(短編集)

超動く家にて

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種別
短編集
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あらすじ

2018年02月21日 超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)

「深刻に、ぼくはくだらない話を書く必要に迫られていた」――雑誌『トランジスタ技術』を“圧縮”する謎競技をめぐる「トランジスタ技術の圧縮」、〈ヴァン・ダインの二十則〉が支配する世界で殺人を企てる男の話「法則」など著者自ら選んだ16編を収録。吉川英治文学新人賞・三島由紀夫賞受賞、直木・芥川両賞候補など活躍めざましい俊英の正体を目撃せよ。(「BOOK」データベースより)

評判

超動く家にての評価:

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超動く家にての総合評価:

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No.6
(4pt)

ナンセンス・ショートショート集

冗談仕立てのナンセンス・ショート・ショート。「トランジスタ技術の圧縮」は、TV「世にも奇妙な物語」の一編として映像化された。「星間野球」が懐かしかった。消える魔球のある野球盤ゲーム、弟とよく遊んだなあ。
超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書) Amazon書評・レビュー: 超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)より
4488018262
No.5
(2pt)

飛んでも八分歩いて十分のバカSF短篇集

本書はSFマガジン誌をはじめ東京創元社や講談社、同人誌などに発表された16篇を収載した短編集です。
①「トランジスタ技術の圧縮」では、紙の本を圧縮する技術を競う勝負師のハチャメチャ一本勝負。真面目に
深く考えてはいけません。サラッと流して楽しむべし。②「文学部のこと」文章がやたら長く、句点「。」に
たどり着くのに丸まる1ページを要する始末。しかも文字密度が高く(濃く)紙面全部が黒く埋まっている。
日本文学的模造作品です。などなど・・・・・16篇。
 まじめに感動したい人やセンスオブワンダーに心躍らせたい人には、不向きかも知れません。著者に言わせ
れば、長年治らない病気の様なものとの事です。また、巻末での酉島伝法氏の解説によると、本書はバカSF短
篇集であるといいます。もし好みの方はどうぞ。私は★2つです。1,700円+税は高かった!

(追記)ここで言う「バカ」は関西圏の方にはちょっと強烈に響きますが、「アホやなー」のアホとほぼほぼ
同義語とお考え下さい。
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No.4
(5pt)

馬鹿なことをまじめにやることの面白さ

一番最初の「トランジスタ技術の圧縮」は、雑誌『トランジスタ技術』を「圧縮(余分なページを取り除いて薄く)」するというバカ競技をめぐる参加者の思惑を描いた作品だが、この筆致が、同じくゲーム(こちらは実在のゲーム)をテーマにした傑作短編集『盤上の夜』と完全に同じである。そんなバカな競技があるものか、という設定を分かった上で、恐ろしく硬質で真面目なタッチで描くことから生まれるおかしさというものをよく分かっていると思うし、その裏には、所詮ゲームなんて、全部そんな「バカ」なものじゃないかというさめた意識があるのかもしれない。
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No.3
(4pt)

踊る阿呆と読む阿呆、同じ阿呆なら……

正直に言ってしまうと宮内悠介のことは洒落が分らないか、いささか生真面目なタイプの人格なのだろうと思っていた。が、『スぺース金融道』のあたりで、わざとらしいながらも詩情味と自覚的な滑稽さのバランス感覚に唸らされた節もあり、さて本作は……と手に取ったところ、これまた阿呆臭い、失礼……馬鹿真面目なバカとでも言うべき一連の作品に「くすり」と、または「ぐふっ」と、あるいは「ぶはっ!」と笑ってしまった次第である。

執筆とは自己の精神の開放に繋がる行為である……ということを技術的に、また実例をとって否定している文章として村上春樹の「回転木馬のデッドヒート」の序文があるが、しかし続けてこの宮内悠介の「クローム再襲撃」を、そしてこの本の「あとがき」を読むことで反例を示すこともできるかもしれない。おおよそある一定の深刻な時期の人間には、シリアスな真面目さでもってバカなことをやる必要があることもあるのだ。我々はそんな深刻なバカな人を見つけた時には、笑いかけながら、そのバカな振る舞いを楽しむのが一番いい距離感なのだろう。

短い総量ながらも時と歴史のうねりを感じさせる「アニマとエーファ」、甘酸っぱさと苦味が同居する「弥生の鯨」、もはやその試みだけで笑ってしまいそうになるほど奇妙にマッチした「クローム再襲撃」、テクノロジーとアナログが高度なテクニックと共に真剣な一戦に結びつく「星間野球」、どれも甲乙つけがたく、そしてくだらないことに真剣に取り組んでいる姿勢に、その試みに、そして訪れる結果へと心動かされることになるであろう、馬鹿げつつも一級品出来栄えの短編集である。
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No.2
(4pt)

バカSFとヒューマニズムSFの間で

宮内悠介の精神的安定のために書かれた短編たち。
とはいえ、手抜きではなくどれも読ませるためのテクニックがあり安直な一発ネタで終わっていない。

同じ作者のコメディタッチで書かれた「スペース金融道」が好きな人にはピッタリな一冊。
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