレートのジンですすいでもだめだった・・・』(味、感触、視覚、音、匂いより)
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415177601X
No.44
(5pt)

リアルな描写に圧倒される

実際にこういうことが今もどこかの現場で起こっているのだろうと思わせる、ルポのような小説。圧倒的な描写力で、その場にいるような緊張感を味わえる。それだけに、タフな女刑事のセリフが、漫画のお嬢様か関西のおじさんしか使わないような女言葉で訳されているのが残念でした。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415177601X
No.43
(5pt)

リアルな描写に圧倒される

実際にこういうことが今もどこかの現場で起こっているのだろうと思わせる、ルポのような小説。圧倒的な描写力で、その場にいるような緊張感を味わえる。それだけに、タフな女刑事のセリフが、漫画のお嬢様か関西のおじさんしか使わないような女言葉で訳されているのが残念でした。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017832
No.42
(4pt)

恐怖を抱えていたら、自分を赦すことも希望を持つこともできない。人は自らの弱さを抱きしめるとき、強くなれる

元警官だけあって、細部の描写など非常にリアルです。
 たとえば「制圧」という短編では、冒頭から、警察官が、銃を持った男がいるとの通報を受けた警官の、いつ反撃されるか分からないという緊迫した事件現場での目線が順を追って書かれています。
 手には何か持っていないか、拳銃のありか、男の顔、ボディーランゲージといての表情、部屋の奥のドアといった細部を確認した後、最後に全体の把握をする。

 また、文体にも好感がもて、再読したくなる文学としてのクオリティーも感じさせます。というか、むしろ再読することで初めて気づく奥の深さのようなものを感じるがため、1度めに読んだときより、2度目に読んだときの方が面白いと感じます。
 ミステリーというよりは、文学作品としての面白さが本書にはあります。
 「すべてのものが遅かれ早かれ道に迷う」
 「恐怖を抱えていたら、自分を赦すことも希望を持つこともできない。」
 「人は自らの弱さを抱きしめるとき、強くなれる」
 「なんだか自分が馬鹿みたい、人間にはそう感じることも大事だ」
 このような示唆に富んだ言葉も出てきます。
 もう一度読みかえすと、☆の数が増えるかもしれません。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415177601X
No.41
(4pt)

恐怖を抱えていたら、自分を赦すことも希望を持つこともできない。人は自らの弱さを抱きしめるとき、強くなれる

元警官だけあって、細部の描写など非常にリアルです。
 たとえば「制圧」という短編では、冒頭から、警察官が、銃を持った男がいるとの通報を受けた警官の、いつ反撃されるか分からないという緊迫した事件現場での目線が順を追って書かれています。
 手には何か持っていないか、拳銃のありか、男の顔、ボディーランゲージといての表情、部屋の奥のドアといった細部を確認した後、最後に全体の把握をする。

 また、文体にも好感がもて、再読したくなる文学としてのクオリティーも感じさせます。というか、むしろ再読することで初めて気づく奥の深さのようなものを感じるがため、1度めに読んだときより、2度目に読んだときの方が面白いと感じます。
 ミステリーというよりは、文学作品としての面白さが本書にはあります。
 「すべてのものが遅かれ早かれ道に迷う」
 「恐怖を抱えていたら、自分を赦すことも希望を持つこともできない。」
 「人は自らの弱さを抱きしめるとき、強くなれる」
 「なんだか自分が馬鹿みたい、人間にはそう感じることも大事だ」
 このような示唆に富んだ言葉も出てきます。
 もう一度読みかえすと、☆の数が増えるかもしれません。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017832

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