雪には雪のなりたい白さがある
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短編集
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あらすじ
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評判
雪には雪のなりたい白さがあるの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
雪には雪のなりたい白さがあるの総合評価:
7.27/10点 レビュー 11件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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田舎から出てきた果歩は、子供の頃に憧れていた横浜の大学に行く。田舎ではファッションリーダーだと思っていたが、横浜ではなぜか普通の子になってしまった。気後れをしている果歩。果歩が大切にしているのは、メヂカラ。自分にどうやって、メヂカラができるかと考える。
港の見える公園で、雨の中に、傘も刺さずにメヂカラのしっかりした老人がいた。その老人に傘を貸すことで、老人と奇妙の関係が生まれる。自分は何者かを悩む果歩。その老人は、何気なく語る言葉に、果歩は一歩前に進むことができた。
離婚して、子供を育てた経理のサラリーマン。5歳になった息子を連れて、あけぼの子供の森公園に行く。実は、別れた妻と5年ぶりに会うのだった。妻は靴のデザイナー。才能があった。妻は、ムーミンファンだった。付き合い始めて、あけぼの子供の森公園によく行った。5歳の子供は、まだ文字が読めないが看板オタクだった。父親は、子供に「公園では手をつながないと妖精が悲しむ」と嘘を教えて、子供と手をつなぐ。子供は、自分を産んだ母親を覚えていない。二人がいると子供から手を繋いでいないと文句言われる。二人は手をつなぐことで、体温を通じて、自分達の良い時を思い出すのだった。
看板には、「犬のフンは、きちんと片付けてください」と本当は書いてあるのだ。嘘から、二人の本音が出てくるのだった。スナフキンの言葉が、上手く使われる。
石神井公園で、休養中の歌手に出会う。その人は涙を流していた。バードウオッチが趣味の孤独な高校1年生。子供の頃、その歌手になる前の少女に「君は変わっちゃだめだ、ずっと孤独でいろ」と言われた。孤独な鳥好きな子供は、孤独に生きることを肯定されたことが、嬉しかったのだ。そして、バードオタクになって、生きるのだった。
所沢の航空記念公園。中学の淡い恋。フルート奏者になりたい少女、ミズキと宇宙関係の仕事をしたい少年。二人は夢を語り合っていたが、親の都合で、少年はイギリスへ。そして、雪の降る夜に、別れを告げられた。少女は遠距離恋愛でいいというが、自分の夢を実現するには別れた方がいいと少年はいう。大人になって、もし出会って二人とも恋人がいないなら結婚しようと少年は言った。
そして、少女は26歳の大人になり、フルートは諦めて、銀行員になっていた。中学の同窓会があるので、所沢出身のミズキは、初恋の少年がどんなふうになっているのか知りたかったが、彼は参加しなかった。そして、彼は宇宙開発の仕事をしていることを知らされる。ミズキは、雪の降る中で、色の違った雪として降りたかったけど、みんなと同じ白い雪でも、自分のなりたい雪の白さを目指そうとする。
なりたい自分と現実の自分のギャップに苦しむ人たちが、さりげなく、公園という解放された空間で、自分が何者かを知るのだった。余韻が残る作品だった。