無痛の子
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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アメリカでは発売のたびにベストセラー入りするという、ボストン市警の女刑事「D. D. ウォレン」シリーズの第7作。レクター博士ばりの女性サイコパスが登場する、サイコな警察ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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先日、TVで無痛症の女性が取り上げられていた。彼女は70代だけど膝の軟骨がすり減ってしまっていることに気が付かず(痛みがないから)膝がダメになって車椅子生活になっていた。その事実に驚きながら、何気なくググったところ本作を見つけた次第。リサ・ガ・ドナーを知らなかったので試してみるかと読んでみたが・・・・ シリーズとしては、D.D.ウォレンが主人公だと思うが彼女の行動は三人称で記述されていて、本作でのゲストスター(?)が無痛症の女医アデラインが一人称で記述されてるという珍しい構成。それが本作ではうまくはまっている。場面展開が自然に頭へと入ってくる。さて、それにしても無痛症がもつ特性を生かして痛み専門の医師となったアデラインの生い立ちと、負傷して肩を痛めているD.Dとの関係性が対立軸になっているだけでなくて、アデラインと殺人で服役している姉との関係性も言わば横の糸のように、新しい連続殺人事件を浮き彫りにしていくのだけど、その流れがきちんとした捜査から(つまり、刑事の勘とかじゃなくて)洗い出されていく過程は十分に楽しめてた。 実はウィルトレントシリーズを読んでいるので、カリン・スローターと著者をどうしても比べてしまうんだけど、個人的にはリサ・ガードナーが描く夫婦の姿の方がいいな。娘と母とか姉妹とかの描き方でも女流作家と言う言葉ではくくってはいけないとよくわかった気がする。本作の登場人物だけではなくて、著者の生い立ちすらも作品には影響するんだろうとふと思った。 | ||||
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途中までは面白かったんだけど犯人が弱かったかなぁ 感情移入できないから「あっそう」って感じ | ||||
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it,s OK story,but, well wrapped uo | ||||
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セッテングが面白い。 先天性無痛症の精神科医アデラインと、左肩の剥離骨折という重症を負ったボストン市警殺人課の刑事D D ウオレンが、皮膚を剥ぎ取り、その一部を持ち去る殺人犯捜しに乗り出します。この殺人犯、なかなか見えてこなかった。 D D ウオレン刑事は、痛みとうまい付き合い方を学ぶために、アデライン医を訪れ、そこで先天性無痛症の人の人生とはいかなるものであるかを知ります。読み応えがあります。 そして、邪悪な親の遺伝は、どんなに理想的な環境を与えられても、変えられないのか。 一気に読めて、中身がコク楽しめたのは本当にしばらくぶり。 | ||||
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舞台は米国ボストン。発見された女性の殺害遺体は皮膚をはがされた跡が無数についていた。市警殺人課の刑事D・D・ウォレンはひとり捜査現場に戻ったところ、隠れていた犯人によって階段から突き落とされてしまう。そして重傷を負った後に精神科医アデライン・グレンのセラピーを受け始めることになる。グレン医師は先天性無痛症でどんな身体的痛みも感じることがなかった…。 ---------------------------------- 2年前に同じ講談社文庫で邦訳出版された『』よりも本国アメリカではこの『無痛の子』がD・D・ウォレンのシリーズとしては早く世に出ています。ですから『棺の女』の前日譚にあたるわけですが、両者はそれぞれが独立した事件の捜査を描いていて、どちらを先に読んでも構わないと思います。 私は『棺の女』を大変面白く読んだので今回も迷わず手にしましたが、この『無痛の子』は文庫本で600頁近い超弩級のノンストップ・サスペンス小説です。今日(2018年11月22日)現在、本国アメリカのAmazonで1443人のレビュアー中64%が5つ星、22%が4つ星をつけるほど評判が高い作品だというのも頷けます。いやぁ、堪能しました。 この小説の特異な点は、シリーズの主人公である女性刑事D・D・ウォレンではなく、アデライン・グレンの一人称で事件後の過程が語られるところです。その必然性があるのか、またその効果がどこまであるのかはわかりませんが、D・Dよりもこのアデラインの存在が前面に立ち現れ、猟奇的連続殺人の特異な闇がきわ立つように感じられます。 物語の中の現在進行形で起こる連続殺人は、40年前のある事件の模倣であることが見えてきます。しかし40年前の犯人は既にこの世になく、そしてその血を引く長女は獄中にあります。しかし次女は養女として別の家庭で育っていて……となると当然この次女に疑いの目は向くという寸法です。果たして犯人はこの次女なのか。 そして最後に見えてくる真相には大いにうならされました。 作者リサ・ガードナーの筆運びは『棺の女』同様、見事ですが、訳者である満園真木氏の卓抜した翻訳手腕にも改めて感服しました。バタ臭い直訳調は一切見られず、今回も物語の終盤の犯人との対決場面の文章は、映像が目に浮かぶ、実に鮮やかな訳業です。 D・D・ウォレンものとしては『棺の女』が第10弾(長編第9弾)、『無痛の子』が第8弾です。D・D・ウォレンものは2018年までに11作が発表され、どれも本国アメリカでは大変評価が高いようです。来年2019年には第12作が出版予定と聞いています。講談社文庫ではあと何冊読めるでしょうか。 . | ||||
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