腰ぬけ連盟
- ネロ・ウルフシリーズ (14)
- 安楽椅子探偵 (188)
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往年の名探偵たちの多くは、職業としての私立探偵であっても、依頼された仕事を受けるかどうかの判断基準は、自分の探偵能力や好奇心を満足させるのが最大目的で、報酬度外視で依頼を受けることがままあった。ポワロなんかは、かなり高額の請求をしていた気配も見られるが、そのことは台詞なり地の一文かそこらでさらっと流されるのが普通だった。 30年代のアメリカで生まれた名探偵ネロ・ウルフは、その特異な巨体を一旦脇に置いたとしても、読者にはかなり衝撃的だったことだろう。 彼は自分のエピキュリアン的生活を支えるために、高額な報酬を必要としている。そしてそのためには、積極的に潜在的依頼者を見つけて駆け引きすることも厭わない。そんなところにも――謎解きの興味とは別に――本シリーズの魅力がある。 彼の特異なキャラは十分了解しているが、本作では、自らウルフ宅を訪れて高額支払いを申し出た女性を追い返してまで、行方不明になった最初の依頼者のグループ全員を依頼者とすべく交渉する。 当然その方がトータルの依頼料が増えるからだが、素早く彼らのメンバー構成と財政状況を調べて、各々に見合った請求額を決めて提案する。必要経費はウルフ持ち、最終的に報酬額の支払いの可否は、メンバーの多数決で決めてもらう……。 いやもうこの強烈な自信がまたたまらないw 昔はじめて御手洗潔に接した時に、彼の強烈な自信にたじたじとなったが、彼の登場よりはるかに早く、戦前からこんなキャラクターの探偵がいたとは……。彼の作品を読むのは本書で三冊目だが、あらためて感じた。 また訳者は、ポール・チャピンのキャラ付けが優れていることに触れているが、わたしは彼以上に妻のドーラ・チャピンの個性が、それほど登場シーンは多くないながらも、印象的だった。 シリーズの基本フォーマットに関しては、『毒蛇』の感想に書いたから繰り返しは避けるが、本作でアーチーがほんの自宅のすぐ先までウルフを連れ出そうとした際、「なぜ君が、私をそうした気ちがいじみた出撃にかり立てようとするのか、わからん。そういう考えは放棄しなさい。実行できることではない」(No.2065)とまで回答するwような極端な出不精である。その彼が自宅を離れる瞬間があるというのが、本書で特筆できることのひとつ。 全体的に言って、本作は本格謎解き小説というよりも、探偵捜査小説の色合いが強いけれども、「名探偵、皆を集めてさてと云い」趣向もしっかりある。 そして、そんな揶揄した川柳があるくらいの手垢のついたシーンにも拘らず、一旦は参集した依頼人集団のブーイングを浴びるように進んだりと、なかなか一筋縄ではゆかない。 正直言って、30年代黄金期の名探偵の中で、日本ではネロ・ウルフの知名度がやや低い理由が解らない……。 | ||||
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1934年に『毒蛇』でネロ・ウルフが探偵小説シーンにデビュー、ということはアーチー・グッドウィンもデビューしました。35年発表の『腰ぬけ連盟』はレックス・スタウトの2作目のウルフものです。安楽椅子型のウルフの手足となってかけ回るアーチーの一人称スタイルでストーリーは進行しますが、ほとんど肉声の聞かれないヴァン・ダイン(迷?探偵ファイロ・ヴァンスの伝記作者)とは違い、独白(愚痴)やウルフとのやりとりがアメリカの読者には受けたのでしょう。翻訳ではなかなかその辺の<呼吸>とか<空気>がわかりにくく、いつも最後は「で、犯人は誰?」となります(反省)。 | ||||
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すごくおもしろかったです | ||||
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お話が、名探偵ネロ・ウルフの助手アーチー・グッドウィンの一人称で語られるのだが、 その語り口がやたら餓鬼っぽくて、読みにくいことこの上ない。 もっとさくさく進んでほしいのだが、この時代の推理小説は進行が遅くて。 とにかく読むのが苦痛。どれを読んでも1日に5ページも進まず、3分の2くらいで断念 するという有様なので、私にはとにかく向かなかった。 | ||||
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レックス・スタウトの傑作、ネロ・ウルフシリーズが特別重版された!というだけでも嬉しいのに、『腰ぬけ連盟』がまた買えるとは・・・美食、大肥満、趣味の蘭の手入れと食事の時間は何があっても守り、自宅兼事務所からは一歩も出ない探偵ネロ・ウルフ。実際の捜査は秘書?弟子?ハンサムで愛嬌たっぷりの青年アーチー・グッドウィンに任せ、座ったままで事件を解決。そんな変人探偵が、仕事で遠出する時でもないのに珍しく外出!!!するのがこの作品。「贖罪連盟」なる連盟のメンバーが次々と殺される事件が発生。この連盟は、大学時代に後遺症の残る怪我を負わせてしまった友人に対しての正に「贖罪」のためのグループだった。そして、今その作品がワイセツかワイセツでないかと物議をかもしている作家・チャピンこそが怪我をさせられた学生だった。当然彼は事件のカギを握っているとみなされるが・・・捜査の終盤、殴られ意識不明になったグッドウィンが気がつくと、何とネロ・ウルフが助けに・・・私はこのシーンのためだけにこの本を買いました。シリーズの目玉・グルメもたっぷり謎もタップリ。楽しめます。 | ||||
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